今日は、ちょっと元気が出て、楽しさを思い出せるお話をしてみましょうか。

表現する楽しさやエネルギーを思い出して、自信を得るためのお話です。

 

子どもがアートセットを見た時の反響

私がずっとはまっているブログで「コストコ通」があるんですが、それで興味深い記事を見つけたので、ご紹介してみましょう。

このブログでは、コストコという会員制スーパーの商品を毎回紹介しているんですよ。

作者さんの工夫が毎回面白くて、見ていたりするんですが。

 

で、その中でディズニープリンセス ジャンボボックスセットという商品記事があります。

これは4~8歳ぐらいの小さな女の子向けの、クレヨンとか色鉛筆、絵の具とか、シールとかスタンプみたいなものが詰め込まれた、いわゆる「アートセット(表現する道具のセット)」になります。

これを、そのブログの管理者がクリスマスプレゼントに買って、他の子連れ家族とクリスマスパーティーをした時に、渡したらしいんですよ。

そのときの反響がすごくて、私にとっても興味深かったので、以下で引用してみます。

プレゼントをしばらく隠しておいて、仲良くみんなで夕ごはんを食べ終わった後にどーん!!と現れたこのセットを見た時の反応は凄まじいものがありました。

若干眠りかぶっていた下の子も飛び起き、皆で半狂乱で箱をこじ開けようとし(開かない)、開けてあげたら我先に好きなものを選び、中身がどんどん散らばっていく様子に唖然。。

ついでに2歳のおちびも一緒に混じって色んなグッズを興味深そうに見ておりました。(中略)

それでも子供にとっては充分だったようで、それはそれはめちゃくちゃ喜んで遊んでくれました。

シールなんてこんなに大量に持っててどうするつもりなのさ?と言いたいところなのですが、子供にとってはまさに夢が詰まっている、と言う所でしょうか。

さすがディズニー、さすが夢の国。

 

表現をすることが、自信につながる

まさに「表現する楽しさ」って、この感覚ですよね。

幼い頃に、自由帳とクレヨン一つあれば、いくらでも想像の羽を広げて、自分の心の中にあるものを表現していましたよね。

そしてそれを描いている時って、ただただ集中して、「心の中にあるものを、現実世界に作り出す」ってことに夢中になっていたじゃないですか。

 

そこには、クオリティだとか整合性なんてものは、一切必要ないわけで。

描ける余白がなくなって、無理にでも小さくして描き込もうとしたこととか、あるでしょ(笑

それでも面白かったものです。

今思うと、私が日々味わっている楽しさってのは、まさにそれと同種だな、と思ったりもするんですよね。

 

おそらくその楽しさは、「自分の中にあるビジョンを現実にする」、というエネルギーかと思います。

私たちは、「こうしたい」という夢や願いを持つものですよね。

そんなとき、十分に「自分の中にあるビジョンを現実にする」という訓練ができている人ほど、「きっとこれからすることも、現実にできるだろう」と思えるようになるんですよ。

というのも、幼い頃から、自分の中にあるビジョンを何度も現実にしてきたからですね。

 

それが、その人の「自信」になるんじゃないかと思います。

自信というのは、「自分はできる」という思い込みですよね。

その「自分はできる」という思い込みは、「自分がイメージした夢や願いを、今まで何度も現実に反映してきた」って経験から生まれることですから。

 

幼い頃には、そういう「自分の中にあるビジョンを現実にする」という訓練をするわけですね。

そうして自信を培って、大人になっても「これを実現しよう」と動けるようになると。

 

「表現をする」で、封じられたエネルギーを解放する、という方法論

でも、もし幼い頃に、それを封じられたらどうでしょう。

「落書きなんかしないで、勉強しなさい」、「計算ができることが、優れているんですよ」とか言われて、表現することを封殺されてしまう子がいるものです。

すると、ビジョンを現実にする訓練ができずに、次第に「私はできる」という自信や行動力が得られなくなってしまうと。

そして自信を失い、自尊心を失い、「私はできない」と思うようになり、現状維持、すなわち守りに入ってしまうわけです。

 

なら、もし今、自信がなかったり動き出せない場合、「自分の内面を表現してみる」という手段が効果的のように思えます。

臨床心理科医の河合隼雄氏が、スイスのユング研究所から日本に持ち帰った心理療法の一つとして、「箱庭療法」があります。

これは、いろんな人形や砂などを用いて、自分の内面を箱庭として表現することで、心を癒してゆく方法論なんですよ。

言うなれば、これはまさに「自分の中にあるビジョンを現実にする」ということですよね。

 

精神的に苦しんでいる子で、箱庭療法をする子の多くは、最初は破壊的な環境を作り出すらしいです。

幸せな人がいたとしても、それは本人とは明快に切り離されていて、本人を象徴する人物は地獄のような場所にいる、みたいな。

周囲の健康な人から見ると、「どうしてこの子は、自分に当たる人物に、そんな苦しい目を与えるんだろう」とか思って、理解できないものです。

でも、このブログを見ている人だと、なぜそうするのか、何となく実感で分かるんじゃないかと思います。

それは、ダメで無能で周囲の期待に添えられない自分に対する、恨みとか、哀しみとか、そういう「自分に対する復讐心」というものがあるからなんですよね。

 

最初は、「他人がその子に押しつけたビジョン」を作るんですよ。

他の人は、その子に「勉強できる子がいい子ですよ」、「わがままを言わない子がいい子ですよ」、「親に面倒をかけさせない子が、いい子ですよ」と言うわけです。

その子は自分を変えようとして、努力して努力して、それでもそんな「いい子」になれません。

だから、「こんな自分はダメな人間だ」と思うようになり、そんな「他の人の期待に添えない自分」を罰するわけです。

 

こうして、自発性が育ってゆく

でも、箱庭を何度も作り続けていると、あるときふと、その子はその「自分に当たる人物」を助け出すようになるって言うんですよ。

そして、地獄のような場所から自分を救い出して、心地よい場所に連れて行くと。

 

というのも、ビジョンを実現し続けていると、あるときふと、もっと内側、もっと奥深くにある「自分の思い」に気がつくんですよね。

「自信」と「自分の本心」はつながっているんですから。

すると、自信を身につけるほど、次第に自分本心に気づいてゆきます。

実際、自信がついていくほど、「他の人の願いを実現したんだから、自分の好きなことをしよう」って思うようになるものです。

すると、箱庭で「自分のビジョンを現実にできる」という経験を元に自信をつけてゆくと、「自分の本当の願い」に気づけるようになるんですよ。

 

それに気づいた時、その子には「私はこの(箱庭の)世界を自由にコントロールできる。そして目の前には、私と同じ、苦しんでいる子がいる」という問題に直面するわけです。

そして、「私はこの子を、本当はどうしたいのか」という現実に向き合うことになります。

結果的に、その子は自分に当たる人物を、地獄の業火の中から取り出して、穏やかで心地よい場所に置くわけですね。

すなわち、「他人からのコントロール」から抜け出して、自信を身につけて、自分の本心で行動できるようになった、ということです。

 

まさに、劇的とも言える変化ですよね。

「表現する」というのは、そういう過程が本質としてあるような気がします。

すなわち、表現とは、「自分の中にあるビジョンを現実にする」、ということですね。

それをしっかりできた人ほど、自信を持ち、自由に自分の望む現実を作ってゆけるようになると。

 

なら、「誰かに認められるために書く」ということをすると、自信がなくなるのは当然だと言えるでしょう。

だって、それは自分のビジョンを現実にしているわけではないんですから。

「他の人が望むビジョン」を作ろうとしているわけで。

「新人賞に受かるために書く」とか、「ウケ狙いで書く」、「編集者や編集長に気に入られるために書く」、「評価されるために、技巧やテクニックを求める」というのが、まさにこれですよね。

 

逆に、自信が欲しければ、自分の内面にあるありのままを表現するのがいいでしょう。

ひょっとすると、最初は否定的であったり破壊的な表現になるかもしれません。

でも、自分の内面をありのままに表現し続けていると、「自分」が形作られてきて、「自分が本当に願っていること」を理解できるようになります。

すると、自然と自分から、自信を持って、自分を苦しい環境から救ってあげられるようになると。

 

まとめ

まぁそこまで深くしなくても、純粋に子ども心を思い出せれば十分じゃないかと思います。

コストコ通の子どもたちのような、色鉛筆や絵の具、きらきらシールとかスタンプを見て「すごい!」と思う感性ですよね。

 

きらきらシールだって、あれがあれば、一瞬できらきら輝く現実を作れるわけです。

だったら、小さい女の子なら、冷蔵庫とか筆箱とか、どんどんきらきらと輝かせたくなるでしょ(笑

それでいいんですよ。

で、ビジョンを現実にできて十分に満足できた後で、シールをはがせばいいわけで。

すると、その子は自然と「私はできる」という自信を持つ子になってゆく、ということですね。

 

大人になって自信がなければ、今からそれをすればいいだけです。

で、思い切りビジョンを描き終わったら、後で片付ければいいだけです。

その「ありのままの表現」は、無駄ではない、ということです。

それで、自信は身についていくでしょう。

 

ビジョンを現実にし続けていたら、どんどん自分の内面を現実にしたくなってきます。

すなわち、「表現すること」で、次第に「ビジョンを現実にすること」ができるようになる、ということですね。

 

そう考えると、もっと自由に、自分の内面を表現できるようになるんじゃないかと思います。

思う存分、ありのままを表現していい、ということですね。

それが、自分にとっての自信とエネルギーにつながっていく、ということです。

 

ということで、今日は「表現する楽しさやエネルギーを思い出して、自信を得るためのお話」という内容でお話をしてみました。

今日はここまで~。

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