夢というものは、過去の延長では考えない方がいい。
例えば、ある小学生の少年が、「将来、パイロットになりたい!」という夢を持っていたとしよう。
しかし、「過去の自分」を参考にしたところで、小学生がパイロットになれるような素質や可能性が、過去に眠っているはずもない。
「今までの自分がこうだったのだから、未来はこうなるに決まっている」と考えると、可能性も失われるし、イノベーションも失われる。
「今年は1ヶ月に本1冊を書くのが今までのペースだから、来年は1ヶ月に1.5冊は書けるようになろう」
「毎日原稿用紙10枚書いているから、来月の目標は12枚ぐらい書けるようになろう」
こういう目標は、「夢が叶うのが時間の問題」になっているならいいが、そうでなければやめた方がよい。
夢を叶えたい場合、「過去の自分」は一切参考にしない方がよい。
「未来にどうなっていたいか」が重要なんだ。
「こういうパイロットになりたい!」という未来を描くから、少年はそっちに向かって歩いていけるのだ。
すると、「航空会社に入らなくても、小型セスナなら免許は取れる」、「飛行機を自分で所有することもできる」、「アメリカなら、普通にそういう小さな空港がある」などの情報が、目についたり、入ってくるのだ。
そうして初めて、「あ、こういうのを学べばいいんだ」、「こういう道筋があるんだ」、「この経験を役立てるかも」などと、気づけるのだ。
過去をいくら探しても、そんな可能性は見つからない。
過去を見たところで、見つかるのは「できない理由」だけだ。
今、貴方がどんな状態であろうが、夢を叶えるのには、関係ない。
そして貴方が過去に、どんな経験をしたのかというのも、関係ない。
貴方がどんなに失敗を繰り返してこようが、どんなにずっとダメな状態であろうが、どんなにグズな状態であろうが、関係ない。
夢を叶えるのに大切なことは、「こうなりたい」という未来を、しっかりを頭にたたき込めるかどうかなんだ。
「パイロットになりたい!」と強く思わなければ、その可能性は永遠に見つからない。
過去に縛られるのは、やめにしよう。
「私はこの程度のレベルだから、これがお似合い」などと言うのはやめよう。
できれば、思いっきり素敵な未来を描いてみよう。
最高の生き方、最高の仕事、最高の豊かさ、最高のパートナー、最高の友人、最高の毎日……それを「見る」ことで、未来が近づき始めるのだから。
さあ、イメージしてみよう。
どんな未来を、過ごしたいだろうか?