ということで、今日は一昨日の行動と心理についての続きをお話ししてみましょうか。
不可解な行動にも、理由ってあるんだなー、ということが感じられる内容を、ひとつご紹介してみましょう。
精神病院での「通路に大の字に寝る子」の例
おそらくGacktの本だったかと思うんですが、こういう実際にあった話が紹介されてたんですよ。
その少年は、「大人が見えていないものと会話している」ということで、幼い頃に精神病院に入れられたんですよ。
実は子どもでは脳機能が発達する過程でそういうのはあることなんですが、親はそれを不安に思ったんでしょう。
で、その少年は精神病院で人間扱いされないような経験をしてゆくわけですが、その中で、「通路に大の字に寝る子」というのがいたんですよ。
その子は、いつも通路に大の字になって、朝から晩まで横になっていると。
もちろん、医者や看護師はもう慣れっこなので、その少年を無言でまたいでいくわけです。
わかり合えたら、問題行動がなくなった
で、少年は「なんで柔らかい部屋のベッドじゃなくて、固くて冷たい通路で、しかも大の字に寝るんだろう」とその子を不思議に思い、自分も通路に出て、ずっとその子の側で座っていたって言うんですよ。
最初はじっと、会話もすることなく、側にいるだけで。
そして、次第に、ぽつりぽつりと会話をしてゆくわけです。
で、その子と会話が通じて、わかり合えたと思ったら、その子は部屋に戻って、通路に寝なくなった……っていうんですよ。
つまり、その子は通路に寝たかったんじゃなくて、「自分を見て欲しかった」んだと、少年は気づくわけです。
少年がじっと側にいてあげたから、その子は満足して欲求を満たされて、「問題行動」を起こさなくなったと。
「通路に大の字に寝る」というのは、全く「不可解な行動」でも何でもなかったわけなんですよね。
ただ、子どもらしく、満たされない感情を満たして欲しくて、そんな風に行動していたと。
「問題行動」や「不可解な行動」は、幼児的願望や劣等感で見れば原理が分かる
そんな風に、多くの「問題行動」とか、「不可解な行動」っていうのも、満たされない幼児的願望や、劣等感などから見れば、実は相当多くのものが理解できるんですよね。
ニュースとかでも、見出しで「あんなにいい人が、なぜあんな犯罪を……」とか言いますが、もう数十年も前に原理が分かっているものなんですよ。
「いい人」だから殺人をすることだって、あるわけです。
すると、なぜ相手がそんな行動に出たのか分かるわけです。
だったら、実は相手の心理を読み取ることができると、言葉や態度などで、傷つけられることがなくなります。
例えば、自分の作品を批判とかされたら、傷つくでしょ。
でも、実はほとんどの場合、批判というのは「その人が自分を守るため」にしているものなんですよね。
つまり、作品そのものが悪いわけではなくて、その人の内面の問題だと分かるわけです。
内面の問題が、行動に映し出されている
例えばAmazonの書評でも、ひとつ自分と意見が違うだけで、攻撃的になる人がいますよね。
それは、「この人は自分と意見が違う」ということを突きつけられると、「お前は間違っている」と感じてしまい、だからこそ自分を守るために自分を正当化して、意見が違う人を攻撃するわけです。
実際のところ、本ではひとつでも学べるところがあれば十分で、もしくは自分の意見と違うことを知ることで初めて学びになるものですよね。
でも、劣等感が強い人は、常に自分が攻撃にさらされていると感じて、「違い」を受け入れるだけの余裕がないわけです。
だから、ちょっとしたことで怒り出したり、攻撃的になると。
それは本や作品が問題なのではなくて、その人の内面の問題ですよね。
だったら、「あ、この人自分を守るために攻撃的になってるんだなー」と分かれば、「可愛そうな人だな」って感じて、批判に傷つくこともなくなりますよね。
まとめ:人の行動要因が分かれば、自分の「軸」を持って生きられるようになる
そんな風に、人の行動要因が分かれば、変に喜んだり、変に落ち込んだりすることがなくなります。
人の行動によって、反応的に生きることがなくなるわけですね。
すなわち、「自分」を持つことができる、自分の「軸」を持つことができる、ということです。
だから、自分の軸を持っている人は、動じないですよね。
周囲の人がどう言おうが、許容できて、自分の信念を持って行動できると。
逆に、軸がなければ、周囲の人の言葉にいちいち反応して、自分の信念も持たずに、ただ毎日を「反応だけ」で過ごしてしまうわけです。
こういう人が、何かを成し遂げることなんて、できませんよね。
なので、そういう行動要因を知っておくと、いいかなと思います。
すると、相手の行動が理解できて、変に影響されることもなくなるかな、と思います。
ということで、今日は行動と心理について、お話してみました。
今日はここまで~。