今日は、精神的なお話です。
本気とは、「自分が変化することを受け入れること」じゃないか、と思ったというお話です。
「本気」って、いったいどういう状態なんだろう?
八方ふさがりな状態で、限界を感じることってありますよね。
「頑張っているのに、成果が出せない」とか、「どうしたらいいのか、分からない」とか感じて、ただただ鬱々としてしまったり。
そしてそういう場合、「もっと本気にならなきゃ」とか、「もっとモチベーションが欲しい」とか感じることもあるでしょう。
そういうことを考えていると、ふと、「本気って、いったいどういう状態なんだろう?」、と思ったわけです。
で、いろいろ考えてみると、私は本気というのは、「自分が変化することを受け入れること」じゃないか、と思ったりもします。
ということで今日は、そういう「本気とは何か」というお話を、思い出話と共にしてみましょう。
私が独立を決意した時に起こった出来事
まぁご存じの方も多いでしょうが、私は大学を出て、1年9ヶ月ほどソフトウェア会社に勤めてから、ゲーム開発チームの監督として独立しました。
元々私は雇われに向いていない性格だったので、大学で就職が決まってからというもの、ずっと気分が落ち込んでいたんですよ。
「ゲーム制作で稼げたらいいなぁ」とは思って制作をしていても、生活できるだけの収益は作れなくて。
「商業デビューできれば、なんとかなるかも」と思って動いてはいたんですが、それもかなわず、プロへの道が断たれたわけですね。
で、大学を卒業して、神戸から就職先の横浜に移ったわけです。
そして、「もう自分は、一生嫌な仕事をして生きなきゃいけないのか」と、入社を控えて鬱々としていたんですが。
「収入を10倍にすればいいだけ」という可能性
そんな入社数日前のある午後、買い物をした帰りに、ふと思ったわけです。
「今の収益をたった10倍にすればいいだけやん。なら、独立できる」みたいに。
世の中には自営業でやっている人も多くいるし、年収1000万を稼いでいるような人はざらですからね。
すると、一気に強烈な希望が得られたんですよ。
「簡単なことだ。本気になってクオリティを上げて、売ることも学んで、収益を10倍にすればいいだけだ!」と分かって。
「それだけ多くの人ができているのなら、学べば自分にもできるだろう」、「必ずコツがあるはずだ。なら、それを学べばいい」みたいに。
本気で覚悟をすると、「自力」を捨てられる
それまでは、もちろん「クオリティを上げたい」とは思っていたんですが、「本気の覚悟をしていたか」という点では、そうではなかったように思います。
というのも、絵とか背景とか、シナリオとか音楽とか、何から何まで全部自分でやろうとしていたんですよね。
でも、「本気でクオリティを上げよう」と思うと、自分で全部やることなんて、愚かなことだと分かったわけです。
すなわち、「今までの自分ではダメなんだ」と分かった、ということですね。
すると、いろいろできることがあると分かって、可能性が広がったんですよ。
だって、今までとは違う手段で、クオリティを飛躍的に高める方法は山ほどありますから。
自分よりもすごい人に任せるなり、良質な素材やツールを使うなり、無駄なものは思い切って切り捨てるなり、何でもできます。
そういう「自力」よりも、「自力以外の要素を最大限に活用しよう」と覚悟を決めたわけですね。
そんな風に、「外部にある、見えない資産を使いこなせればいい」と分かった瞬間、大いなるモチベーションが得られたわけです。
だから私は、「本気」というのは、「自分にとって、限界の力を出す」ではなく、もっと違うものだと思うようになりました。
本気というのは、「見えない資産を全て使い倒す」、「自分が『今の自分でない形』に変化することを受け入れる」という感覚じゃないかな、と。
ある意味、「今の枠組み内で、頑張るだけ」をやめた瞬間だったように思います。
自分が「こういう形でなきゃいけない」と思い込んでいる枠組みを、壊していこう、みたいな。
別の表現で言うと、「今までの自分に、愛想を尽かせた」と言えるかもしれません。
「どう変化すればいいのか」という感覚で動く
そしてその瞬間から、全ての生活が「独立するため」という軸で動き始めました。
そういう場合、「何をすればいいのか」という思考ではなくなるように思います。
「どう変化すればいいのか」という、変化の形を模索していたように感じます。
本気になったら、見栄とか世間体とか、「恥ずかしいから」とかいう理由は、全て消え失せますからね。
もう行動あるのみ、です。
で、とりあえず今までの自分の「こうであるべきだ」という価値観は、捨ててみると。
クオリティを高める可能性は、いくらでもある
すると、積極的に他の人とか、ツール、素材、サイトや販売店などの「見えない資産」を見つけられて、使いこなせるようになります。
いい能力を持っているのにくすぶっている人材とか、安価で良質な素材とか、作業量を大いに軽減するツールとか、探せばいくらでもあるんですよね。
例えば素材で言うと、フリー素材は多くの人が使って知れ渡っていて、知っている人なら「素材だ」と分かるじゃないですか。
でも、たった5000円とか1万円を出すだけで、誰も使っていない、しかもプロレベルの素材が大量に得られたりするわけです。
人材だってそうで、すごい能力や情熱を持っているのに成果を出す場所に飢えていて、「謝礼は安くてもいいから、成果を出せる作品が欲しい」という人は多くいます。
作品の形だって、常識を外した、だけどクオリティの高い形を模索できます。
本当に「今までの自分」に嫌気がさしたら、そういう新しいことやしんどいことも、どんどんできるようになります。
そして行動すればするほど、新たな自分が生まれてくるわけですね。
まとめ
そんな風に、本気というのを「自分が変化することを受け入れること」ととらえるのもいいんじゃないかと思います。
「自分の中」で頑張るんじゃないんだと。
「こういう形でなきゃいけない」という枠組みをぶっ壊して、自分の外にある「見えない資産」に踏み込むんだと。
だから、「今までの自分にうんざりする」、「今までの自分でいることの未来に絶望する」という経験が必要になるようにも思います。
「こんな毎日、もう嫌だ!」と感じたら、本気になれる、ということですね。
そういう発想で、見てみるのもいいかもしれません。
すると、新たな可能性が得られて、モチベーションが出てくるかもしれません。
ということで今日は、本気とは、「自分が変化することを受け入れること」じゃないか、と思ったというお話をしてみました。
今日はここまで~。