さて、今日は昨日の続きで、糖質制限についてのお話です。

昨日の話を簡単にまとめると、お米やパン、麺類などの炭水化物を食べないという健康法「糖質制限」があります。

人間は本来、お肉や魚をメインに食べていて、穀物は食べていなかったということですね。

だから、お肉や魚をメインに食べると、どうなるのか……というのを、実際に人体実験してみたら、どうなったのか。

今日はそのお話をしてみましょう。

 

糖質制限をしたら、こうなった

糖質制限を始めてみて、私は元々健康体だったので「劇的に変わった」というわけではないんですが、少なくとも悪くなることはありませんでした。

肥満でもなく、運動もしていましたし、まぁ元々健康体だったので、やせたとかはありません。

現時点で3週間目ぐらいですが、実際にそういう食生活を始めてみて、変わったこと、分かったことを列挙してみましょうか。

  • 皮脂が出なくなった
  • 汗と体が臭わなくなった
  • 洗顔フォーム、シャンプー、ボディソープが不要になった
  • 食事が2回で済むようになった
  • 食後に眠たくならなくなった

以下で、それらについてお話してみましょう。

 

皮脂が出なくなった

昨日、「炭水化物は皮下脂肪になる」って言いましたよね。

で、炭水化物を制限すると、明らかに分かりました。

「無駄な皮脂が出なくなった」んですよ。

 

例えば小鼻によく皮脂が溜まるじゃないですか。

あれがさっぱり出なくなったんですよ。

すなわち、糖質(炭水化物)がないから、無駄な皮脂が出なくなるわけです。

糖質を取らなければ、皮下脂肪が溜まらないのと同じ原理です。

すると、今までは毎日洗顔フォームで洗わないとべたべたで、顔や小鼻とかも皮脂が溜まりまくりだったのが、ぜーんぜん必要なくなったんですよね。

なので、洗顔フォームは必要なくなりました。

 

同時に、頭皮の余分な皮脂も出なくなるので、毎日シャンプーをしていると、逆に髪や頭皮が傷むのが、すごく分かったんですよ。

すなわち、髪の毛も全然汚れなくなったと。

頭皮の脂、髪の毛の汚れは、全部糖質(炭水化物)が引き起こしていたわけです。

だから、シャンプーも必要なくなりました。

今までは1日洗わなければ、べたべたになってかゆくなってたのが、全然なくなったんですよ。

他の糖質制限をした人と同じことを言いますが、頭を洗うのは水洗いで十分になりました。

 

そして、汗と体のにおいがなくなりました

私は一人暮らしなので、バスタオルとかは拭いては乾かして、5日おきぐらいに他の洗濯物と一緒に洗うんですが、そのときのにおいが全然ないんですよ。

「これ、全然汚れてないんちゃうの?」っていうぐらい、普段通り使っていたのに、今までとは違って全く無臭なんですよ。

枕のシーツとかも、全然臭わなくなって。

「自分のにおいは分からないもの」とか言いますが、自分のにおいですら、明らかに違うのが分かります。

 

つまり、人間の体のにおいって、糖質によって出る皮脂が原因だったんですね。

本来の人間の汗は、無臭だったんですよ。

炭水化物を食べているから、汗臭くなるんだと。

それで、ボディソープも不要になりました。

ボディソープなしでも、臭わないんですよ。

タンパク質メインだと、食事は1日2回でいい

私は超がつくほど規則正しい生活を求めている人なので、元々3食きちんと食べていたんですよ。

でも、タンパク質主体にすると、明らかにお腹がすかないんですよね。

それなのに、エネルギーが体の底から出てくるような感じで、調子がいいんですよ。

お腹がすいていても、エネルギーが出るって感じです。

なので、1日に2食で十分になりました。

むしろ、2食でも多いかもしれないぐらいで、少しぐらい断食しても大丈夫なぐらいな実感です。

 

というのも、狩猟採集時代って、飢餓状態になるのは当然のようにあったはずなんですよ。

だから、少々食べなくてもエネルギーは出せるはずなんですよ。

だって、お腹がすいたら力が出せないなんて、そんな種は獲物をすぐに捕れなくなって死んじゃいますよね。

でも、私がお米を主体に食べていたときは、3食きちんと食べないとやってられなかったんですよ。

お腹がすいたら、エネルギーも出せない、っていう状態で。

「腹が減っては戦はできぬ」みたいに。

すなわち、炭水化物を主食にするから、食べる頻度を必要としてしまっていたんですね。

 

昨日も少し触れましたが、人間のエネルギー源には「糖質」と「ケトン体」の二種類があります

お米やパンなどの穀物を主食に食べていると、糖質モードに入って、糖質をエネルギー源にして活動します。

逆に糖質を食べなくなると、お肉や魚のタンパク質を元に、ケトン体モードに入って、タンパク質をエネルギー源にします。

 

糖のエネルギーっていうのは、いわゆる緊急時に使うエネルギーなんですよ。

瞬間的な力は出せるんですが、すぐに切れてしまうと。

ですが、お米やパンなどの糖質を体に入れなければ、脂肪を元に、肝臓で「ケトン体」という別のエネルギーが作られるようになります。

だから、糖分でエネルギー補給しなくても、ケトン体体質になってタンパク質を食べていれば、全く平気なんですよ。

むしろ、ケトン体で動けば低血糖症状のけだるさとか疲れが起きないので、疲れにくくなり、エネルギーの持続力が出ます

そして、最低限の糖分(グリコーゲン)はタンパク質を元に体内で生成できて、それらは肝臓に蓄えられているので、緊急時には糖分を使えます。

 

糖分は緊急時に使うものなので、瞬発力はあるんですが、いつも使うのには不向きなんですよ。

特に食後には高血糖になるので、内臓の各器官とか血管に負担を与えたりするわけです。

すなわち、「いつも糖分を使う」っていうのは、体の負担にしかならないんですよね。

だから、現代の糖尿病みたいな慢性病が、これだけ蔓延しているわけです。

全部、穀物食が原因だったと。

狩猟採集時代には、ケトン体メインで上手く機能していたんですよ。

 

食後に眠たくならない

で、他にも明らかに違っていたのが、「食後に眠たくならない」ことですかね。

だから、食後に後片付けをする程度の時間をおけば、すぐにでも作業を再開できます。

これだけでも、1日のうち30分とか1時間ぐらい時間を得したような気もします。

 

というのも、眠たくなる原因は、消化器官に血流が集中するからなんですが、実は炭水化物って、すっごく消化しにくいんですよ。

ほら、焼肉とか、食べてお腹いっぱいになっても、少し休んだら「また食べるか」って気持ちになれますよね。

あれは、肉類のタンパク質は消化が早くて、すぐに胃から消えちゃうからなんですよ。

でも、穀物は消化がすっごく遅いから、ご飯でお腹いっぱいにしたら、それ以降はずっと食べられないですよね。

だから、お米とか食べると食後に眠たくなって、お肉みたいなタンパク質主体で食べていると、食後に眠たくならないと。

 

後は、歯磨き粉が必要なくなったり、ビタミンC辺りのサプリメントを必要としなくなったり、いろいろあるんですが、小さいので割愛しましょう。

 

悪い点は……ほとんどない!

じゃあ、糖質制限をするようになって、悪いことはあったのかというと、それがほとんどないんですよ。

お肉や魚を主食とするので、最初は食費がどーんと上がりました(笑

ただ、3週間目ぐらいから、体が「これぐらい食べればいいや」って分かってくるんですよね。

最初は「もっと食べたい、もっと食べたい」ってなっていたんですが、3週間もすれば、自然と食べる量は少なくなってきます。

すると、食費もそれほど高くはならずに済みつつあります。

他の糖質制限をしている人は、「次第に以前の食事量から主食のお米を抜いたぐらいにまで戻る」と言っているので、それぐらいに落ち着くことでしょう。

 

糖質への欲求は、たまーに出ることがあります。

特に夜の寝る前に甘いものが欲しくなるんですが、まあこれは脳の錯覚で、お米を食べていたときにもあったことですしね。

(追記:この症状は、お酒が原因だと分かりました。夏井先生にも報告しておきました

 

そう考えると、悪い部分はほとんどないんじゃないかと思います。

ただ、こんな非常識なことは誰も信じないので、人には言えないぐらいで(笑

後は、外食ができなくなることでしょうか。

外食って、ほとんどが炭水化物主体のものですからね。

私は元々間食をしない人なので、お菓子とかを食べられなくとも、さほど気にしませんし。

 

ちなみにこの糖質制限という方法は最近出てきたもので、専門家の医師でも始めてから4~5年程度というぐらいで、まだ長期的な安全は保証されてはいません

なので自己責任でとしか言えないんですが、私はもう直感で「これは数ある健康法の中でも、滅多にない本物だ」と感じてます。

 

「甘いものを食べられない」というトレードオフは大きいかも

まあ、信じなくて結構です。

トンデモなお話として聞き流してください。

実際、糖質制限をするということは、お寿司もラーメンも、パスタもパンも、お菓子もケーキも、うどんもカツ丼も食べられなくなるってことですからね。

「それでもこれをやりたい」っていうほどやりたいことを持っていて、そして健康を求める人でないと、失うことの方が多いかと思います。

まあ実際は、お肉や魚主体でも十分に毎日美味しく、というかむしろ激しく美味しいものばかりを食べられる毎日であるとも言えますが(笑

子どもの頃、そういう肉食メインの生活って理想だったでしょ。

それは、ある程度本能に従っていたんですよね。

 

このアンテナに引っかかった人は、明日リリースの私の新作本を読むか、「炭水化物が人類を滅ぼす」を読むといいかなと思います。

「炭水化物は~」は、やたらアオリ調のタイトルですが、タイトルは著者ではなく出版社が勝手につけたものなので、中身はまともです。

そして、特に糖尿の人、肥満の人、高血圧の人、血行障害を持つ人、血管に問題を抱える人にはオススメです。

炭水化物(というよりも、炭水化物を食べることによって起こる高血糖)は血管をぼろぼろにしてしまうので、それが目に来たり、指先、手足の毛細血管などに影響するんですよね。

 

あと、注意点としては、もし始めるとするなら「少しずつ炭水化物を減らす」よりも、「一気に炭水化物をやめる」方が楽かと思います。

タバコやお酒をやめるときと同じ原理ですね。

そして、始めた当初は、お米の代わりに、お肉や魚をたくさん食べることです。

すると、すんなりケトン体体質に移行できます。

実際に、私は一気にやめて、すんなりと移行できました。

この状態を知ると、もう炭水化物は食べられそうにありません(笑

そして、栄養バランスを取りたい場合は、肉ばかりではなく、魚(特に青魚)を意識して多く食べるようにするといいでしょう。

 

まとめ

そういうこともあって、糖質制限という食事法は、今年一番の衝撃でした。

今年は始まってまだ少しですが、いきなりこんな衝撃があるとは(笑

かなり生き方をシンプルにできるので、興味がある人はやってみるといいでしょう。

 

ということで、昨日から今日にかけて、糖質制限についてお話してみました。

明日リリースの新作本、お楽しみに。

今回のお話はここまでっ!

 

2020/12/19追記(継続5年目の結果)

糖質制限を5年ほど続けてきた結果を、こちらの記事で書いています

結論から言うと、「糖質も、たまに食べるのなら問題ない。毎日大量に食べるのではなければ大丈夫」という判断です。

だから、厳しく糖質制限して苦しい場合、少し緩めるぐらいでも十分に効果があるように感じます。

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