今日は、昨日に引き続き、独立したい人向けのお話をしてみましょうか。

「今の会社、やめたい!」、「自由に、好きなことをしてお金を得たい!」っていう人はいると思うので、ちょっと「嫌な会社からの独立強化週間」でもやってみますか(笑

 

昨日の話をまとめると、「お金とスキルを集めて、独立して、成功したら幸せになれる」という流れはうまくいきませんよ、ということでした。

そうではなくて、まずは自分を満たして、そこからあふれ出るものを、分かち合いましょうと。

すると、好きなことをどんどんできて、ビジネスモデルは自然にできて、ファンもできているので、確実に「お金になる」という種を作ることができていて、働きながらでも新たな収入が入ってくるようになります。

だったら、それを雪だるま式に大きくしてゆけば、ある程度の見込みが立った時に、悩むことなく、すんなり独立できるわけです。

で、今日は、それを「商品」という観点で見てみましょうか。

 

「独立したいけど、何を売ったらいいのか分からない」

「独立したい。好きなことで稼いでいきたい」と思った人が、一番最初にぶつかるものが、次のようなことだと思うんですよ。

「でも、何を売ったらいいの?」

独立して、大好きなことをしながら商品やサービスを提供してゆきたい。

でも、自分に何を提供できるのか、分からない。

どれを商品(もしくはサービス)にしたら、人に喜んでもらえるのか。

どういうジャンル、どういうものを扱えばよいのか。

そういう、「自分が売る商品選び」が一番の障害だと思うんですよ。

 

例えば、自分はアニメが好きだけど、お金をかけるばっかりで、どこをどうしたらそれをビジネスにつなげられるのか分からないものですよね。

宝石が好きだとすれば、単純に宝石を扱って売ろうとすれば、どこかで宝石を仕入れてくる必要があるわけです。

でも、お客にネットで調べられれば、自分のところよりも安く売っているネットショップなんて山ほどあるわけです。

そんな状態で、利益を出すなんて不可能だろう……と思うものです。

それに、そういう考え方では、「惜しみなく与える」とか、「分かち合う」とか、できませんよね。

それこそ大切な商品を惜しみなく与えていると、すぐに破産しちゃいそうですよね。

「アニメ」や「宝石」を、自分の興味のあるものに置き換えてみると、分かるかと思います。

 

ここで、多くの人がつまずくんですよ。

「自分は何を売ったらいいんだろう」と。

で、うまくいく流れに乗る、そして欠乏意識もなく、思う存分与えることができて、しかもお客に喜んでもらえる、そういう商品の選び方をご紹介してみましょう。

 

「貴方にとってのゴミ」を売りなさい

もうまどろっこしい説明は後回しで、結論から行きましょう。

何を売ればいいのか。

それは、「貴方にとってのゴミ」を売りなさい、ということです。

ポイントは、「ゴミ」ではなくて、「貴方にとってのゴミ」というところです。

 

いきなり「自分にとってのゴミを売れ」なんて言われても分からないでしょうから、具体例で説明しましょう。

例えば、そば打ちが大好きな人がいたとしましょうか。

そば粉をこねこねしたり、細く切って、美味しいそばに仕上げてゆくのが大好きな人です。

だから、どんどんそばを作ってしまうんですが、何十人前と作ってしまうので、一人では食べきれないわけです。

いわば、できたそばは、その人にとっては「ゴミ」なんですよ。

「ああー、好きなことをしていたら、またこんなにもゴミが出ちゃった。どうしよう……」ってものですよね。

ひょっとすると、奥さんから「またそんなにも作って! 食べきれないのに、どうすればいいのよ!?」みたいに怒られてるかもしれません(笑

 

そういう人は、そばの完成品を、喜んで与えることができますよね。

だって、そのままだったら捨てなきゃならないものなんですから、もったいないですよね。

もし「じゃあ、俺、そばが好きだから、もらおうか?」みたいな人が出てきたら、「もう是非!」って、喜んで渡せるでしょ。

すると、その人は、大好きなそば打ちをどんどんできます。

大好きなので、自然と美味しいそばになるでしょうし、スキルも高まります。

何より、「私も欲しい!」みたいな人が出てきたら、どんどん惜しみなく与えることができます。

だったら、自分にとっては「ゴミ」だと思っていたものが、人にとっては「価値あるもの」だと分かるんですよ。

 

すると、そのそばの完成品に、だしもつけたり、ちょっと綺麗に包装なんかしちゃったら、もっと人が喜んでくれる。

そして有名になっていって、ファンが増えていき、ある時期を境に「お金を受け取って、そばを与える」ってできるんですよ。

この価値の転換、分かりますかね?

 

「ゴミ」が「価値あるもの」に変わる

他の例で見てみましょう。

おしゃべりが大好きな人がいました。

しゃべるのが大好きでも、本人にしたら、しゃべった内容って、「ゴミ」でしょ。

しゃべってるだけで満足なので、話した言の葉言の葉は、どうせ消えてなくなるもの(捨てるもの)なんですから。

ひょっとすると、自分では「大声で近所迷惑になってる」なんて思ってるかもしれません。

でも、しゃべるのが好きなら、しゃべるスキルは高いものですし、そのスキルを高めるのも好きなものですよね。

実際、話の内容も、面白いものになりやすいわけです。

 

すると、そんな今まで「ゴミ」だと思っていたものが、実はその話に興味がある人にとっては「価値あるもの」だと気づくわけです。

なら、そういう人には、惜しみなく話の内容を与えられるでしょ。

だって、自分にとってはゴミなんですから。

すると、際限なく与えていると、「もっと、もっと」って人から喜ばれるようになって、ある時期を境にお金を受け取ってしゃべることができるようになるわけです。

この価値転換なんですよ。

 

「常識」を壊した時、そこに可能性が生まれる

私たちが持っている常識というのは、他の人にとっては非常識である場合が多いわけです。

私はこのブログで心理学とかの長文を書きまくってますが、この「文章そのもの」は、私にとってはゴミなんですよ。

私は、何かを研究して、「こういうことなのか!」と発見することが大好きなんですよね。

で、それを発見して文章にまとめたら、「ああ、満足~♪ 幸せ~」と、悦に浸るわけです(笑

そして、ついでにゴミとして出た文章を、ここに掲載していると。

私にとって、この文章っていうのは、別にどうでもいいんですよ(笑

どうでもいいというか、好きなことをしてできた、副産物のようなものですね。

PhotoDramatica」とか「すご!小説家」のサイトでも、よく人から「なんでそんなに価値あるものを、無料で公開しちゃうの!? これだけでもビジネスにできるじゃないですか!」って言われるんですが、私にとってはゴミなんですよ。

そば打ちが大好きな人と、そばの関係と同じです。

だから、惜しみなく与えられるわけです。

 

私にとってはゴミですが、他の人にとっては「面白い!」とか「すごい!」でしょ。

すると、ファンができて、他の人から「もっと! もっと書いて!」と言われるから、私はもっと面白い研究や発見をして、ゴミを出せるわけです。

「そっか、これって、人にとっては価値があるものなんだ」と分かるから、きちんと本の形にしたりして売ると、確実に売れてゆくんですよ。

 

日本で廃車にするような中古のゴミ車は、アフリカでは価値あるものです。

日本で廃品にするような中古のゴミPCは、東南アジアでは価値あるものです。

日本で壊れたゴミ自転車は、北朝鮮に持って行けば価値あるものです。

同じように、私たちが大好きなことをして生まれた「ゴミ」は、実は価値があるものなんですよ。

 

貴方にとっての「ゴミ」が、実は価値があることに気づきましょう、ということです。

すると、惜しむこともないでしょ。

どんどん与えられるわけです。

しかも、与えれば与えるほど、私たちは好きなことができる。

より加速度を増して、大好きなことに打ち込める。

こうして、大好きなことをして、最高のパフォーマンスを発揮しながら、喜んでもらえるようになるんですよ。

 

「自分にとっての価値あるもの」を扱うと、貧困意識にとらわれる

でも、もし「自分が価値あるもの」だと思っている「そのもの」を売ろうとしたらどうでしょう。

宝石が好きな人だったら、「宝石そのもの」を売ろうとするわけです。

だったら、安く売ってるところはどこにでもありますし、宝石そのものを惜しみなく与えるとか、できないでしょ。

それとか、一生懸命探して見つけた宝石を安く手放すとか、嫌でしょ。

すると、貧困意識にとらわれて、与えられなくなるんですよ。

惜しみなく与えられないと、お客もできない、ファンもできない、知名度も上がらない、だから「お金を貯めて、ビジネスモデルを作って独立して、宝石商になろう」とか考えちゃうんですよ。

そして、失敗しちゃうと。

 

同じように、「頑張って」そばを打ったらどうでしょう。

自分の大切な時間や労力が、そばに入ってしまうわけです。

すると、惜しみなく与えることとかできませんよね。

むしろ、「こんなに苦しんだから、儲けないと割に合わない」と思ってしまって、そばを美味しくしたり、人に喜んでもらうことよりも、人から価値を奪うことに目が向くわけです。

その上、報われないと、腹を立てたりしてしまうんですよ。

だったら、サービスをするよりも、どうやって人に分からないように質を落として、だますかばかりを考えてしまうと。

すると、結局「奪う」という貧困意識にとらわれて、人を喜ばせることができなくなるわけですね。

しかも、そんな状況で、モチベーションも上がるはずありませんし、楽しくないから、作る意欲も減ってゆくんですよね。

 

宝石が好きなら、「宝石そのもの」を売ってはならない

でも、「宝石が大好き」で、そこから出る「ゴミ」を売るならどうでしょう。

例えば、宝石を見せびらかしたりするのは、本人からすると「自慢になるから、迷惑になるかな」なんて、ゴミとしか思ってないかもしれません。

でも、「宝石を見ること」って、別に見ても減るものじゃないですよね。

だったら、自分がコレクションをした宝石を人に見せることもできるかもしれません。

その人がしゃべるのが好きなら、しゃべって説明をしたり、書くのが好きなら、何かを書いて、その宝石のルーツとか魅力を教えることもできるでしょう。

すると、「宝石そのもの」を与えるのではなくて、「宝石好きの人が出すゴミ」を与えるので、惜しみなく与えられてますよね。

すると、それが大好きな人から「もっと見せて!」、「うちの店でも、貴方の展示会をやって!」とか、来るわけです。

その瞬間、「あ、『宝石展』っていう価値もあるんだ」と、ゴミが価値へと変換されるわけです。

 

だったら、他の宝石コレクターに声をかけて、「貴方の宝石も、他の人に見せませんか? 自慢できますし、喜んでもらえますよ」とか誘うと、自分が所有していない宝石ですら展示できて、なおかつそれを一時期、自分の手元に置けるわけです。

その上、人に自分の宝石を見てもらって、喜んでもらって、大切な宝石を手放すこともなく、なおかつお金までもらえる。

もう、宝石好きなら最高でしょ、これ。

 

宝石が好きなら、宝石を売っちゃいけないんですよ。

宝石から出る「ゴミ」に、価値を見つけなさいと。

同じように、「自分が持つ価値」を与えようとするから、与えられないんですよ。

逆に、「自分にとってどうでもいい、価値のないもの(ゴミ)」を与えるから、いくらでも与えられるようになるわけです。

 

そして、この「宝石」を、私たち自身の「大好きなもの」に当てはめて考えましょう、ということです。

それは、例えばアニメかもしれません。

「アニメを見ても、何の価値も生まれないよ」とか言う人に限って、アニメをリアルタイムで見ながら、ツイッターで実況して、喜んでもらっていたりするんですよ(笑

他の人よりもアニメが好きなら、「こういう楽しみ方ができる」とか、「あの場面には、原作ではこういう意味がある」とか、「誰も気づかないだろうけど、あのシーンのあの表情は、こういう意味がある」とか知ってるものなんですよ。

本人にとっては、それは「ゴミ」なんですよね。

惜しみなく与えるゴミなんですよ。

でも、そこに価値が眠っているわけです。

他のアニメ初心者や原作を知らない人にとっては、「この人の情報に触れていると、裏話や原作情報も説明してくれるから、アニメを手軽に2倍も3倍も楽しめる、すごい情報だ!」みたいな「価値がある」と思われているものなんですよね。

だったらどうでしょう、どんどん楽しいことをして、喜んでもらって、そしてお金になる「芽」が、そこにあるでしょ。

 

もちろん、ゴミをゴミとして扱っちゃダメですよ。

私たちにとってはゴミかもしれませんが、他の人にとっては価値ですからね。

ちゃんと綺麗に包装して、他の人から見ると、価値に見えるようにすると。

そうすると、惜しみなく与えて、ファンができて、大好きなことができて、うまくいく、そういうサイクルに入るわけです。

 

まとめ

ここからも分かるように、私たちは、既に十分、ビジネスの種となるものは持っているんですよ。

ただ、私たち自身が気づいてないだけ。

自分では「ゴミ」だと思ってるものとか、「当たり前」、「常識だろう」とか思っていることに、ビジネスの芽があるわけです。

自分の常識は、多くの場合、他人の非常識で、その他人にとっての「魅力的な非常識」が、価値になるわけです。

 

だから、商品を探しに旅に出る必要もありません。

安い仕入れ先を見つける必要もありません。

だって、貴方はもう、それを「持っている」んですから。

自分がその価値に気づいてないだけなんですよ。

 

お金は、「価値の等価交換」とか言いますが、それは「自分にとっての等価交換」ではありません。

貴方にとってはゴミでも、他の人にとっては価値あるものになります。

だから、他の人から見ると、「あの人は、価値あるものを惜しみなく与える、素晴らしい人だ」とか言うかもしれません。

でも、本人にしてみると、「ゴミを配ってる」んだから、そりゃ惜しみなく与えられるでしょ(笑

それどころか、ゴミにお金を払ってくれるなら、なおさら素敵でしょ。

その本人にとっての、「本当に価値を感じているもの」と「与えているもの」は、別なんですよ。

このズレが、ビジネスを成功に導く鍵なんですよ。

 

すると、ビジネスモデルなんて、自然とできますよね。

大好きなことをして、小さい段階からお金も入ってくるし、ファンも確実にできるし、売り上げの見込みもできるし、何より働きながらでも新たなビジネスを実現できるわけです。

後は、好きなことをしまくって、そのスキルを上げて、より喜んでもらえるようになればいいだけです。

 

こういう風に考えると、大好きなことを、スムーズにビジネスにつなげてゆけるんじゃないかと思います。

ビジネスの芽を作るとか、商品を見つけること、独立するのなんて、簡単そうでしょ。

ちゃんとこういう基礎を知っていれば、スムーズに形にしてゆけるものなんですよ。

 

さて、次に多いのは、「好きなことが分からない」という問題ですかね。

これはまた、機会があればお話しましょう。

質問とかあれば、メールとかでどうぞ。

ってことで、今日のお話は、ここまで~。

この記事をシェア:
Share