嫌なことがあるのなら、ストレスになることがあるのなら、それをやめる……という選択肢を作ろう。
普通は、「嫌でもやめてはいけない」と思う方が、忍耐力はつくと思うものだ。
しかし実際は、「嫌ならいつでもやめてやる」という覚悟と選択肢を持っている人の方が、精神的に強くなれるし、忍耐力もつくことが多い。
特にこれは、ストレスを抱えがちで、うつになりやすい人には効果が高い。
元気やエネルギーは、未来への希望から生まれる。
そして、「自分で選べる」という自由さが、自分の未来への責任を持てて、行動を起こせるようになる。
一方で、ストレスや不満は、「未来が変わりそうにもない」ことや、「先行きが悪くなりそう」という不安から生まれる。
また、「自分で選べない」という不自由さが、「何をやっても無駄だ」と、行動を起こせなくなる要因になる。
「一生この嫌な仕事を続けなければならない」と思っていると、元気はなくなっていく一方だ。
しかし、「他の可能性もあるんだ」と、可能性を持っていると、自分でよりよい道を選ぶことができる。
今の人生で、本当に嫌なことをリストアップしてみよう。
そして、その嫌なことをやめた場合、実際にどんなデメリットが起こるのか、最高の場合と最悪の場合、両方について想定してみよう。
ほとんどの場合、実はその嫌なことをやめたとしても、死ぬほどの危険はないと気づくだろう。
一時的に経済的な問題が出たり、周囲からそしられたりする、その程度でしかない。
しかし、もしその嫌なことをずっと続けて、うつになって、動けなくなったり、死にたくなったらどうだろう。
エネルギーを失ってから「何かをしよう」としても、うまくいかなくなるものだ。
エネルギーのあるうちに、「嫌なことをやめる」という選択肢を作っておこう。
そしてその選択肢を得ると、逆に「いつでもやめてやる」とエネルギーが出てきて、自分の人生をコントロールできるようになるのだ。
世の中には、取り返せるものと、そうでないものがある。
お金は取り返せるものだ。
名声も、取り返せる。
しかし人生は、取り返せない。
エネルギーのあるうちに、「嫌なことはやめる」という選択肢を、本気で構築しよう。
それが、自由をもたらしてくれる、豊かさになるんだ。