今日も今日とて、精神的なお話です。
なぜ「真面目系クズ」という概念が生まれるのか、という内容でお話ししてみようかと思います。
ちょっと過激なタイトルと用語ですが、中身はまぁいつもの私の内容なので、ご安心ください。
「真面目系クズ」という概念
最近、とあるところで知ったんですが、「真面目系クズ」っていう概念があるようで。
それは、「まじめな人のように振る舞っているけど、中身は全然まじめではないし、サボるし責任感もなく、堕落している人」を指す、ということのようです。
こういうのって、最近になって出てきた、新しい概念のように思います。
いやまぁ、それを本当にクズと言っていいのかはさておき、そういう「擬態をすること」ってありますよね。
私たちは「自分の個性」と、「周囲が求める人物像」が食い違うことがあります。
その場合、周囲から嫌われたくなかったり、受け入れられたかったり、いろんな思惑で「私はこういう人間です(本当は違うけど)」と擬態をして、受け入れられようとするわけです。
なぜ人は擬態をするのか
でも、当然ですが、それは自分の個性ではないので化けの皮ははがれることもあります。
それに、擬態をすればするほど、しかもそれで成功しまうほど、自分を偽らなきゃいけなくなるので、苦しくなっていくわけです。
すなわち、「偽るのは苦しい。だけど、それで成功してしまうと、もっと苦しむ」という状況になってしまうと。
そして結果として、「擬態だとばれた時に、クズだと評価される」、「周囲の期待を裏切らなきゃ、自分本来の生き方ができない」となるようにも思うんですが。
じゃあなぜそういう擬態をするようになるのか、今日はそのメカニズムについてお話ししてみましょう。
外向型と、内向型の3つのタイプ
私が提案している人のタイプ分けとして、次のような4つのタイプがあると思うんですよ。
それが、「外向型」と、3つの内向型のタイプ「高共感タイプ内向型」、「境地開拓タイプ内向型」、「HSPタイプ内向型」です。
私の書いた本でも使っているんですが、次のような性質があります。
外向型と内向型の「生きやすい時代」
で、「外向型」は、基本的に「安定した時代」ほど力を発揮します。
伝統を重視して、現状維持が得意で、刺激にニブいので、社会でもうまく我慢して生きられます。
だけど、新しいことはできないし、競争や奪い合いをする、いわゆる「限られたパイを奪い合う」ばかりで生きることになります。
一方で内向型はそれぞれ、「変化する時代」に生きやすくなります。
「高共感タイプ内向型」は、いわゆる「つい弱者を助けたくなるタイプ」なので、弱者が生まれる時代ほどこういう人が求められると。
「境地開拓タイプ内向型」は、「新しい変革(新しいパイ)を作れるタイプ」なので、変化する時代ほど新たなものを作り、豊かになれます。
「HSPタイプ内向型」は、その両者を併せ持った性質です。
今までは、安定した時代だった
で、今までは、安定した時代でした。
特にコロナウイルスが始まる前までは、社会的に安定していましたよね。
なので、そういう時代は「外向型」の人が社会に受け入れられます。
そして、多くの内向型の人が、「外向型のようにならなきゃ」と擬態をして、苦しんで、生きにくい時代だったわけです。
実際に数年前ぐらいまでは、「内向型」イコール「ダメな性質」っていう社会的な雰囲気がありましたよね。
「外向型がいい、内向型はよくない」というのが、全体的な雰囲気でした。
変化する時代は、内向型向け
でも、今は変化する時代に突入しました。
すると、そういう時代ほど、内向型の人の方が力を発揮します。
実際に、今では「日本は変化できない」とか、「弱者を見捨てている」みたいな悲鳴とか嘆きが多いじゃないですか。
すなわち、「助けて」という人に手をさしのべられる人が評価されるし、新しいものを作れる人ほど豊かさを作れると。
例えばYouTuberでも、ブロガーでも、経営者でも、何か特別な趣味とか強みを持っていたり、何かにのめり込めるものを持つ人ほど、人気が出て売れる状態です。
言い換えると、今のような変化する時代では、「外向型の人ほど、社会の役に立たない」という時代になってきたわけです。
外向型の人ほど、「変化を否定して、現状維持を好む」し、「新たなものを作らずに、奪い合いばかりする」性質ですからね。
変化が大きい時代ほど、そういう人なんて、役に立たなくなるわけです。
すなわち、今までは「内向型ほど役に立たない」だったのが、「変化する時代」になったことで、少しずつ正反対の「外向型ほど役に立たない」に変わってきたと。
こうして「真面目系クズ」が生まれる
すると、外向型の人は擬態を始めます。
「私は内向型ですよ」と見せかけることで、社会に受け入れられようとするわけですね。
だから、最近になって「真面目系クズ」みたいな概念が出てきたんじゃないかと思います。
「真面目系クズ」というのは、外向型の人が「高共感タイプ内向型」に擬態した形を指します。
そして同じように、「起業家系クズ」というような擬態もあるように思います。
これは、外向型の人が、「境地開拓タイプ内向型」に擬態した形ですね。
こういう人は、「副業で起業準備をしてるので、メインの会社の仕事は頑張らない」みたいにごまかして、サボろうとします。
「まじめ」を「起業家」に入れ替えただけで、同じように自分を偽って、内向型に見せているだけです。
この記事(『会社内での自分の存在価値を可能な限り低く保っていたい』という若手:よんてんごP )に出てくる「若手」が、まさにその「起業家に擬態した外向型」ですね。
起業家タイプならこれが擬態だとすぐに分かるんですが、雇われの人には、これが見分けられないんですよ。
というのも、「起業したいなら、今の会社でも学べることがある」と分かるので、独立したいほど「今の会社の仕事にも真剣になる」からですね。
ある意味、「意識高い系」も、この「起業家系クズ」という擬態に当てはまるようにも思います。
まとめ
なのでそんな風に、今は「外向型が擬態を始めた」という時代なんだと分かると、理解しやすくなるかと思います。
私はそれを「クズ」だとは思いませんが、外向型の人が生きにくい時代になってきたのは、確かかなと。
裏を返すと、内向型の人ほど、その「共感できる力」もしくは「新たに作れる力」を発揮できる時代になってきたわけです。
なら、無理に外向型のようになろうとする必要はなくて、「どう自分の個性を生かせばいいだろう」と考えると、可能性が見えるかもしれません。
ということで今日は、なぜ「真面目系クズ」という概念が生まれるのか、という内容でお話ししてみました。
今日はここまで~。