今日は昨日の続きで、シンプルに考えることについてお話してみましょうか。

そのために、「思考の抽象度」についてお話ししてみましょう。

 

「~していさえすれば、後は全部ついてくる」は嘘っぱち!?

昨日、「好きなことをしていれば、後は全部ついてくる」ってことを言いましたよね。

こういう「~していさえすれば、後は全部ついてくる」っていう考え方は、世の中ではよくあるものですよね。

「ワクワクに従っていれば、お金も幸せも全部ついてくる」

「頑張ってさえいれば、結果は自ずとついてくる」

「地道な改善を積み重ねていれば、成果は自然とついてくる」

こんな感じのことは、多くあるわけです。

 

でも実際は、多くの人は好きなことをしても、お金をどんどん使ってしまって、貧しくなっていくばっかりなわけです(笑

ワクワクに従って会社を辞めると、収入がなくなって、後悔が待っているわけです(笑

書いた本の完成度を高めようとして、一冊の本の誤字脱字を十年以上も頑張っても、いっこうに売れないし、幸せになれないものです。

一本の物語を何度も何度も改善して出しても、ファンは飽きて離れていくばかりでしょう。

 

そんな風に考えると、「~しさえすれば、後は全部ついてくる」なんてことは、全然ありえませんよね。

じゃあ、これってどういうことなのか。

その本質が分からないと、無駄な労力をしたり、自分の欲望を満たすためだけの正当化に使われるだけになるんですよ。

 

思考の抽象度とは、シンプルに考えるレベルのこと

じゃあ、なぜそんな風に、「~しさえすれば」をしても、欲しいものが得られる人と、そうでない人がいるのか。

結論から言うと、「自分でそれを導き出せる、思考の抽象度を持っているか」ということに尽きます。

ここで、「思考の抽象度」について知っておく必要があります。

 

この思考の抽象度について、簡単に説明してみましょう。

昨日も触れましたが、例えば最初に、「お金さえあれば、後は全部ついてくる」って考えたとしましょう。

そうすることで、「お金で買えるものは、お金で解決すればいいや」となって、シンプルに考えられますよね。

この「よりシンプルにする考え方」が、「より抽象度の高い思考」と言います。

だから、シンプルに考えることが、「思考の抽象度を高める」と言えます。

 

でも、世の中には人間関係とか、自尊心とか、お金で買えないものもあるわけです。

だったら次は、「与える価値さえあれば、お金も人間関係も自尊心も満たされるので、後は全部ついてくる」って思いつくかもしれません。

こう考えることで、またさらにシンプルになって、抽象度が高くなりましたよね。

 

そして重要なのは、ここでの「与える価値」っていうのは、「お金も得られて、かつ人を喜ばせて、かつ自尊心も得られる価値」のことなんですよ。

全部、アンド(&)の関係で結びつけられているわけです。

だから、「与える価値」といえども、「与える価値全て」ではないんですよ。

「お金は得られるけど、人を喜ばせないもの」とか、「自尊心は得られるけど、お金にならないもの」などは、全て除外されているわけですね。

 

思考の抽象度を、自分で引き上げる必要性

だから、私が言う「好きなことをしていさえすれば」っていうのは、「お金も安全も健康も、人間関係も自尊心も見栄も、夢も欲求も願望も、全て得られる好きなこと」というものです。

そんな風に、すっごく限定された「好きなこと」なんですよ。

言うなれば、世の中に何十億、何百億とある「好きなこと」の縦糸横糸の中から、「全てを支える究極の一本の軸糸」を指して、「この好きなことをしましょう」と言っているわけです。

好きなことなら何でもいいよ、ということではないわけですね。

 

なので、「抽象度の高い答えを他人から得る」のは無意味なんですよ。

これが、「自分で抽象度を高める」が必須になる理由です。

自分で、全ての欲しいものを満たす、一本の糸を見つけ出すわけですね。

「これがあれば大丈夫だろう」、「あ、でもこれが得られない」、「なら、より抽象度の高い、これを得れば大丈夫だろう」、「あ、でもこれが得られない」、「なら、より抽象度の高い……」と、一つずつ次元を高めていくわけです。

 

そうやって得た「答え」が、自分なりの究極にシンプルな答えになります

すなわち、「これさえしていれば、後は全部ついてくる」という答えを得られるわけですね。

これは、言う側は軸糸が見えているので、イメージとして分かっているんですよ。

でも、言われる側は軸糸が見えないので、誤解が起きてしまうわけですね。

 

まとめ

そんな風に考えると、いいかなと思います。

自分で思考の抽象度を高めていく必要があると。

だったら、「あれもこれも」とか言って頭がこんがらがることもなく、シンプルに生きられて、しかも欲しいものは全部手に入るようになるかと思います。

 

う~ん、分かりますかね?

分かりにくかったら、またいつかわかりやすい例を考えます(笑

 

ということで、今日はシンプルに考えるための、思考の抽象度についてお話ししてみました。

今日はここまで~。

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