プロット基礎講座(五):「神話の法則:十二のステージ」

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プロット基礎講座(五):「神話の法則:十二のステージ」2016-11-29T09:04:52+00:00

Project Description

概要

ここでは、物語の構成法である「神話の法則:十二のステージ」の紹介をしています。

  • 良質な物語を簡単に作れる「神話の法則:十二のステージ」とは?
  • 三幕構成を物語に適応する「考え方」とは?
  • 「スペシャルワールド」を主軸とした物語の考え方とは?

「神話の法則:十二のステージ」の紹介

それではここからは、三幕構成をさらに詳細に区切って、物語を構成してゆきましょう。

これから説明する「神話の法則」では、三幕構成をさらに詳細に区分して、次のような十二のステージで構成されています。

第一幕の各ステージ

第一幕では、日常の世界に住んでいるヒーローが、何かしらのトラブルに巻き込まれてスペシャルワールドの存在を知り、そのスペシャルワールドについての知識を得て、自らが問題に対処すると決意するまでの過程になります。

1. 日常の世界

最初は誰しも、ヒーローにとっての「日常の世界」に住んでいます。その日常の世界とは、何かしらヒーローが持つ欠点によって、不満を持っている世界です。この段階ではヒーローに何の欠点を持ち、何に不満を持っているのかを態度や行動、言葉などで明確に示す必要があります。ここでの不満は、心の成長とメタファーで作った対立関係での、ヒーローの持つ犠牲の部分になります。

それらの欠点が示されることで、この物語のテーマを読み手に示すことができ、次に起こる冒険への誘いへとスムーズに移行することができます。

例えば、映画「アルマゲドン」においては、地球に隕石が落ちる可能性があるという日常世界を示しています。また、別のレベルにおいては、ヒーローのブルース・ウィルスが娘やその恋人との仲が悪いという問題も、心の成長というレベルにおいては日常の世界となるでしょう。

2. 冒険への誘い

不満を持っているヒーローに、何かしら非日常的なことが起こります。それは、これまでの日常世界ではあり得なかった出会いや事件、事故、トラブルなどでしょう。それらの事件・事故・トラブルなどをもたらす存在を使者(ヘラルド)と言い、ヘラルドはヒーローに特殊な世界(スペシャルワールド)があることを示します

これにより、ヒーローはこれまでの常識や安定を壊され、混乱します。この段階で大切なのは、日常の世界(日常の世界)にいたときの「常識」を打ち砕くことです。この常識を打ち砕けば打ち砕いているほど、次の冒険への拒絶をしっかりとできて、いわゆる「のめり込める作品」にすることができます。

こちらも映画「アルマゲドン」の例で言うと、地球に隕石が次々と落ちてきて、地球が混乱します。そして同時に巨大な隕石が地球に向かっているということが分かり、それが来れば地球は滅亡するという、これまでの常識からは信じられない事態が起きます。

3. 冒険への拒絶

この「冒険への拒絶(冒険への拒絶)」の段階は、一つ前の「冒険への誘い(冒険への誘い)」とセットになって同時に現れます。

たいていのヒーローは、最初は乗り気でないことがほとんどです。というのも、これまでの常識を覆されて、通常の人は混乱して、そして変化への恐れから動けなくなるのが当然です。そこで、ヘラルドによる依頼をヒーローは一度拒絶します

映画「アルマゲドン」では、ヒーローの掘削工であるブルース・ウィルスの元に、NASAからの依頼が訪れて、スペースシャトルに乗って隕石を壊せという依頼が来ます。ヒーローのブルース・ウィルスはNASAからの依頼を信じようとせず、疑ってかかります。

4. メンターとの出会い

しかし、日常の常識を覆されたヒーローは、なぜそうなったのかという理由を求めます。そこで、メンター(賢者、師匠、導く人)により、スペシャルワールドの説明がされます。なぜヒーローが選ばれたのか、そしてスペシャルワールドでのヒーローの使命を説明し、後々必要になってくるアイテムや助言などを与えます。

メンターは年老いていたり、社会的、体力的、能力的な問題などで、知識はあっても何かしらの制約があり行動に移せない人でしょう。そこでそれを実行する人として、ヒーローが選ばれたということになります。

ここで物語のゴールの設定を行い、何を達成することで物語が終了するのかを明確にしておく必要があります。読み手にスペシャルワールドの説明をすることが目的となります。メンターによって、ヒーローは凡人から「選ばれた人」になります。

アルマゲドンで言うと、地球の危機的状況と同時に、スペシャルワールドである「隕石を破壊する」という使命、そしてなぜヒーローが選ばれたのかを説明する段階になります。隕石に穴を開けて核爆弾を埋め込めば隕石を破壊できるという唯一の方法が見つかったので、世界一の掘削工であるヒーローが選ばれたのだという説明をします。

5. 第一関門

ここで何らかのきっかけがあり、ヒーローは拒絶していた状態から、自らスペシャルワールドに入る決意をします。その「普通の世界」から「スペシャルワールド」に入るための関門です。

そこでは、ヒーローが「ヒーロー」になるのにふさわしいか試されるでしょう。スペシャルワールドに入るためには、最初の試練をくぐり抜けなければならないでしょう。その門を守る門番(シュレッショルド・ガーディアン)がいます。

アルマゲドンでは、ヒーローはNASAが用意したという掘削機やチームメンバーを見て、あまりのお粗末さに絶望します。そして自分の悲運を嘆いて、地球の運命を嘆いて、これは自分達にしかできないのだと覚悟を決めて、自らがチームを率いて隕石へ向かう決意をします。ここでのシュレッショルド・ガーディアンはNASAのリーダーに掘削技術があるかどうかを試されるところです。

第二幕の各ステージ

第二幕では、スペシャルワールドでの目的を達成するまでを描きます。始めにスペシャルワールドに慣れるための次々の試練を経て、その試練で得た経験を元に、目的である最大の困難に向き合います。そしてスペシャルワールド内でそれを達成し、何かしらの利益を得るまでになります。

6. 試練・仲間・敵対者

スペシャルワールドに入ったヒーローに、次々と試練が襲いかかります。スペシャルワールドには慣れていないため、それに慣れるために今までの常識を捨ててゆくという経験を求められるでしょう。ここでは、第一関門でのシュレッショルド・ガーディアンは仲間になることが多いでしょう。

また、仲間や敵対者が次第に読み手に理解できる段階でもあります。最後の敵(敵は人に限らず、文化や社会、思想、病や運命などでもありえます)の姿もだんだんと理解できるようになります。場合によっては、敵か味方か分からないシェイプ・シフターの暗躍もあるかもしれません。

この部分は最も中だるみがしやすい部分になりますので、笑いや試練など、必ず何かしらの変化を加えることが大切になってきます。

アルマゲドンでは、無粋な部下達とコメディを交えて宇宙に行く訓練をしながら、「隕石を破壊する」という目的のために練習を繰り返してゆきます。

7. 最も危険な場所への接近

最大の敵のいる場所に近づいてゆく段階になります。

これから起こるセントラル・クライシスに向けて、読み手やプレイヤーに緊張感や心の準備を整える段階です。戦いの前に晩餐をするかもしれませんし、これから戦いが起こる演説をするかもしれません。これから本当の戦いが起こるのだと盛り上げる場面になります。

アルマゲドンでは、ヒーロー達は厳しい訓練を終え、地球との別れを告げるため、思い思いの愛する人達との別れのシーンが描かれ、必ず成功させて帰ってくると決意します。そしてヒーロー達は地球を救う英雄としてスペースシャトルに乗り込み、宇宙へと旅立ちます。

8. 最大の試練

スペシャルワールドで果たすべき目的のための戦いになります。

ただし、ヒーローは試練・仲間・敵対者の時のような、今まで通りの方法で対処しようとして、ここでは予想外の事態が起きて失敗するでしょう。これまでの方法が通用せず、ヒーローは危機に直面します

そこで解決する方法を見つけるでしょうが、その方法とはこれまでヒーローが必死で目を逸らそうとしていた欠点に直面するものとなるでしょう。目的を達成するには、自分がこれまで持っていた価値観を捨てる必要があるのです。

ここで心の成長を遂げ、新しい何かを見つけます。自力で見つける場合もあれば、メンターの教えを思い出すということもあるでしょう。その新しい発見が心の成長を遂げるものとなり、それによって最大の試練をくぐり抜けます

アルマゲドンでは、隕石に着陸して、様々な試練を経て隕石に穴を開けようとします。掘削機を壊してしまい、最後の掘削機を娘の恋人に任せるという心の成長をすることで、掘削に成功して核爆弾を隕石に埋め込むというスペシャルワールドでの目的を達成します。

9. 報酬の入手

最大の試練をくぐり抜けたヒーローは、スペシャルワールドでの目的を達成し、報酬を得ます。その報酬は精神的な成長を象徴するものであるかもしれません。

目的を達成し、来るべき帰路の到来の予感を残しつつ、心を少し休ませてクライマックスに集中できるように一時の祝杯を挙げるでしょう。

第三幕の各ステージ

第三幕では、スペシャルワールドから日常の世界に戻るまでの過程となります。この段階から、読み手は物語の終わりを実感でき、これから起こるクライマックスに集中することができるでしょう。

10. 帰路

ヒーロー達は目的を達成したら、スペシャルワールドから元の世界への戻らなければならなりません。ヒーロー達はスペシャルワールドに居続けることはできないのです。

スペシャルワールドとは、いわば異世界になります。神話の観点から見ると、象徴的に「スペシャルワールド=死の世界」と言うことができるでしょう。それは竜の潜む洞窟であったり、殺人事件が起こる洋館であったり、戦いの場所であったりするでしょう。ヒーローは、死の世界(スペシャルワールド)から生の世界(日常の世界)に戻る必要があるのです。

そこで、ヒーローたちは日常の世界に戻ろうとします。それが達成されて、初めて物語が終わるのだと理解できるのです。

この段階で物語の終わりを示すために、タイムリミットの設定がされることが多くあります。これにより終わりを示して、緊迫感を出すということもできます。

アルマゲドンで言うなら、隕石に核爆弾を設置し終えて、これからスペースシャトルで隕石を離れて、爆破するという最後の目的が残っています。そのために、ヒーロー達は爆破準備を整えて、スペースシャトルへと戻ります。

11. 復活 (リシュアラクション)

帰る時に、最大の試練が起こります。ヒーローたちは、スペシャルワールドで勝ち取ったものを日常の世界に持ち帰らなければなりません。しかしヒーローがスペシャルワールドに入るときに新たな自己を作らなければならなかったように、普通の世界に戻るためにもさらに新たに得た人格を脱ぎ捨て、普通の世界に適った自己を確立する必要があるのです。

それは、象徴的なヒーローの「死と再生」と言えるでしょう。ヒーローはこれまでの欠点を完全に克服するために、象徴的な死を経て新たに生まれ変わる必要があるのです。最大の試練(最大の試練)の段階で得た成長というのは知識的なもので、この復活(リシュアラクション)の段階ではヒーローに行動を伴う成長となることが多いでしょう。

ここでは多くの大切なものを全て捨て去らなくてはならず、たった一つの大切なものだけを選ぶように選択を迫られるようになるでしょう。二番目以降に大切なものの何か(今までの夢、自分自身、今まで大切だと思っていたもの等)の犠牲を要求されることが多いでしょう。最も大切なもの(ヒロインとの愛、世界の平和、夢の達成等)の選択を迫られます。

ここではヒーロー自らが決断し、成長することが大切です。例えばピンチを救う援軍によって助けられるというのはよくなくて、何かしらヒーローの決断を必要とします。

アルマゲドンで言うなら、核爆弾がリモートコントロールで起爆できないと分かる危機を迎えます。そこで娘の恋人が残ることになりますが、ヒーローのブルース・ウィルスは無理矢理娘の恋人をシャトルに戻し、自分が残ることを決意します。そしてこれまで仲が悪かった娘やその恋人に素直になれて、愛情を伝えることができるという心の成長を実行します。

12. 宝を持っての帰還

クライマックスを終え、スペシャルワールドから日常の世界に戻ってきたところになります。ヒーローたちは日常の世界に戻りますが、スペシャルワールドで得た心の成長があるので、これまで日常の世界で抱えていた問題は解決していることに気が付くでしょう。

そうして、ヒーローは日常世界で新たな、そして豊かな生活を始めることができるようになるのです。

アルマゲドンでは、ヒーローであるブルース・ウィルスの功績に感謝し、娘とその恋人は結婚し、地球の人達が幸せな日々を送るという映像で締めくくられます。

なお、復活(リシュアラクション)での「死と再生」というのは、あくまでも象徴としてのものなので、実際の生死とは違うことに注意しましょう。

心の成長とメタファーを三幕構成と十二のステージで構成する

それではテーマ先行型(トップダウンアプローチ)で作った心の成長とメタファーを、実際に構成ツールを用いて実現してゆく過程を示します。ここでの構成ツールは、これまで説明した三幕構成と神話の法則を用います。

ここでは、実際に例を用いながら説明してゆきたいと思います。これまで作ってきた、テーマは「人を信じることができない主人公が、恋愛を通して、人との触れ合いができるようになる物語」というもので、メタファーは「現代風な世界観で、魔法を教えるファンタジーの学校」というものですね。

対立関係とメタファーは次のようなものになります。

ヒーロー:主人公の青年

(○長所)人を信じないことで、裏切られても心が傷つかずに済む。

(○長所:象徴)一人暮らし。孤独を好む。他人に頼らない攻撃・破壊の魔法。

(×犠牲)人を信じないことで、永遠に人とわかり合えず、喜ぶことができない。

(×犠牲:象徴)黒魔法使いという悪のレッテル。

(過去の出来事)幼い頃に親に捨てられ、食わなければ食われてしまう劣悪な環境で、身を守り生き延びるためには黒魔法を使うしかなかったということ。

シャドウ:ヒロインの少女

(○長所)人を信じることで、人とわかり合え、喜ぶことができる。

(○長所:象徴)学級委員で人気者。人と一緒にいるのを好む。他人を救う回復の白魔法。

(×犠牲)人を信じることで、裏切られたときに心が傷つく。

(×犠牲:象徴)幼い頃、助けられなかった男の子の持っていた指輪。

(過去の出来事)幼い頃、大好きだった男の子が深く傷ついた時、救ってあげられなかったこと。だから人を助ける白い魔法を使うようになる。

  • トリガー:少女が裏切りに会い、魔法が暴走して、少女を傷つける。
  • 成長:少女が幼い頃に好きで助けられなかった男の子が、主人公のことだったと分かり、主人公は少女を守るために命をかけて強い魔法を使い、魔法の暴走を止めるという行為。

日常の世界とスペシャルワールドを決める

まずは、日常の世界とスペシャルワールドを決めます。日常の世界とスペシャルワールドを決める軸は、以下のようなものです。

  • 日常の世界:主人公が欠点を持っている状態の世界。
  • スペシャルワールド:主人公が欠点を克服しようとしている世界。シャドウと対立している世界。

これにより、以下のような日常世界とスペシャルワールドを作ることができます。

  • 日常の世界:主人公が一人で孤独に生きている世界。
  • スペシャルワールド:他人と信じ合わなければならない世界。ヒロインと絆を深めていく世界。

それでは、スペシャルワールドをメタファーでさらに具現化する設定を追加してゆきましょう。ヒロインと絆を深めなければならないということで、主人公とヒロインの二人一組になり試験を受けなければならないという状況を作ることにしましょう。

これを軸に、各種要素を決めてゆきます。

第一関門、セントラル・クライシス、クライマックスを決める

先ほど日常の世界とスペシャルワールドを決めました。ここからそれらの世界の区切りを作ってゆきます。世界の区切りというのが、第一関門、セントラル・クライシス、クライマックスになります。

  • 第一関門:日常の世界からスペシャルワールドに明確に移り変わったと分かる、そのきっかけとなる出来事。主人公がスペシャルワールドに行く決意をする出来事。
  • セントラル・クライシス:スペシャルワールドでの主目的を達成する出来事。
  • クライマックス:スペシャルワールドから日常の世界へと戻ることを示す出来事。

これにより、以下のような出来事が考えられるでしょう。

  • 第一関門:主人公は成績が悪くて落第が嫌なので、ヒロインと一緒に協力し合う(二人一組になる)ことを決意する。
  • セントラル・クライシス:主人公とヒロインが対立していたが、ヒロインが裏切りにあってしまい、魔法の暴走で傷つく。それがきっかけで恋を成就させて、わかり合える。
  • クライマックス:魔法の暴走を主人公が身をもって止めることで、元の世界に戻る。

ここのコツは、セントラル・クライシスで全てを解決し尽くさないことです。ここでは魔法の暴走はいったん止めるにとどめておいて、ヒロインとわかり合えることを先に処理して、魔法の暴走を止めるのはクライマックスまで取っておくという流れにしています。

ヘラルド、メンターなどの要素を決める

さて、それでは第一関門、セントラル・クライシス、クライマックスが決まったところで、スペシャルワールドへ誘う前振りと、スペシャルワールドで必要なそれぞれの要素を決めてゆきましょう。

  • ヘラルド:スペシャルワールドへ移らなければならない、非日常からの使者。
  • メンター:スペシャルワールドについての説明。
  • シュレッショルド・ガーディアン:第一関門で待ち受ける障害。
  • トリックスター:対立関係でトリガーを引き起こす存在。

これから、以下のようにするとしましょう。

  • ヘラルド:二人一組で魔法の試験を受けなければならないという試験通知。そして、それがくじ引きで決まる物で、ヒロインと組むことになってしまうということ。
  • メンター:教師によって、試験内容の説明。試験内容は適当に、隠された宝物を探すということにでもしましょう。
  • シュレッショルド・ガーディアン:落第の危機という現実。
  • トリックスター:魔法の暴走。暴走を起こすのは、主人公の敵である男子生徒。

これで大体の全体像が見えてきましたね。それではこれから、実際に十二のステージに当てはめてみましょう。

十二のステージに割り当てる

以上の情報から、実際に十二のステージに割り当ててゆきます。以下のようなテンプレートを用いて、イベント(出来事)を記してゆくと便利でしょう。規模に応じて、必要であれば第一.一幕、第一.二幕……などというように、入れ子状に組み上げてゆきます。

~~~~第一幕~~~~
—-日常の世界—-
—-Call to ADV—-
▲全体:ヘラルド完了:
—-冒険への拒絶—-
▲全体:拒否完了:
—-メンターとの出会い—-
▲全体:目的明示完了:
—-第一関門—-
▲全体:スペシャルワールド突入:
~~~~第二幕~~~~
—-試練・仲間・敵対者—-
▼全体:変化突入:
—-最も危険な場所への接近—-
—-最大の試練—-
—-報酬の入手—-
▲全体:目的完了:
~~~~第三幕~~~~
—-帰路—-
—-リシュアラクション—-
—-宝を持っての帰還—-
▲全体:完了:

これまでの内容から、ツールを用いて実際に以下のように割り当ててゆくことができるでしょう。作る過程で、最大の試練やリシュアラクションの裏付けとなる前振り説明をメンターとの出会いや試練・仲間・敵対者などの各段階で追加してゆきます。

もし急にこの段階に進むのが難しい場合、途中でもう一段階、簡単な流れを作っておいて、そこから発展させるといいでしょう。

~~~~第一幕~~~~
—-日常の世界—-

  • 主人公の日常、環境の説明。
  • 魔法を使えることも説明。黒魔法使いという悪のレッテルを持つ主人公の状態説明。
  • ヒロインの説明。主人公との関係など。ヒロインが話しかけてきても、あまり取り合わない主人公。
  • 学校、教師の説明など。魔法の授業風景など。

—-Call to ADV—-

  • 魔法の試験があること、二人一組でやることを説明している。宝物を探し出すという試験内容。
  • 組み合わせを発表し、主人公はヒロインと組むことになってしまう。

▲全体:ヘラルド完了:魔法の試験があることを説明し終えている。

—-冒険への拒絶—-

  • ヒロインと組むのを拒否する主人公。ヒロインには関わろうとせず、一人で何とかしようとする。

▲全体:拒否完了:ヒロインと組むことを拒否している。

—-メンターとの出会い—-

  • 試験は比較的長い期間になり、同時に危険なもので、協力しないと危ないことを説明。
  • なぜ主人公がヒロインを嫌うのか、理由もここで説明。帰り際に、過去に黒魔法で始末した敵と遭遇して戦いになる。周囲の全てが敵だという主人公。
  • 主人公の成績が生き延びる術である黒魔法以外はよくなくて、落第寸前であることの説明を受ける。

▲全体:目的明示完了:ヒロインと結ばれて、試験をくぐり抜けなければならないというゴールを示し終えている。

—-第一関門—-

  • 主人公がヒロインを置いて一人で行動するが、敵に襲われて怪我をして命を失いかける。
  • だけどヒロインの回復魔法に助けられて、このままでは落第だからという理由をつけて、ヒロインと行動を共にすることになる。

▲全体:スペシャルワールド突入:ヒロインと行動を共にするように決意している。

~~~~第二幕~~~~
—-試練・仲間・敵対者—-
▼全体:変化突入:ヒロインと仲良くなり始めている。

  • ヒロインと共に、協力して困難を乗り越えてゆく。少しずつ仲良くなってゆく。
  • ヒロインから、破壊からは何も生まれないということを知らされ、悩む主人公。だけど身を守るために、黒魔法を使うしかない。
  • 協力し合う男子生徒がいることを説明。ヒロインはその男子生徒にあこがれている様子。
  • ヒロインの過去について知る。幼い頃に男の子を助けられなかったから、回復の魔法を習うようになったということ。
  • ヒロインは、その男子生徒を男の子のことだと誤解している。だけど主人公は自分だと言い出せない。ヒロインを思いやってのこと。

—-最も危険な場所への接近—-

  • 宝物に近づいている。
  • ヒロインと絆を深めて、互いに想う関係になっているが、互いに強がっている。

—-最大の試練—-

  • 宝物を見つけるが、それまで協力し合っていた仲間の男子生徒から裏切られ、宝物を奪われてしまう。
  • 男子生徒は主人公とヒロインへの復讐を明かし、その男子生徒が主人公を狙う敵の親玉だと知る。
  • 男子生徒は宝物を使って魔法を使うが、暴走させてしまう。
  • 裏切られたことによってショックを受け、そして魔法の暴走で少女が傷つく。
  • 少女は自分への回復魔法を使う気力も失うが、主人公が本当のことを明かして少女の心を救う。
  • そんな二人に男子生徒は攻撃しようとするが、少女の魔法で二人は守られて、男子生徒は暴走を抑えきれずに自滅。

—-報酬の入手—-

  • 少女との恋を実らせる。

▲全体:目的完了:少女との恋を実現させている。

~~~~第三幕~~~~
—-帰路—-

  • 男子生徒が使った魔法の暴走が止まらずに、被害が拡大してゆく。学校も対処方法が分からずに大混乱。
  • 五時間以内には解決しなければならないというタイムリミットの設定。

—-リシュアラクション—-

  • 主人公、過去に少女と出会ったときのことを思い出す。その時に魔法を打ち消す黒魔法があることを知り、それで瀕死の重傷を負ったことを思い出す。
  • 助けてくれた教師や、多くの人々がいたということを主人公は思い出し、感謝する。
  • ヒロインや多くの人を守るために、主人公は自らが犠牲になって、魔法の暴走を止める。主人公は意識を失う。

—-宝を持っての帰還—-

  • 主人公が気が付くと、魔法の暴走が止まっている。主人公は学校のみんなから感謝され、学校の全員から膨大な防御魔法やら回復魔法を得て命を長らえたと知る。そして主人公はみんなと打ち解け会えることができるようになる。
  • 敵の親玉である男子生徒は自滅したので、主人公も狙われることがなくなったという説明。
  • 同時にヒロインとも結ばれて、日常に戻ってハッピーエンド。

▲全体:完了:少女との恋を実現して、元の世界に戻っている。

詳細を作り込んでゆく


これで大体の流れが完成しました。後はさらに詳細なメタファーを作り、流れを作り込んでゆくことで仕上げることができるでしょう。これぐらいのまとまった形にできていれば、さらに詳細な成長やステージを作り込んでいくことで、長編にも適応することが可能となるでしょう。

また、実際のプロットでは、必要であればこれよりもさらに詳細に作ってゆきましょう

それは、例えば第一幕を作り込んでゆくのであれば、第一幕のテーマを作ります。そしてそれに対する対立関係とメタファーを作り、三幕構成で第一.一幕、第一.二幕、第一.三幕というように分割し、必要であれば、さらに十二のステージで構成してゆきます。後は、これまで説明した流れを繰り返してゆくだけということですね。

まとめ

  • 第一幕は、スペシャルワールドに入るまでの過程を描く。
  • 第二幕は、スペシャルワールドで目的を達成するまでを描く。
  • 第三幕は、全ての問題を解決し、スペシャルワールドから日常の世界に戻るまでの過程を描く。
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クレジット

http://www.flickr.com/photos/loozrboy/4161127331/ by Loozrboy (modified by あやえも研究所)
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