“設定にまとまりを与えよう。”
設定に統一感を与える手法
このページでは、世界観やキャラクターなどの設定を統合・変換する手法について説明しています。
これによって、設定に統一感を与えて、分かりやすい設定群を作ることができるようになるでしょう。
設定に統一感を与える必要性
設定に統一感を与える方が、読み手にとっては洗練された印象を感じるものです。
例えば家でも、和風建築や中世ヨーロッパ風建築であったり、東南アジア風や、中東風など、様々な様式があるものです。
ですが、一軒の家でも、てんでバラバラの様式で作られていると、ごちゃごちゃに感じるものです。和風なら和風、中世ヨーロッパ風なら中世ヨーロッパ風と、一つにまとめた方が設定として洗練されたイメージを与えて、しかも分かりやすくなります。
では、どのようにすれば、世界観やキャラクター設定に、そのような統一感を与えることができるのでしょうか。
メタファーの相互変換機能
メタファーの特性として、相互変換可能であることが挙げられます。簡単に言うと、「設定の意味」が同じものであれば、別の設定に変換することができます。
例(一):「思い出」の設定変更
簡単な例で分かりやすく説明しましょう。
ヒロインが「主人公との思い出を大切にしている」という意味の設定として、「幼い頃にもらった指輪」というものがあるとしましょう。また別の設定として「主人公との思い出のぬいぐるみ」というものも考えられます。
物語において、指輪を使おうがぬいぐるみを使おうが、物語の本質は何も変わらないと分かります。このように、同じ意味を持つものであれば、設定は置き換え可能になります。
例(二):「無意識の力」の設定変更
同じように、「無意識の強大な力」という意味の設定を、いろんな世界観で表現することができます。
和風で表現すると妖怪になり、西洋風ではモンスターになり、サイバー系ではウィルスになり、宇宙物ではエイリアンになります。その程度の違いでしかない、ということです。
世界観そのものも、変換が可能
他にも、世界観を変換することもできます。例えば「カトリック風」という世界観設定があれば、全体を入れ替えて「和風」の世界観で表現することもできます。
そのため、もしいくつか複数の世界観のネタを持っていた場合、大抵は一つの世界観設定として融合させることが可能となります。
設定を統合することで、密度の高い設定群が作れる
つまりは、和風ネタと洋風ネタを別々に持っていたとしても、それらを一つの世界観の物語にまとめて、物語の密度をさらに濃くすることができます。
これは世界観だけでなく、キャラクターやアイテム、過去の経緯や出来事、行動や考え方など、様々な設定を変換することができます。
設定は一つの世界観にまとめるほど、効果的になります。そのため、設定を統合することで、より統一性のある世界観やキャラクター設定を作ることができるのです。
まとめ
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