今日は、悪いニュースと、脳についてのお話をしてみましょう。
悪いニュースって、なんでこんなにも重要視されていて、いいニュースは軽視されるのか、そのメカニズムを説明してみます。
アレックス・ザナルディの動画
まず最初に、一つ動画を紹介しましょう。
これは見ていてすがすがしい動画なので、ご安心ください。
TOUCH THE SKY from tim hahne on Vimeo.
詳しい記事はこちら:ザナルディ。元F1、両足切断、金メダル。不屈で、そして幸せな男【動画】
元F1レーサーで、今はハンドサイクリング(手でこぐ自転車)という競技に出ているアレックス・ザナルディの動画です。
彼はレース中の事故で両足を失うんですが、その後カムバックして、表彰台にまで上ったという人ですね。
悪いニュースに触れていると、幸せになれなくなる
こういう「勇気づけられる情報」っていうのは、なかなかニュースでは出ませんよね。
ニュースは、特にテレビでは、悪いことしか伝えないものですよね。
私たちは、悪いニュースばかりに浸っていると、「世の中には戦争や苦しみ、病気ばかりだ」って思い込んでしまうんですよ。
例えば、「お前を殺す」みたいな脅迫状を毎日受け取って、幸せに生きられる人ってなかなかいませんよね。
それなのに、私たちは「世の中には戦争がこんなにもある。そしてお前も死ぬかもよ」、「世の中にはこんなに病がある。お前も死ぬかもよ」という間接的な脅迫状を、ニュースなどから受け取っているんですよ。
それで、幸せになれるはずがありませんよね。
さらには、そういう不幸な情報に芯まで浸ってしまうと、「私が幸せになったら、なんか苦しんでいる人たちに悪い」と罪悪感まで感じてしまうわけです。
不幸な情報は、脳が勝手に重要度を高くしてしまう
実は、不幸な情報っていうのは、前頭葉(いわゆる知性)の活動を抑えて、扁桃体など(いわゆる本能)を活発にさせます。
ほら、命の危機においては、頭でぐだぐだ考えてたら、逃げ遅れて死んじゃいますよね。
本能でぱっと行動しなきゃ、動けなくなるわけです。
でも、それは言い換えると、「冷静な判断ができなくなる」ということでもあります。
同時に、命の危機がもたらされる情報というのは、「これは大切な情報だ」と思うものです。
YouTubeとかで動画があったとしても、ひどい災害の動画ほど、コメントで「この事実をみんなに知って欲しい」っていう内容がつくものですよね。
人の脳は、確率を理解できません。
それは、勝手に「自分の命が脅かされる可能性がわずかにでもある」イコール「大切な情報」だと思い込んでしまうわけです。
だから、「ノストラダムスがなんか言ったから、1999年に人類は滅びる」、「2012年、マヤ歴が終わるから地球滅亡」みたいな、「アホか!」みたいな確率的にありえない内容でも、人は「重要だ」と勘違いして、広げてしまうんですよね。
震災時にデマが広がったのも、同じ原理です。
まとめ
だから、大切なのは、「悪い情報に触れたら、一時的に知性が落ちる」ということを知っておくことです。
すると、ある程度冷静に「情報」を判断できるようになるんじゃないかなと思います。
また、自分からあんまり、悪い情報に飛び込まないことですね。
悪い情報に浸っていると、幸せを感じられなくなりますから。
そこで、上のザナルディみたいに、いい情報とか、希望が持てる情報に多く接すると。
すると、「幸せになっていいんだ」、「私も可能性がある」みたいに元気が出るんじゃないかなと思います。
ってことで、悪い情報と脳の仕組みについてお話してみました。
今日はここまで~。