今日は、「嫌な出来事」のショックを和らげる方法、ということでお話でもしてみましょうか。

クリエイターだったら、批判とか中傷とかあったりして、嫌な出来事って起こることがありますよね。
しかも、その体験が強烈だったら、トラウマにもなったりして。

他にも、タイトルにあるように、「まどマギ」というアニメではトラウマ続出だったりもしたんですよ。

ならどういうメカニズムでトラウマが起こるのか、そしてそういう「心理的なショック」を予防するために、どうすればいいのかというお話をしてみましょう。

 

前もって悪いことに身構えていれば、ショックは和らぐ

人の脳(部位で言うと扁桃体)のメカニズムとして、「予想していなかった危険」は、その危険度が何倍、何十倍にも強烈に脳に記憶する、というものがあります。

これは、大昔に人間が狩猟採取生活をしていた頃、周囲は危険ばかりだったわけです。
すると、予想できている危機に関しては慎重に対応するので、「命に問題が起こる」とまでは行かないように予防できるものです。
ですが、予想しない危機は、命に直結する危険があるわけです。

人間はとにかく「生き延びること」を最優先するため、「予想しなかった危機」は、他の危機よりも強烈に記憶に残しておく必要があります。
でないと、次もまた同じような危機に遭遇したら、次は命がないかもしれないんですから。

ということもあって、「予想しなかった危機」は、扁桃体がその重要度を何十倍にも増幅させて、記憶を司る側頭葉に保存させます。
実は、これこそがトラウマの原理だったりもします。

つまり、トラウマというのは、「予想しなかった危機」によって引き起こりやすいわけですね。

 

前もって心の準備をしておくと、トラウマになりにくい

逆を言うと、「前もって心の準備をしておけば、トラウマになりにくい」という性質があるわけです。

そのため、「危機の避難訓練」をするとよいでしょう。
例えば何か行動をする場合、その行動によって起こりうる危機を事前に思い浮かべて、場合ごとに対処策を考えておくことですね。

ほら、私たちでも、例えば合格発表の時とかは、「落ちてたらどうしよう」、「だめだったらどうしよう」って自然と考えますよね。
あれは、ショックを未然に防ぐための、私たちに備わったれっきとした防衛システムなんですよ。

だから、もし希望通りにならなかったとしても、落ち込みはするでしょうが、トラウマにまではならないわけです。

 

トラウマを引き起こした、アニメ「まどマギ」例

冒頭でも少し触れましたが、身近な例で言うと、「魔法少女まどかマギカ」ってテレビアニメがあったんですよ。
知っている人も多いかもしれませんが、この劇中で、主人公の仲間が死んでしまう場面があります。

普通の物語の場合、病気とか怪我とかでだんだん衰弱していって、「あぁ、もう少しであの子が死んでしまう」と心の準備ができているものです。
でもこのアニメの場合、サスペンス的な手法をとっているため、見る側に心の準備をさせずに、裏切りのように主人公の仲間が死んでしまったわけです。

すると、心の準備ができていないから、トラウマになりやすいわけですね。

実際、その演出によって、小さな子で心理的に負担がかかってしまった子も出たようで。
これは読み手を裏切り、不信感を印象づけるという、サスペンスではよくある技法だったりします。
ただ、深夜アニメとはいえ子どもも見るアニメで大人向けの演出をしてしまったために、その辺でちょっと物議を醸したことがあるんですよ。

ここまで言っておいて何ですが、実は私はまどマギは1秒たりとも見てないので、間違っていたらごめんなさい(笑

 

アクションを起こす前には、予防線を張っておくことが大切

まぁそんな風に、「全く予想していなかった危機」というのは、トラウマになりやすいわけです。

なら、逆に何かアクションを起こしたければ、そのアクションによって起こる「悪い出来事」を思いつく限りリストアップして、「危機の避難訓練」をしておくとよいでしょう。

これは実際にうちの近所であったことなんですが、会社に勤めている若い女性が、自分は性同一性障害なんだと会社に打ち明けたんですよ。
すると会社はそれを機に彼女に対して態度を変えて、嫌がらせをしたり、最後には解雇までしちゃったと。
そして結果的に、その女性はしばらくして自殺をしてしまいました。

「自分らしく生きたい!」、「ありのままの自分で生きたい!」、「夢を叶えたい!」とアクションを起こすのは素晴らしいことなんですが、希望だけを描いて行動を起こすと、痛い目を見ることが多々あります
そして悪い方に対する予防線を張っていなかった場合、トラウマになりやすいわけです。

ただし、これは「避難訓練」なので、「いつも悪いことをイメージして生きる」わけではないことに注意しましょう。
避難訓練は、数度もすれば十分ですからね。
あまりに何度もイメージしていると、本当にその出来事を引き寄せちゃいますから。

 

まとめ

だから、何かアクションを起こす場合、そういう「危機の避難訓練」をしておくとよいでしょう。

作品を公開する前なら、批判や中傷が来たら、こう対応しようと想定して、訓練しておくことですね。
作家の本田健氏のアイデアを借りると、「鏡を見ながら、そう言われた時をイメージして、受け答えすると冷静に対処できる」らしいです。

そうすることで、安全に、安心して夢へのアクションを起こすことができるかと思います。

参考にしてくださいませ。

 

あ、ちなみにまどマギみたいなサスペンスの場合、プロット作りを学んでいる人であれば事前に予測はつくこともあるでしょうが、普通の人の場合はまず予測はできないと思うので、そういうサスペンスでのトラウマは避けられないと思ってあきらめてください(笑

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