今日は、クリエイティブ&精神的なお話です。
「好きなことだけをやるのでいいじゃない」、というお話です。
「女の子の日常的な風景イラスト」をただ流す絵描きさん
面白い絵描きさんを見つけたので、ご紹介。
219 pic.twitter.com/RCZLNNgzDj
— とんではねろ (@h2oyWagT) November 4, 2016
見ての通り、ただただ「小学生~中学生ぐらいの可愛い女の子で、日常的な風景を感じられるイラスト」を描いては流す、というお方です(笑
「ただ可愛いから描く」でいい
この方のピンツイートでは、こう書かれてるんですよ。
「ただ可愛いというだけで消費されたい」
みたいな(笑
こういうスタイルって、割り切っていてすがすがしいですよね。
「ただ可愛いから、描く」
それでいいんじゃないかと思います。
すなわち、「好きなことだけをやるのでいい」、ということですね。
よくある「こうしなきゃダメ」という教え
「好きなことをしていてお金を稼ぎたい」と意思表示した場合、よく周囲から言われることがあるんですよ。
それが、「プロになるにはこれができなきゃいけないよ」という教えですね。
「男性キャラも描けないといけないよ」とか、「背景も描けなきゃいけないよ」、「背景はパースを取れなきゃいけないよ」、「ストーリーも作れなきゃいけないよ」、「ペン入れやトーンワークもできなきゃいけないよ」とか。
だいたいそういうのを言う人は、メジャー系に関わっている人たちなんですが。
もうね。
「うっさいボケ! 余計なお世話やねん!」
みたいに言いたくなるでしょ(笑
特にこのブログを見ている人は、何らかのマイノリティだったり、ニッチ向けが好きな人が多いので、そう感じやすいかと思います。
メジャー向けとニッチ向けでは、戦略が全く違う
世の中にはメジャーを攻めるタイプの人と、ニッチを攻めるタイプの人がいます。
で、メジャーを攻めるタイプの人は、「汎用的な、大衆が受け入れる定型」を元に、それに合うように作ります。
漫画なら、コマ割りをしてペン入れをしてトーンを貼って、みたいな定型がありますよね。
すると、その定型に合わせなければいけなくて、もしできない部分があればマイナスになってしまうわけです。
だから、「できないこと」イコール「劣っているダメなこと」になります。
一方でニッチを攻めるタイプの人は、「特定用途に特化した、自分なりの独自スタイル」を作ります。
漫画なら、上記の絵描きさんのように、「小学生~中学生ぐらいの可愛い女の子で、日常的な風景を感じられるイラストに多く触れたい」というニッチな特定用途(欲求)があると。
すると、わざわざペン入れをしたりトーンを貼ったりするのは、ほとんど意味がなくなります。
なら、「鉛筆風で、ラフでもいいじゃない。それで十分に伝えたいことが伝わるし、量も増やせるから、これが一番いいスタイルだよね」となるわけです。
だから、上記のように「鉛筆画風のラフスタイル」になると。
あれは、一つの独自スタイルですよね。
この人がペン入れをしなくても、トーンを使わなくても、むしろ「鉛筆風だから、味があってええやん」と感じるぐらいで。
すると、「できないこと」と「劣っているダメなこと」は、イコールではなくなります。
「できないことがあっても、関係ない」となるわけです。
ニッチ向けの人がいきなりメジャーを目指すと、苦しくなる理由
だからメジャー向けの世界は、「できないことは悪いことだ」、「努力してできないことを克服しなければならない」、「他人が決めた評価軸で戦って、競争に勝てなければならない」みたいになるわけです。
一方でニッチの世界では、「できなくてもいいよ。自分らしさを作ればいい」、「努力なんてしなくていいよ。できることで独自スタイルを作ればいい」、「他人の意見よりも、自分軸で納得できるものを作るのが大切だよ」となると。
これが分かれば、ニッチ向けの人が、最初から「チヤホヤされたいから」とか「大きなお金になるから」でメジャーの方向に向かうと、苦しくなるのは当然だと分かります。
「漫画家になる方法」とか「売れっ子になる方法」とか書いている人を見るといいでしょう。
ほぼ確実に、作者はメジャーで活躍している人ばかりですから。
しかも「実際に成功している人たちのアドバイス」というのが、この罠にはまる最大の困った原因になっているんですが。
ニッチタイプの人は、独自スタイルを学ぶことが大切
これが分からないと、ニッチ向けの人がそういう人の教えを受けることで、「お金を払って、全く使えないどころか、足を引っ張る教えを受けてしまう」という出来事が起こるわけですね。
ニッチ向けの人は、「あなたはこういうスタイルを作るといいですよ」というスタイルを学ぶことです。
技術を学ぶのではなくて、スタイルの作り方(自分なりの世界観の作り方)を学ぶわけですね。
そして、これを教えている人って、ほとんどいないんですよ。
だから、私はこのブログでどんどんそういう「スタイルの作り方」を発信しているんですが。
まとめ
そのためにも、「好きなこと『だけ』をやる」というアプローチは、ニッチ向けの中核になります。
「なんで嫌なことをせなあかんねん!」みたいに感じるので、いいんですよ(笑
しなくていいものはしなくていいし、むしろしない方がうまくいくのであれば、積極的に「嫌なことはしない」を貫き通すことです。
世の中にはメジャー向けの教えがあふれているので、ニッチ向けの人やマイノリティの人は、注意するといいでしょう。
そしてどんどん好きなことだけをして、ブラッシュアップしてゆけばいいかと思います。
すると、上記の絵描きさんのように、一つの世界観ができて、独自スタイルが仕上がるんじゃないかと思います。
ということで、今日は「好きなことだけをやるのでいいじゃない」、というお話をしてみました。
今日はここまで~。