科学は心の病気に対処しにくい、というお話

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科学は心の病気に対処しにくい、というお話

昨日は統合失調のお話をしたので、今日はその流れで心の病気についてお話してみましょうか。

今日のお話は、「科学は心の病気に対処しにくい」というお話です。

 

科学では、まだ「心の中」までは見えない

改めて言うと、心が原因で引き起こされたっぽい病気を「心因性疾患」と呼びます。

で、西洋医学では、さらに症状で病気を分類しているんですよ。

昨日触れたような、現実以外の記憶やイメージを脳内で統合をしすぎる場合、「統合失調症」になります。

めまいがしたり足がすくんだり、体を上手く動かせなくなるような、そんな神経に来てしまう場合、「神経症」と呼びます。

自律神経は、いわゆる交感神経と副交感神経で、昼間に活動的になるホルモンと、夜に安らかになるホルモンを分泌するんですが、それらに異常が出ると「自律神経失調症」になります。

で、胃潰瘍(いかいよう)みたいに、明らかに体の各臓器や各部分での病気なんですが、原因がよく分からずに、心が関係していそうな病気を「心身症」と呼びます。

後は、メジャーどころでは、言うまでもなく「うつ」と「躁鬱」ですね。

 

で、これらの病気って、科学的思考では対処しにくいんですよ。

というのも、「科学的思考」って何かというと、シンプルに言うと「数値で出す」ことだからですね。

数値って、強い客観性を持ってますよね。

例えば、「10グラム」は誰がどう見ても10グラムなわけで、異論は挟めないですよね。

でも、「あの人がこう言っているから」とか「私はそう思うから」だと、真実とは言いにくくて、異論出まくりでしょ(笑

何でもかんでも数値で表すことで、客観性を持たせることができて、客観性があるからこそ「真実に近い」と言えるわけです。

だから、科学は「誰にでも信じられる、より普遍的な法則である」と言えるわけです。

科学というのは、そういう「数値」を大切にする思想だということです。

 

ただ、これは裏を返すと、「数値で表現できないことは、とたんに弱くなる」ということなんですよ。

現時点で、心や考え方、マインドの状態を数値化することってできないですよね。

「今のけだるさはこれぐらいの数値」、「今の不満度はこれぐらいの数値」みたいに、数値では出せないんですよ。

それとか、「痛み」みたいな神経的なものも、数値ではまだ表すことはできませんよね。

記憶とかも、数値では出せないわけです。

後は、「劣等感」みたいなものも数値では表せませんよね。

「過去に親から『お前なんかいなければよかった』と明にも暗にも言われた回数」なんて、数値では出せないわけです。

 

そういうこともあって、他の計測できる場所でしか調べる対象にできないんですよ。

だから、科学では自然と脳に研究が向けられてしまうわけです。

例えばうつ病でも、うつと診断されたら、薬ではSSRI(セロトニンを残しやすくする薬)でも処方してもらいますよね。

つまり、うつは「セロトニンの吸収量が減っている症状」であって、セロトニンは計測できるからそれを増やそう、としているわけです。

その人の考え方とか、過去とか、日常生活とか、人間関係とか、心の問題とか、その領域にはまだ科学は踏み込めないわけです。

なぜなら、それは「数値化できない」からですね。

 

私たちをPCでたとえて考えてみると

PCでたとえると、CPUが私たちの脳(より正確に言うと、海馬とか扁桃体とかその辺りの処理機構)です。

で、HDDが記憶だと思えばいいでしょう。

現在の科学では、CPUにかかる電圧とか、処理の流れとかは計測できます。

それらは、ホルモン量とかで計測できますからね。

ですが、HDDの中身を解析することはできないんですよ。

そこまでは進歩していないと。

で、病気というのは、CPUで変な処理をしてしまって、PC(私たちの体)に変な負荷がかかったり、誤作動をしてしまう、ということですね。

 

そういう事情があって、現在の科学では、心因性疾患においての対処策は「CPUを上手く動かす」、すなわち脳のホルモン量に帰結してしまうわけです。

でも、考えてみてくださいよ。

本当は、ちょっとした考え方で、状態は変わったりするものですよね。

例えば、ある人がいて、「友達に、昨日の別れ際に変なことを言っちゃった」と悩んでいたとしましょうか。

で、「ひょっとすると、怒ってるかな」と悩んでしまって、眠れなかったと。

でも、翌朝にその友達から「おはよう」と笑顔で言われると、すっきりしたと。

 

これって、HDDを少しだけ書き換えたようなものですよね。

それまでは、「怒っている」という情報が脳内で無限ループして、CPUがオーバーヒートしちゃっていたんですよ。

でもそこで、「怒ってると思っていたのが、怒っていなかった」と情報が書き換わったわけです。

その一部分の情報が書き換わっただけなのに、すっきりしたわけです。

これは、CPUとかホルモン量とか、そういうのは全然関係ないでしょ。

 

つまり、「HDDにちょっとしたウィルスが入っている」、「ちょっとした変な作動を起こす情報が入っている」っていうのが問題で、症状を引き起こしていることもあるわけです。

でも、科学ではそのHDDに立ち入れないんですよ。

だから、科学では心の問題というのは、対処しにくいと言えるわけです。

CPU的な問題しか対処できずに、大本命のHDDには足を踏み入れられないんですから。

 

すると、カウンセリングとか、「考え方」みたいな方法論もいいかもしれません、ということですね。

HDDの中にある、ちょっとした誤作動を起こす部分を見つけ出して、書き換えると。

それは、「怒っている」と書かれている内容を、解釈を変えて、「怒っていなかった」と書き換えるだけです。

たった一つの部分を書き換えるだけで、思考の無限ループから解き放たれて、「すっきり!」と生きることもできるんですよね。

 

まとめ

「自分の内面を見つめてみる」、「過去の抑圧を探す」、「インナーチャイルドを癒す」というのは、それと同じことです。

ちょっとした誤作動の原因となっている情報を見つけ出して、書き換えるだけ。

こう考えると、意外と簡単にできそうでしょ。

私もそんな風に「誤作動の原因」を過去に探り当てて、書き換えたら、ほんとすっきりしましたからね~。

そういう観点で考えてみるのも、いいかもしれません。

 

あ、もちろん、考え方が全てではなくて、実際に統合失調とかは脳神経の問題かもしれませんし、例えばてんかんみたいに、ちゃんと薬で抑えられるものもあります。

なので、考え方、すなわちHDDが全ての原因ではありませんので、ご注意ください。

実際にCPUや配線上の問題もありえますよ、と。

その辺は科学的な治療法で治せます。

その上で、科学的思考の上に、「考え方」という方法論も選択肢に入れてみるのもいいんじゃないかと思います。

 

ってことで、今日は心のお話と、科学では心の問題に対処しにくい、というお話をしてみました。

今日はここまで~。

By |2016-11-29T09:03:53+00:002014年 12月14日(日)|心理学|