- タイトル: 「千の夏と、ひとつの冬―「運び屋」の物語」
- カテゴリ: 電子書籍
- ジャンル: 恋愛物語
- リリース日: 2014年8月
- 改訂:2021年4月
概要
本書「千の夏と、ひとつの冬」は、小説本(電子書籍)です。
主人公の少年「千夏(ちなつ)」は、幼い頃に、大切にしていた連れ子の妹「結乃(ゆの)」を救うために、自分の名と未来を捨てた。
その七年後、「江坂一冬(こうさかひふゆ)」と名を変えた千夏は、結乃と再会して――そして千夏は、正体を隠したまま、結乃をすぐ側で守ってゆく。
切なく心温まる恋愛物語です。
この本は電子書籍として販売しています。
あらすじ
舞台は現代日本。情報を『書き換え』ることにより、ヤクザや悪人たちが幅をきかせるようになった時代。
「本当に欲しいものがあるなら、実現したいことがあるなら、自分の手を汚すことから避けるな」
主人公の少年「千夏(ちなつ)」は、血のつながらない連れ子の妹「結乃(ゆの)」を救うことを、心から願った。
だから千夏は、結乃に「普通の家族」を与えるために、自分の名と、未来を捨てて、ヤクザがらみの組織に自らの身を売った。
それから七年後、名を変えた千夏は、結乃と再会する。
そして結乃と一緒の高校に通いつつ、結乃のそばで、兄であるという正体を隠しながら、結乃を守ってゆく。
結乃が持つ、「自分のために、大好きだった兄が犠牲になった」という罪悪感と哀しみ。
そして千夏が持つ、「結乃は、兄である自分のことを大切に思ってはいないのではないか」という不安と疑念。
ふたりがその狭間で揺れ動きつつ、互いに近づいてゆき、心を通わせてゆく。
そしてふたりは少しずつ、「帰る場所」を作ってゆく。
――数々の優しい登場人物たちが織りなす、切なく心温まる恋愛物語。