今日は、理論についてお話ししてみましょうか。

理論があるから、圧倒的なものを一定品質を作り出せる、というお話です。

 

感性で作るか、理論で作るか

おかげさまで、「ストーリー作家のネタ帳3」も順調に進めてます。

最初は「1/3ぐらい書き換える」とか言っていたのが、なんだか全部書き換えているような気もしますが(笑

期待を持たせるとハードルが上がってしまうのであんまり言いたくはないんですが、今回は相当丁寧に説明しているので、クオリティも上がってます。

今月下旬か末ぐらいのリリースになりそうですので、お楽しみに。

 

で、今日のお話は、理論の大切さを語ってみようかと思います。

クリエイターにとっては、感性が重要なのは誰にでも分かるものですよね。

その一方で、理論は結構見逃されやすいんですよ。

じゃあ、なぜ理論もあるといいのか、それを説明してみようかと思います。

 

結論から言うと、理論を持つ利点は次の二つです。

  • 理論でもクオリティを高めることができる
  • 理論で品質を安定させることができる

以下で、それぞれについて説明してみましょう。

 

理論があるから、クオリティを高められる、という方法

普通、クオリティを高めるのは感性の役割ですよね。

それはそうなんですが、「感性で得たものを理論化する」というのがあると、革命的にすごい技術が得られるようになるんですよ。

 

ふと思ったんですが、私が作る「王道プロット集」という本は、なかなか真似されにくい技術なんじゃないかな、と思います。

というのも、普通はいいプロットができたら、自分で仕上げたくなったり、どこかに「プロットそのもの」を売ろうとするものですよね。

その方が圧倒的に利益を出せるんですから。

 

実際のところ、「ストーリー作家のネタ帳」で実例として挙げているようなレベルの1プロットを作るのには、普通の人なら5~10日ぐらいはかかると思います。

入門者の人で長い人なら、2週間とか1ヶ月ぐらいかかるかもしれませんが。

だったら、ネタ帳は1冊で15×1.5=20ぐらいのプロットを作っていることになるので、普通じゃ割に合わないんですよ(笑

作るコストがかかりすぎるわけですね。

 

じゃあなぜ私がそれをできるかというと、理論を持っているからなんですよね。

私はそういうストーリー生成理論を作り出した、ということです。

普通の人が5~10日で1プロットを仕上げるところを、私の場合は同じクオリティのものを、5~10日で84プロットとか仕上げているわけです(笑

まさに、桁違いですよね。

理論は、こういう圧倒的なことを可能にするんですよ。

 

そしてこれだと、十分に割に合うわけです。

強烈な競争力を得ることができると分かるでしょう。

 

理論があるから、品質を安定できる

また、理論を持つことで、品質を安定させることができます

感性で作っている人は、一つ一つでクオリティに差が出るんですよ。

いいプロットもあれば、そうでないプロットもあると。

 

で、読む側や依頼する側からすると、クオリティの上下があると信頼できなくなるんですよね。

同人を好む人ほど当たり外れを楽しむでしょうが、メジャーになるほど当たり外れを嫌うものです。

というのも、例えば何かの依頼をする場合、依頼する側は「5回に1回はこのクオリティを出せる」という「最高点」で判断するわけではありません。

依頼する側は、「最低限、毎回このレベルは達成できる」という「最低点の高さ」で判断します

依頼者からの評価は、「ベース力の強さ」で決まるわけですね。

 

なら、ある程度の品質を保つためには、「こうすればこの品質を出せる」という理論が不可欠になるわけですね。

理論があることで、ベースアップできるわけです。

野球で言うなれば、「感性」は最終回2アウトからの逆転ホームランのような一発のもので、「理論」は守備力とか走力とかヒット率とか、そういうコンスタントな力の源になるものですね。

まあ感性オンリーの逆転ホームランタイプの人もいますが、安定してファンを確保したいならば、ベース力の方が重要になるものです。

 

「質の高いものを、安定して出す」を実現する

だから、理論は「質の高いものを、安定して出す」という背反したことを実現できるようになる、鍵となるわけですね。

私は写真加工技術でも、PhotoDramaticaという技術を作り出しましたが、それと同じです。

普通の背景絵は、「写真起こし」と言って、プロの絵師が1枚辺りにつき10時間ぐらいかけて作るものです。

でも、あの写真加工技術を使うと、クオリティは落ちますが、「絵のような写真」なら、1枚につき10~20分で、安定的に作れるようになると。

必要に応じてそこから仕上げることで、圧倒的に安定した効率化ができるようになる、ということですね。

 

それと同じで、実は「ストーリー作家のネタ帳」で説明している王道プロットというのは、理論で生成したものになります。

先にも触れましたが、あれは、「一つ一つの物語を分析して、分類した」とか、「感性で作った」ものではないんですよ。

私はあれらのプロットを、「一つの究極のストーリー生成理論から、半自動で生成した」わけです。

「写真を絵のようにする写真加工技術」を用いて、いくつもの写真を加工するのと同じです。

 

でないと、あんなプロット数とか作れませんから(笑

作家さんなら分かるでしょうが、あれだけの数の、あれだけのクオリティのプロットを作るとか考えると、普通の感性だけではできないですよね。

感性で作るなら、相当の天才じゃないとできないと。

でも、理論を使えば、普通の人でもできるようになるんですよ。

感性だけではなく、理論を併用することで、威力を高めている、ということですね。

 

まとめ

理論というのは、そういうインパクトを作り出せる、ということですね。

まあ、その「究極のストーリー生成理論」は、現在ネタ帳の具体例を作ることでフィードバックを加えつつ、だんだんと実用化できつつあります。

その新たな威力を、第3巻で実感してもらえればな、と思います。

 

ということで、今日は「理論があるから、圧倒的なものを一定品質で作り出せる」、というお話をしてみました。

今日はここまで~。

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