今日は、人間の仕組みについてのお話です。

自信がないから攻撃的になるんですよね、というお話です。

 

暗号資産にまつわる、ちょっとした人の現象

ちょっとしたニュース記事をご紹介。

アングル:暴落した仮想通貨、損失抱える個人投資家が続出(Reuters)

記事の内容は、暗号資産(仮想通貨)が暴落して、損失を抱える人が出てきた、という内容です。

 

これにまつわる面白い現象があって、例えばピーター・シフのように、SNSでも「暗号資産はダメだ、やめとけ」と声を上げている人がいるんですよ。

で、暗号資産が上がっているときは、すっごい反論があるわけです。

そしてそれは、かなり強烈で、批判的な攻撃もあって。

 

なのに、暗号資産が暴落すると、一気にそういう声が消えるんですよ(笑

「お前ら、少し前までの批判や攻撃は何だったんだ」みたいな(笑

 

なぜ「批判をした人が、結果的に一番損をしている」現象が起きるのか

つまり、「強烈な非難をして、『自分が正しい』と主張をした人が、結果的に一番の損をしている」という、奇妙な現実が起こりえているわけです。

じゃあ、なぜこういう奇妙な現象が起きるのか、ということです。

 

私が思うに、これはシンプルに自信がないからじゃないかと思います。

というのも、自分の理論に自信を持っていれば、他者の問題にはとやかく言うことはなくなるからですね。

 

そもそも人は、利害関係がない限り、「自分とは違う推論や評価」に攻撃的になる必要はありません

ならば、特に金融業界のように、「自分の理論が現実に即しているほど、自分の利益になる」という世界では、他者の理論なんてどうでもいいわけです。

金融投資は完全に自己責任なので、誰かが変な理論を持っていても、それはその人が将来的に損失を負うだけです。

 

自信があるなら、他者にとやかく言わなくなる

例えばビットコインに投資した人が全財産を失おうが、それは彼らの問題であって、私たちにはまったく関係ありません。

私たちは、私たちの理論で利益を作ればいいだけです。

 

それに、自分に自信があるなら、他者の失敗に対してとやかく言うことはなくなります

というのも、自信がある人ほど、「フィードバックを得て、成長してゆけばいい」と、学習能力を信じられているからですね。

だから、失敗した人に対しても「まぁ、それも経験だよ。最初はみんな、自転車には乗れなかったからね」と言えます。

そして、「致命傷さえ避けられればいいよ。そしてそこから学んでゆけば大丈夫だよ」と、信頼して見守れます。

 

「自分が判断したものが、現実になって欲しい」というズレ

それを、「ビットコインは上がるはずだ! 落ちると言うなんて、許せない!」と批判するのは、やはり自信がないからだろうと思います。

言い換えると、「現実を見て判断した」のではなく、「自分が判断したものが、現実になって欲しい」と願っているからだ、ということですね。

 

そして彼らは世の中や経済の原理が分かっておらず、理解もできずに、さらには自分の失敗から学ぶこともできません。

というのも、「失敗から学ぶ」というのは、結構いろんな分析をしなきゃいけないので、物事の原理を分かっていないと学ぶことすらできないんですよ。

だから自信がないし、不安になる上に、失敗を絶対悪にしてしまうと。

 

なので彼らは、「みんなが買っているから、正しいはずだ。安全なはずだ」と、周囲の判断に頼ります。

で、自信がないから、自分とは違う意見を批判して、「自分が正しい」と思い込もうとします。

まぁ、安定期とか、ブームが継続している時はそれでいいんでしょうけどね。

 

「自分が正しいと主張をした人が、一番の損をする」という奇妙な現実

でも、世の中は波のように変化するものです。

だから、みんなが買っている高値で買って、みんなが売っている暴落時に売って、損を確定させてしまいます。

金融投資だけでなく、収益作りや生き方でも同じで、「みんながやっていること」しかできなくなると。

 

結果として、「強烈な非難をして、『自分が正しい』と主張をした人が、一番の損をしている」という、奇妙な現実ができてしまいます

それは自信がないから、「私は正しくあって欲しい」と主張せざるを得ないわけです。

ある意味、「自分の弱さを直視できないから、違う意見を受け入れられない」とも言えるでしょう。

そしてマスコミも、そういう「騒いでいる人」をよく取り上げるので、こういう人は目立つものです。

 

同時にその裏で、「あまり大きな批判はせずに、自信を持っている人が、着実に利益を上げている」という現実ができると。

そういう「静かに利益を上げている人」は、同じように「静かに利益を上げている人」と、静かにつながっていますからね。

なので穏やかな人は、あまり目立たずに、穏やかに生きているように思います。

 

まとめ

こういう現実の側面が分かると、物事の本質を見抜きやすくなるように思います。

「大声で感情的に批判して、損失を抱えている人」の理論を取り入れるほど、損失になるのは当然ですよね。

 

私の中では、本質というのは、そういう「目立って騒がしいもの」にはないように思います。

むしろ、静かで安定して、落ち着いている、そういう部分にあるように思ったりもします。

 

これが分かると、自信というのは「表面でうろたえて主張すること」ではなく、「根っこにあるものだ」と分かるかと思います。

すると、見えにくい本質を大切にできて、よりどっしりと安定したものを作れるかもしれません。

 

ということで今日は、自信がないから攻撃的になるんですよね、というお話でした。

今日はここまで~。

この記事をシェア:
Share