CodもBFも、プレイされた方は多いんじゃないかと思います。
とても面白くて、ビジュアルも素晴らしくて、マルチプレイもはまりますよね。
ですが、やり続けているヘビーユーザーの方ほどこう思っているんじゃないでしょうか。

「CodもBFも、ずっと同じマップで
さすがに飽きてくるねんっ！w」

大体同じシステムで、ずっと同じ物をやってると少しずつ飽きてくるものですよね。
時々シングルプレイに手を出して気分転換をしても、やっぱりなんだか物足りなかったり。

そんな時に、違うシステムのFPSゲームを途中でやると、
すごく面白いんですよ。

大体、ずっと同じ物だと飽きも早いですよね。
例えば甘い和菓子も、ずっと食べていたら口の中が甘ったるくて嫌になるものですよね。
ですが、そこで渋～い緑茶でも小さいお椀に一杯あると、
口直しができて和菓子がさらに美味しくなりますよね。

それと同じで、たまに小さな同人ゲームをやるからこそ、
同人FPSも斬新で目新しく感じて、
かつ同時に超一流のFPSもクオリティの高さを実感できて、
双方の楽しさをより味わえるようになるんですよ。

私はCodもBFも大好きですが、その他にも大好きなゲームで、
マテリアルスナイパーというフリーゲームがあります。
Webブラウザでできるシンプルなゲームで、武器もスナイパーライフルだけ。
グラフィックも超クオリティではなく、３Ｄでもないので移動もできない。
ですが、とても面白いんですよ。
これはCodやBFのような超クオリティでないけども、シンプルで面白いんですよ。

ごってごての市販ゲームばかりだと、味が濃くてしんどく感じることもありますよね。

●　常にK/Dレートが計算されて、毎回マッチごとに成績が出てしまい、
成績が気になって気が休まることがなかったり。

●　マルチではある程度暗黙のルールがあって、
使いたい武器やこもりたい場所があるのに、
常に他の人に気を遣ってできなかったり。

●　シングルをプレイしてみたとしても、マルチのように思いっきり戦いたいのに、
敵がちょぼちょぼとしか出てこなかったり、
ぐだぐだと続くムービーパートに嫌気が差したり。

「俺は純粋に、マルチのような銃撃戦を、
他人や成績に気を遣うことなく
思う存分撃ちまくってプレイしたいんだよ！」

そう思うこともあるんじゃないでしょうか。

そういう時に、「マテリアルスナイパー」のようなシンプルに楽しめるゲームの方が、
ストレスもなく思い切りできるというものですよね。
「アルフール小国物語」も、それと同じ感覚で楽しんで頂けるゲームです。


無駄で冗長なイベントシーンはなく、純粋に「銃撃戦」を楽しむことができます。
私はBattleField3は特に好きなゲームのうちの一つですが、
シングルプレイでは残念なことに、イベントが冗長だったことがありました。
「アルフール小国物語」でももちろんストーリーもありますが、
冗長な部分は全てスキップできるので、
ストレスもなくFPSのゲームとしての楽しみを味わうことができます。

そして、シングルプレイに特化しているので、マルチに疲れた時の口直しとして楽しめます。

また、難易度で武器の特性（威力）が変わるので、いろんなスタイルで楽しめます。
Easyモードで無双するもよし、HardやInsaneで「ぐぬぬ……！」とうめくもよし！
ルートやセリフもいくつかあるので、一度だけでなく楽しめる内容になっています。

また、Unrealエンジンを採用しているので、
極めて安定したシステムで、ヌルヌル動きます。
同人ではシステムが不安定であったり、すぐに落ちたりするイメージがあるかもしれませんが、
その点では一流ソフトと同レベルの安定性を誇っていますので、ご安心下さい。


ただし、やはり言っておかなければならないこともあります。
ほとんどの面で、「アルフール小国物語」がCodシリーズや
BFシリーズよりも優れているとは言えません。

グラフィックはもちろん、システムの複雑度もそうですし、規模もはるかに小さいものです。
やはりFPSを思う存分楽しみたい方には、CodシリーズやBFシリーズをお薦めします。

ですが、「それだけじゃ飽き足らないよ！」というFPS猛者の方々や、
「ちょっと違うFPSを楽しみたいな」、「少しシンプルにFPSを楽しみたい」、
「FPSは初めてだから、ちょっと試してみたい」という方には是非オススメします。

大作の間の期間で、ちょっと飽きてきた時のワンポイントとして
「アルフール小国物語」のようなシンプルなFPSをプレイすると、
とても面白くできて、かつ大作の飽きも来にくくなる……ということですね。

そういうこともあって、パッケージ版が1,500円、
ダウンロード版は1,000円というのも、入手しやすい価格だと思います。


「日本ではFPSゲームが売れない」という言葉を聞いたことがあります。
海外では極めて盛んなのに、そしてFPSはとても面白いのに、
開発者はその言葉を真に受けて、国内で開発されたFPSは
指折りで数えられる程度しかありません。

「マッチョなオッサンや、モヒカン頭の主人公はもうええねん！w」
海外のリアル系FPSをやっていると、こう感じますよね。

日本発のFPSをもっと！
そして、もっと日本発のFPSを活性化したい！
そう思っているのは、私だけではないはずです。

日本でFPS開発をしているチームというのは、極めてまれです。
まだまだ海外に後れを取っている状態です。
日本人として、海外に後れを取らないためにも、
そしてより国内でもFPS開発を活性化させるためにも、
この日本製FPS「アルフール小国物語」をオススメします。

●　大作FPSをより味わい深いものにするために！
●　大作の間にワンポイント！
●　シンプルに、銃撃戦を楽しもう！

そういう形でこの「アルフール小国物語」をプレイすると、
「マテリアルスナイパー」と同様な感覚で、深く楽しめると思います。

特に、今のFPSだけでは満足できずに新しいFPSを体験したいFPS猛者の方、
ネタのためなら危険を覚悟で挑むブレイブハート（勇者）な方、
マッチョなオッサンだけでは飽きたらず、可愛い系にも手を出す両刀変態紳士な方
にプレイして頂きたい！
そう思っています。

とにかく、そんな感じで、新しく日本で生まれたFPSゲーム
「アルフール小国物語 ～エルグス侵攻戦争～」
オススメします！

↑この１台のＰＣから「アルフール小国物語」は生まれました。
４年前のＰＣと、OSはWindows Vista 32bitという古い環境でしたが、
このＰＣは性能の限界まで頑張ってくれました。

実は私は、今回が初めてのFPS製作でした。
というか、FPSはおろか3Dゲーム製作自体が初めてだったりします。
今まではノベルゲームを作ってたのでゲーム製作そのものは経験していたのですが、
FPSは初めてだったんですよ。

（Cod4:MWでFPSにはまって、Team Fortress2とMW2でもうFPS大好き人間になりました。
最近（2012年春）ではBattleField3に大はまり中。
いや、マルチでは常に下位に位置するへぼFPSゲーマーですが（笑））

そこで、ついにFPSの開発を決意して開発を始めて、
半年以上もかけて基本システムを構築したのに、
動かしてみると、ゲームそのものが全然面白くない！｡･ﾟ･(ﾉД`)･ﾟ･｡

ここから、「FPSの面白さって何だろう？」っていう問題に
向き合わなければならなくなりました。
すると、だんだんと、FPSっていうのは絶妙なバランスの上に面白さが成り立っていると
分かるようになってきたんですよ。


私が最初に直面したのは、「障害物の配置」という問題でした。
それまではマップ上に適当に障害物を置いて、
敵が出て、動いて、それを撃って倒して進んでいく……というものでした。
でも、ただそれだけでは全然面白くないんですよ。

マルチプレイで「立ち回り」ってありますよね。
そんなにエイムが上手くない人でも、立ち回りが上手ければ高い成績を出せますよね。
そして、立ち回りの可能性があると、より深く楽しめるんですよ。

立ち回りの面白さってのは、障害物の作り込みで決まるんですよ。
そして面白いFPSゲームの障害物は、雑多に見えて、
実は極めて考えられ、巧妙に配置されてることに気が付いたんですよ。

まず基本は、「身を隠しながら射撃できること」。
言われてみると、当たり前ですよね。
でも、実はこれが非常に重要になるわけです。

実際に、岩を適度な高さに調整して、プレイヤーが半身を隠しながら
敵を撃てるようにしたら、急に面白くなったんですよ。
自分はダメージを食らわないけど、敵を倒すことができる。

ただ単純にエイムの俊敏性を競うだけでなく、
「立ち回り」の可能性があればあるほど、エイム力がなくても上手く倒せるわけです。
実はこの段階で初めて、「そうか、FPSには立ち回りが重要なのか！」と
分かったという（笑）。

（実際に、Cod:MW2とCod:BOのマルチマップでは、ほぼ同じシステムを使ってるのに、
　BOの方が「飽きやすい」という評価が多かったんですよ。
　これはなぜかというと、MW2の方がより障害物の配置が上手くて、
　立ち回り方に多くのバリエーションが生まれているためですね）

↑開発中のUDKというソフトの画面。
右のウィンドウにあるモデルなどを、左側の画面にドラッグ＆ドロップすれば、
すぐにマップに配置できたりします。

ですが、半身を隠せるだけではまだ単純なんですよ。
大きなダメージを食らった時に、上手く身を隠せる場所も必要です。
それが適度な場所にあるか。

「アルフール小国物語」では、大きな岩と小さな岩の
組み合わさった障害物や、岩の隙間から狙えるような障害物がありますが、
それらも「隠れつつ戦う」という立ち回りの面白さを考えて配置されています。

しかし、プレイヤーはずっと安全な場所から撃てるのでは、
逆に面白くなくなります。
倒される危険のないゲームなんて、面白くも何ともないですよね。

そこで、あえて「この部分ではスピード勝負しなければならない」
「引き返さなければ危険」といった場所も加えています。
そういうバリエーションのある仕組みを作ることで、
より「立ち回り」という面白さが引き立っているわけですね。

そういうのを意識して、ステージ２の最初の直線通路や、
ステージ３の３本の川での戦いをプレイしてみて下さい。
きっと、「この岩はなかなかいい場所に置いてるな」とか、
「この小さい岩が立ち回りの面白さを作っているのか」と感じて頂けると思います。

無意識のうちの場所取りをしているように見えて、
実は巧妙な障害物の配置によって、安全な場所取りをしてことに気が付くと思います。
すると、一流ゲームの障害物の配置が
これ以上に、極めて巧妙なものだと気が付くと思います。

いや～、今回私は作りながら、初めてこの「立ち回り」の重要性を学んだんですが、
FPSは奥が深いですね！

↑ステージ１のマップ全体像。
もうごっちゃごちゃですね（笑）。

さて、あとがき第一回はここまでです。

次回は「マップのバリエーション問題」という、さらに厄介な問題が引き起こります。
「銃撃戦のみ」という状況で、FPSでのマップのバリエーションを
どう悩みながら作っていったのか、説明してみようと思います。

次回もお楽しみに！


（お知らせ）次回作では、ついにマルチプレイを実装する！？
その開発の戦い日記を、ブログで公開しています。（ほぼ毎日更新）
開発に興味がある方は、是非以下のリンクをご覧下さいませ。

日々の開発という名の戦いをまったりと綴ったブログ：あやえも

こんにちは、江本です。あとがき第２回です。

「アルフール小国物語」を開発していた時、「バトルフィールド３」にはまりました。
FPSも結構やってるから、今回も楽勝だぜ～……と思って始めたんですが。

プレイし始めて最初の１週間ぐらいのK/Dレート：0.3
１人倒すまでに大体３回以上やられているという……


くっ、悔しくなんかないやいっ！(つД｀)

↑あやえも研究所がある山口県岩国市の風景。
小さいですが、緑溢れて空が広い、穏やかないい町です。
のんびりした田舎で作られています。

そんな風にバトルフィールド３でボコボコにのされてた時期に、
さらに「アルフール小国物語」の製作でも、次の大きな問題が引き起こりました。

前回の障害物の配置を工夫することで、「立ち回り」という要素が入り、
これで大きくFPSとしての面白さを実現することができたんですよ。

でも、その次に大きな問題になったのが、
「マップのバリエーション」という問題です。

立ち回りが加わったことで、確かに瞬間的には面白くなったんですよ。
でも、ずっと同じような風景や障害物の配置だったら、
これまた１０分もプレイすれば飽きてくるんですよ。

「やばい、もっとマップに変化を付けないと、つまらんゲームになるやんっ！ヽ(´Д`；)ﾉ」


ほら、最近のFPSゲームでも、途中で航空機ミッションとか、
スニーク（気付かれずに侵入する系）ミッションとか、いろいろとあるじゃないですか。
何度もプレイすると邪魔になりがちな特殊ミッションですが、
あれは、少し単調な銃撃戦から離れさせることで、気分をリフレッシュさせて、
より飽きを来させないようにしてるわけですね。

でも、うちのチームには一つ大きな問題があるんですよ。

そんな開発資金ないねん！ヽ(#｀Д´)ノ

「アルフール小国物語」では、開発資源が極めて限られているわけで。
航空機ミッションみたいな、とてつもなく開発コストがかかるようなことはできない。
スニークミッションですら、体力的に難しい。
そもそも敵AIも大きく変更するのは難しい。
爆発とか、特殊演出も体力的に厳しい。
もう、ないないづくしの中で面白くしなきゃいけないと。

なら、「銃撃戦のみでバリエーションを作り出す」という
そんな大きな問題に取り組まなければなりませんでした。

これが、「銃撃戦に特化した面白さ」を追求し始めた瞬間だったわけですね。

↑プログラムの製作画面。
キャラの細かい動きや特性などは、このようにプログラムで作成します。

FPSに限らずガンシューティングの面白さは、「マウスで狙いを付けて撃つ」
っていう基本的な面白さがありますよね。
ってことは、マウスで上下左右、いろいろな場所へ狙わせたいわけです。
FPSだと敵は地上を歩いているので、どうしてもマウスが横移動だけになりがちなので、
所々段差を付けて、上り坂と下り坂を追加したり。

でも、上り坂、下り坂、平野の３パターンだけだと、どうしても単調になるんですよ。
だから、それ以上に戦い方に変化を付けなきゃいけない。

それで、他のFPSゲームのマップを一つ一つ調べ上げて、
マップの配置やバリエーションの研究をしたんですよ。
そしていくつものバリエーションを組み合わせることで、
極力飽きの来にくいゲーム構成にしています。

近～中距離戦、遠距離戦を分けたり、
それを上り坂、下り坂で組み合わせたり、細い通路でやってみたり、
その中でラッシュ（敵が大挙して押し寄せてくる状況）があったりと、
ありとあらゆるパターンを組み合わせて、いつも新しい状況に感じるように工夫されています。

特に、ステージ３の３本の川での銃撃戦は、それぞれ特徴があって面白いんですよ。
最初は、敵を見下ろしての狙撃メインの銃撃戦。次は狭い通路での電撃戦。
そして１本目の川になり、敵は川を越えてこないから、川を挟んでの激しい銃撃戦。
でも、次の川は浅瀬なので、敵は川を越えてくることもある。
３本目の川にもなると、早く敵を倒さなきゃ、対岸からも同じ岸からも襲われる。

こんな風に、どのステージでも、同じ攻略法がいつも通用しないんですよ。
常に戦い方を模索するという、新しいシチュエーションを用意しています。
FPSのマルチプレイでも、いつも同じ攻略法で勝てるとは限りませんよね。
それと同じ感覚で、立ち回り方により変化を加えて、
楽しめるような工夫を盛り込んでいたりします。

↑ムービーパートの製作画面。
カメラやキャラの動きなどを定義していきます。

もちろん、ビジュアル的にも変化が出るようにしています。
夜の滝や、昼間の明るい平原、川、夕暮れの綺麗な湖畔、
不気味な夜の森……などなど、要所要所ではっとなるような景色を入れてます。

ちなみにステージ５は、レオンでプレイした方からは（主にねーちゃん的な意味で）
大好評を頂いてますが、どんな内容かはプレイしてからのお楽しみで（笑）。


そんな風に、前回の立ち回り的な面白さと、今回の飽きの来ない構成を組み合わせると……

「おお、なんか面白いやないか！」


最初はあんなにもつまらないゲームだったのが、
急に光り始めてるんですよ。

そこでようやく気が付いたのは、
「そうか、これがFPSの基本的な面白さなのか」
ってことでしたね。

こうして、銃撃戦に特化しつつ、シンプルながらも楽しめる、
そういうゲームができたんですよ。
つまり、航空機ミッションやスニークミッションなどに頼らなくても、
純粋に銃撃戦を楽しめる、シンプルさを実現できたわけですね。


もし開発者的な視点でシングルFPSを見てみたい場合、是非「障害物の配置（立ち回り）」と
「バリエーション」の組み合わせを意識してプレイしてみて下さい。
すると、なぜあの場面は面白くなかったのか、なぜこのゲームは面白いのか、
驚くほど多くの発見があると思います。

プレイして下さった方の多くが「意外に面白かった」というのも、
期待感の薄さと基本的な面白さがあったからじゃないかな～、と思ったりします。

ただ、「意外に」「予想に反して」「思ってたよりも」という言葉が常につきまとっていたのが、
これまた期待感の薄さが……(；´Д｀)　（笑

↑ステージ中でのロジック製作画面。
キャラがどこから出現して、どこに向かうのかなどを図で定義していきます。
これまたごっちゃごちゃ（笑）。

さてさて、あとがき第２回はここまでです。
今回までは技術的なお話が続きましたが、
次回の第３回は最終回ということで、技術的なことよりも、
今回の開発でいろいろ思ったことを書いてみようかと思います。

次回あとがきもお楽しみに！



（お知らせ）次回作では、ついにマルチプレイを実装する！？
その開発の戦い日記を、ブログで公開しています。（ほぼ毎日更新）
開発に興味がある方は、是非以下のリンクをご覧下さいませ。

日々の開発という名の戦いをまったりと綴ったブログ：あやえも

こんにちは、江本です。あとがきもついに最終回となりました。

あとがき第１回でも少し触れましたが、
私はCall of Duty4: Modern WarfareというゲームでFPSにドはまりした人なんですよ。
１年以上プレイしても面白くて、開発元のInfinity Ward（以降はIWと表記）から
続編のModern Warfare2のリリースが発表された時は、もうワクワクで夜も眠れませんでした。
あ、いや、実際は寝ましたけど（笑）。

それで少しずつ情報が公開されていって。
主人公は、前作でも主人公だったソープ・マクタビッシュが登場して。
そしてムービーが公開されて。

そんなワクワク感最高潮の時に、衝撃の事実が発覚するんですよ。

IW（開発元）「前作主人公（ソープ）はモヒカン頭のオッサンです」
江本（私）「( ﾟдﾟ)」
IW「前作主人公はモヒカン頭のオッサン」
江本「！？(;ﾟдﾟ)」

この衝撃を受けた人は、私だけではないはず！（笑）

返してよっ！
私の中にあったイケメンでかっこいい、
さらさらロングヘアーなソープを返してよっ！｡･ﾟ･(ﾉД`)･ﾟ･｡


そんなとき、ふと思ったんですよ。

なんで海外のFPSは、マッチョなオッサンばっかりなんだろう。
なんでFPSはこんなにも面白いのに、海外製のばっかりなんだろう。
なんで日本人向けな、可愛い系キャラのFPSが出てこないんだろう。

その時はまさかそれを自分で作ろうなどとは
夢にも思いませんでしたが。

↑レオン君のモデル。
モデルはBlenderというオープンソースのソフトで仕上げています。
一流ソフト顔負けの機能が、オープンソースで配られているとは……素敵すぎるっ。

ですが、Team Forteres2とかMW2などの海外のFPSにドはまりしてゆくうちに、
「日本人向けな可愛いキャラのFPSが欲しい」という鬱憤が
次第に大きくなっていったんですよね。

でも、私はFPSは作ったことがない。
FPSはおろか、3Dゲームですら作ったことがないド素人。
そんな人が、FPSなんか作れるわけない……と思いますよね。
実際、私自身がそう思ってました。

そんなあるとき、ブログで「FPSを作りたいなぁ」とぼそっとつぶやいたら、
ある方からこんな情報をもらったんですよ。
「UDKっていうツールがありますよ」

それを見たら、まさにFPSを作れる環境がそこに揃ってるじゃないですか！
もうその瞬間、やる気大爆発！ですよ（笑）。
「できるかどうか」なんて思いは吹っ飛びましたね（笑）。
「とにかくやる」その一択しかなかったという。

その日、その瞬間からFPS開発をスタートして、
多くの方の支援を頂きながら、
ただただ情熱の勢いだけで完走してしまいました（笑）。

↑ボイス台本。
ブラウザで見ることができて、キャラごとにセリフを色分けして表示可能だったりします。

今回の製作で、多くの気づきがありました。
ド素人でも、やればできるんだということですね。

今までずっと、「3Dの経験がないから」とか、「FPSなんて高度なゲームは無理だよ」と
自分で勝手に決めつけていただけだったんですよね。
でも、私たちの力や可能性というのは、私たちが思っている以上に
もっと大きいんじゃないかと思えるようになりました。
１年半前までは3Dもろくに扱ったこともない人でも、可能性を探ればできるんだと。

私はこの研究所を立ち上げた時に、
「大好きなことをして生きようよ」
という目標を掲げました。

喜べて、幸せを感じて、そして生き生きとして日々を暮らせることを夢見ました。
そして困難があったとしても、工夫で乗り越えようと。
こういうことに挑戦する変な人が一人ぐらいいても、まぁいいだろうと。

挑戦は今も続いていますが、多くの暖かい方に支えられて、
その道を歩くことができています。
私の周囲には、人を励まして、勇気づけ、元気を与える……
そんな心の温かい人が多くいて、力のない私に力を与えてくれています。

力のない人にも優しく接して、励ますことができる。
これって素晴らしいことですよね。
私はそんな優しい人に、なりたいと思っています。
だから私の周囲には、素晴らしい方が多くいます。

そういう方々に、私のつたない作品ではありますが、それを手にして頂けて、
喜んでもらえて、「次も楽しみにしているよ」と言ってもらえるというのは、
とても幸せなことです。

開発資源も限られていて、今回では作りきれなかったことも多々あります。
ですが、私にできうる限りのことはしたつもりです。
少しでも楽しんで頂ければ、これ以上幸せなことはありません。



最後になりますが、今回は多くの方に支えられて、
ここまでたどり着くことができました。

今回最もコアとなった、UDKという素晴らしい開発ツールを提供して頂いた、
Epic Games社には心から感謝します。
このソフトウェアがなければ、ここまでできませんでした。

ボイスではちょこさん、吉田史記さん、伊菜さん、白岩大河さんには
素晴らしい演技と声をありがとうございました。
おかげさまで、とても生き生きとしたキャラを作ることができましたよ。

イラストでは、晴十ナツメグさんに魅力的な絵を描いて頂きました。
レオン君かっこいい！　姉ちゃん可愛い！　エメもジェバも素晴らしい！（笑）

音楽を提供して下さったq-musicの方々、Kevin MacLeod氏にも感謝です。

シナリオチェック、デバッグでも、t.nさん、未青藍さん、せるさん、TODAさん、
Seedさん、せれすさんなど、多くの方にお世話になりました。
そして何より、UDKという存在を教えて下さったファミヒロさんには大感謝です。

今回の「アルフール小国物語」では、多くの方に知って頂くこともできました。
Negitaku.orgさんを始めとして、海野まぐおさんなど、サイトやブログ、
Twitterなどで話題にして下さった一人一人の方に、心から感謝します。

また、多くの方にお買い上げ下さってありがとうございます。
おかげさまで、よりよい開発環境を手に入れられそうです。
次はより魅力的なFPSをお届けできるように、力を尽くせればと思います。
頂いたお金は、感謝して大切に使わせて頂きますね。

そして、ブログのコメントやメール、Twitterなどで応援して下さった方にも、
この場でお礼を伝えさせて頂きます。
本当にありがとうございました。


今回のFPSゲーム「アルフール小国物語 -エルグス侵攻戦争-」は、
製作していてとても楽しかったです！
次ももっと楽しく作れそうなので、今からわくわくが止まりません。
これも、今まで多くの支えてくれる方がいたからですよ。

私一人だけでは、何もできなかったでしょう。
みなさん一人一人がいなければ、ここまでたどり着けなかったと思います。
心から感謝しています！


さて、気になる次回作ですが、次はついにマルチプレイ版に着手しようと思っています。
まだまだ小さな、始まったばかりのチームですが、
共に楽しめるFPSゲームを作れるように力を合わせていきましょう！


日本発のFPSをもっと！
日本でFPSを活発にしたい！


「アルフール小国物語」はおかげさまで大手ダウンロード販売サイト様で
週間ランキング１位になることができました。
この成功は、きっと他の開発チームの刺激にもなると思います。

今回買って下さったり、話題にして下さった一人一人の方が、
国内FPSを活発にしようという大志に向かって大きく貢献した立役者だと思います。
私たちはその仲間として、共に手を取り合い、これからもFPSを活性化していきましょう！

そして今後日本でFPSが流行したあかつきには、
「俺は国内で『アルフール小国物語』みたいな小さな同人FPSが出てきた時から
　プレイして、応援してきたんだぜ」と自慢してやりましょう（笑）。

応援して下さって、ありがとうございました！
これからも、「あやえも研究所」と「アルフール小国物語」シリーズを
どうぞよろしくお願いいたします。

2012年5月21日　江本あやえもん

（お知らせ）次回作では、ついにマルチプレイを実装する！？
その開発の戦い日記を、ブログで公開しています。（ほぼ毎日更新）
開発に興味がある方は、是非以下のリンクをご覧下さいませ。

日々の開発という名の戦いをまったりと綴ったブログ：あやえも