“頭の中にあるものを’プロット’だとは言わない。書き出されたものだけが’プロット’なんだ”
プロットを作る上で、必要なルール
このページでは、プロットを作る上でのルールについて説明しています。
これによって、どのようにプロットを作ればよいのか、その方向性が理解できることでしょう。
プロットを作る上での、二つのルール
プロットのメリットを最大限に発揮するために、次のような「二つのルール」があります。
プロットを作る上で重要な、二つのルール:
- 紙やエディタなど、必ず文章などで書き出す。
- 考えていない点を出し尽くすまで、プロットを作り込む。
以下で、それぞれについて説明してゆきましょう。
ルール(一): 紙やエディタなど、必ず文章などで書き出す
一つ目のルールは、プロットは、紙やエディタなど、必ず文章などで書き出すことです。
私たちが頭の中で考えられるのは、実はそれほど多くはありません。書き出して初めて、考えていない点を判明させることができます。
言うなれば、頭の中にあるものは、「プロット」ではありません。それは「ネタ」や「イメージ」です。書き出されたものを「プロット」と呼ぶのです。
そのため、必ず紙に書き出すようにしましょう。
ルール(二): 考えていない点を出し尽くすまで、プロットを作り込む
二つ目のルールは、考えていない点を出し尽くすまでプロットを作り込むことです。
つまり、プロットは、「プロットに従って書き下すだけで、貴方(もしくは執筆担当者)が最後まで滞りなくできる状態まで作り込む」、ということです。プロットがあれば、基本的に執筆の手が止まることはありません。
家を造る例で言うと、着工した後で、現場の人が「さて、この部屋はどんな大きさの部屋にしよう?」などと考え込むことはありえません。設計図があることで、現場の人は、自分の専門である組み立てに集中できるのです。
物語でも同じで、設計をしっかりしておくことで、執筆段階では文章表現や情景描写に集中できるのです。
そのためにも、プロットでは「考えていない部分がない」、「これがあれば、滞りなく最後まで執筆できる」という状態まで作り込みましょう。
雑談コラム:「プロット」も一つの作品
人によっては、「執筆」よりも「プロット」を好むタイプの人もいます。物語の全体像をイメージするのが好きで、細々とした執筆が面倒に感じるタイプの人ですね。
その場合、必ずしも執筆までする必要はありません。「プロット」も、一つの作品として、完成形にできます。
これからの時代は、「プロット専門」の作家も、どんどん必要とされるでしょう。というのも、物語作りでも、ますます専業化が進んでいます。「プロットが苦手だから、プロットだけが欲しい」という作家や漫画家、映像作家なども多くいます。
だから、プロットが好きな人は、プロットを作品として公開すればよいのです。建築の設計士が設計図を「自分の作品だ」とするのと同じですね。
まとめ
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