今日は、考え方のお話です。

昨日の話で、話の流れで「こういう人が将来すごい人になる」っていう内容に少し触れましたよね。

今日はそれをメインにして、「本質をつかめる人が、将来すごい人になる」という内容でお話ししてみましょう。

 

本質をつかめている人は、外さない

「この人は将来すごいことになる」みたいな人って、時々見かけるんじゃないかと思います。

同人即売会によく行く人なら、こういう人をよく見かけるので、感覚として分かるんじゃないかと思うんですが。

例えば新人の漫画家でも、すっごい絵やストーリー構成が下手なのに、なんかやたら魅力があったりだとか。

全然実績がないのに、技術も下手なのに、なぜか人々が目を向けてしまっていたり、熱心な固定ファンがいたり。

 

逆を言うと、絵もストーリーもそこそこ上手なのに、鳴かず飛ばずの人っていますよね。

技術はすごいのに、なぜか「外す」んですよ。

 

じゃあ、その違いは何なのか。

私はそれを、「本質をつかめているかどうか」じゃないかと思っています。

本質をつかめている人は、外さない、ということですね。

 

本質が分かれば、自然とうまくいく

物事には、「本質」があります。

本質というのは、「これさえ押さえていれば、それを実現できる」というシンプルな要素のことです。

この本質が分かれば、身近にある「使える資産」が見えるようになりますし、必要な技術も見えてきます

そして自然とうまくいくようになります。

 

例えば私は今日、夕飯で豚キムチをすっごい食べたかったんですよ(笑

今日はすごく暑い日で、こういう日って「ニンニクガツン!辛!酸っぱ!うま!豚!」みたいにガツンとくるエネルギーが欲しくなるじゃないですか。

でも、「豚キムチ食べたい」と気づいたのは夕方で、豚肉はあっても肝心のキムチが冷蔵庫にないんですよ(笑

そして、わざわざ買いに出るほどの気力もなくて。

 

私たちの人生って、もうこんな感じでしょ(笑

「○○が欲しい、○○をしたい、○○になりたい。でも、肝心の△△がない!」……みたいな。

 

キムチを、クリエイティビティーで作り出す!

じゃあそこでどうするか。

「キムチがないからできない」とあきらめるか、それともクリエイティビティーで解決するか。

そこで、クリエイティビティーで解決しましょうよ、というのが私のスタンスです。

 

なら、そこでキムチの本質を考えます。

キムチは何で構成されているか、ということですね。

材料を見ると、「白菜、大根、にんじん、ニンニク、調味料……」とか分かるかもしれません。

でも、これはまだ、本質からは遠いものです。

 

より本質を考えると、「魚介のうまみ+辛み+ニンニク+野菜」だと分かります。

で、豚キムチとして使うのは少し古いキムチの方が酸味があっておいしいので、「うまみ+辛み+酸味+ニンニク+野菜」があればいいと分かります。

ここまで本質が分かれば、自動的に「何が使えるか」が分かりますよね。

今、自分が持っているものから、それに当てはまるものを見つければいいんですから。

 

こうやって、代替品を組み合わせてゆく

すると、うまみは中華だしでも、料理酒でも鰹だしでもコンソメでも使えそうだと分かります。

辛みは一味唐辛子でも七味唐辛子でもいいんですが、シラチャー(タイの辛み調味料)があったので、これを使えると分かります。

(どうでもいいですが、このシラチャー、すっごいうま辛で、私の中で今年一番の大ヒット調味料になってます)

酸味は、お酢でもレモン汁でもいいと。

 

なら、「豚キムチ」は作れませんが、「私が欲していた、夏の暑い日に食べるエネルギーガツン!なもの」は十分に得られますよね。

こうやって、キムチがなかろうが、自分の欲求を十分に満たしてゆくわけです。

実際、とてもおいしくて満足できました。

 

また、この工夫は、ビジネスの種にもなり得ますよね。

キムチが得られない地域があれば、代替品として使えるでしょう。

 

さらに、この「うまみ+辛み+酸味+ニンニク+野菜+肉(もしくは豆)」というセットは、熱帯料理ではよくある組み合わせだと分かります。

うまみをナンプラーにすればタイ風になって、トマトとライムで酸味を出せばメキシカン、スパイスで辛みを作ればインド風になるわけで。

なら、この本質が分かっていれば、「夏の暑い日に食べる、エネルギーガツン!料理」を外すことはありません

どんなものでも、ちゃんと満足できるものを、身近な素材だけで実現できるわけです。

 

「萌え」の本質は?

じゃあ応用問題として、もう少し難しい本質を考えてみましょうか。

例えば萌えが大好きで作りたかったとして、「萌え」の本質は何かと言われて、どう答えるでしょう?

まぁ、別に「感動物語の面白さ」でも「ミステリーの面白さ」でも、「怪奇小説の面白さ」でも「少女漫画の面白さ」でも何でもいいんですが、とりあえず抽象的な「萌え」としてみます。

これはそこそこ難しい抽象的なものなので、本質を外す人は多いでしょう。

 

例えば、人によっては「俺はポニーテールが好きなんだ!」とか、「ツインテールが好きなんだ!」、「妹キャラじゃなきゃやだ!」みたいに、外見や特徴を挙げるかもしれません。

でも、それを満たせば萌えになるかというと、例外は山ほどありますよね。

そもそも男性向けにしか受けないでしょうし、男性でも「黒髪ロングだろ!」とか「俺は姉好きなんだ!」、「馬鹿野郎、百合だろ、百合!」とかなって、殴り合いのケンカを始めるかもしれません(笑

 

一方で、例えばこれは私の定義ですが、「萌えとは、自尊心を与えてくれること」だととらえると、どうでしょう。

言い換えると、「今、世の中では自分(主人公)にしかできないことがある。それを相手が心から欲して、自分(主人公)に対してそれをしてくれるように、心から願う状況になること」です。

で、だいたいそういう「相手が主人公に望む、こうして欲しいこと」というのは、直接主人公に言うには恥ずかしいことばかりになるわけです(笑

 

例えば、恋人役が「○○をして欲しい」と強く欲求を感じる状況になるわけです。

でも、それができるのは、主人公だけ。

それでも恋人役は、主人公に「お願い、○○をして」なんて、恥ずかしくて言えるはずがありません。

だから、とても遠回しにお願いしたり、なんとかそれをしてもらおうとすると。

読み手はそんな恋人役の本心を分かっているので、主人公を通して、いろいろその恋人役をいじるわけですね。

すると恋人役は、口ごもったり、すねたり、強がったり、恥ずかしがって否定したり、平気なふりをして我慢できなくなったりと、いろんな反応を見せるわけです。

 

これを満たせていれば、かなり萌えシチュエーションになりますよね。

もう、妄想力が強い人なら、ここから好きなカップリングで妄想を炸裂できそうでしょ(笑

 

これなら、男性向けでも女性向けでも対応できますし、百合だろうがBLだろうが何でもOKです。

すなわち、「萌え」の本質に近いと言えます。

そしてこれを満たしていれば、「外す」ことはありません

どんなキャラクターだろうが、どんな世界観だろうが、どんな場所だろうが、どんな性格だろうが、何だって萌えを実現できます。

後は、徹底的にそれを作るだけです。

 

本質が見えた後で、技術がついてくる

技術は、その後についてくるものです。

本質が先で、技術は後なんですよ。

 

順番としては、本質を見抜くことで、それを満たす「身近にある、安価で使える素材」が見つかるようになります

すなわち、私たちの「見えない資産」が見えるようになる、ということですね。

その「見えない資産」を高頻度で使うことで、自然と必要な技術とスタイルが身につく、という流れです。

 

絵が好きな人は絵で表現して、文章が好きな人は文章で書けばいいと。

「身近にネタを欲している絵描きさんがいる」と気づくかもしれませんし、「Twitterでネタを流すこともできる」と気づくかもしれません。

すると、「そういうネタを専門に公開するサイトやアカウントを作れるかも」、「ネタ帳のようなものも作れるかも」と、可能性が広がっていきます。

そうして初めて、「Twitterメインでやるから、短くまとめるスタイルにしよう」とか、「電子書籍メインでやるから、長くても分かりやすくするスタイルにしよう」とか、スタイルが決まります。

技術は、そこから得ていくものです。

 

「この人は将来すごい人になる」という人は、そういう「本質をつかめているけど、まだ技術が育っていない」という状態の人なんですよね。

裏を返すと、鳴かず飛ばずの人は、その本質をつかめていないわけです。

だから、本質よりも先に技術を求めるようになります

「漫画を描くには、絵がうまくなきゃいけない」とか、「小説家になるには、もっと語彙力や表現力を増やさなきゃいけない」みたいに考えてしまう人ですね。

すると、本質よりも先に技術を求めることが、とんちんかんになりやすい、迷子になりやすい道だと分かります。

 

まとめ

この本質が分かれば、効果的に要所を攻めることができるようになります。

戦争でも、「こことここを攻略すれば、勝てる」みたいな要所がありますよね。

そのポイントを重点的に攻めればいいわけです。

 

でも、それを考えずに「とにかく頑張る」というのは、戦争で言うと、司令官が「とにかく全軍突撃! 全ての要塞を全滅させながら戦う!」と言っているようなものです。

それでは疲弊して、うまくいかなくて当然だと分かります。

 

どんなことでも、本質はあります。

「お金を稼ぐこと」でも、「独立すること」、「プロになること」、「投資をすること」、「幸せになること」、「豊かになること」みたいに、どんなものでも本質があって、要所があります。

この本質を見抜けるようになれば、面白いように、手近なもの(見えない資産)だけで、短期間で望むものを得られるようになるわけです。

だから、本質が大切だということですね。

 

ということで、今日は「本質をつかめる人が、将来すごい人になる」という内容でお話ししてみました。

今日はここまで~。

この記事をシェア:
Share