今日は、精神的なお話です。
「世の中の原理が分かると、新しいものを作れる」、というお話をしてみましょう。
「空母はなぜ横倒しにならないの?」という疑問
興味深いツイートがあったので、ご紹介。
船…特に空母ってなぜ横倒しにならないのかなぁ??って思わざろうえない。あんなに船体左右がえらく外に突き出てるし、左右の重量均衡取れてるんだろうし、科学的な理由あってなのは分かるんだけど、見た目がそんな感じしないのがまた不思議さに拍車かけてる。
— なぐも。C92・1日目東A35a (@nagumon) July 13, 2017
空母というのは、こういうもの(↓)ですね。
言われてみると、確かに「何で横倒しにならないのかな?」って思いますよね。
こんな風に逆三角形の形だと、下が頂点になって不安定なので、上側が少し傾いたら一気に横倒しになりそうじゃないですか。
ちなみにツイートについたコメントを見てみると、どうやら船底(一番の底)に重しがあるようで、傾いても起き上がりこぼしのように戻るから、大丈夫なんだと。
「言われてみると、確かに!」みたいに、ちょっとした目からウロコ体験でしょ(笑
私はこういう発想、大好きなんですよ。
というのも、こういう「世の中の原理(メカニズム)」が分かったら、それを元に、新しいものを作れるからなんですよね。
今日はそのお話をしてみましょう。
エジソンのクリエイティビティー
こういう話を聞くと、思い出すのはエジソンのお話です。
発明王のトーマス・エジソンがいますよね。
クリエイティブな発想をする場合、やっぱり彼はとてもいい例になります。
彼は幼い頃から好奇心旺盛で、「なぜそうなるの?」と原理やメカニズムを聞きたがったって言うんですよ。
「なんで鳥は空を飛ぶの?」とか、「なんで物は燃えるの?」とか。
まさに、「空母はなぜ横倒しにならないの?」っていう疑問と同じですよね。
それで、エジソンは教師や周囲の人々を困らせたりしていたわけなんですが。
原理が可能性を与えてくれる
でも、この原理(メカニズム)が、「自分にもできそう」という新しい可能性を与えてくれます。
例えばエジソンがまだ若い頃、列車で新聞売りをしていました。
エジソンは当然、「新聞」の原理も考えていたことでしょう。
「人々が興味を引く時事内容があって、それを活字にして紙に印刷して、売ればお金になる」という原理が分かっているわけです。
そんなあるとき、彼は町で中古の印刷機を見つけます。
なら、彼はひらめくわけですね。
「あれ? 印刷機が手に入るのなら、自分で記事を書いて新聞として売れば、お金になるんじゃないの?」と。
計算してみると、紙とかインク代はさほど高くなくて、印刷機も新聞をある程度売れれば十分にペイできるものだと分かります。
それに、新聞の売り子として得られる細々としたマージンよりも、自分で書いて売った方が、売った代金のまるまる利益なるわけで。
まあ、今で言う、「出版社に頼むよりも、自分で電子書籍を作って売ったら、まるまる利益になるやん」という発想と似たようなものです。
こうして彼は、「なら自分で新聞を作って売ってみよう!」と、中古の印刷機を買って、新聞作りを始めます。
で、それが評判になって、売れて、利益になったと。
なぜエジソンが「これ、自分でもできそう」と思ったのか。
それが、「新聞は、記事を書いて印刷機で印刷すれば作れて、列車に持ってくれば売れる」という世の中の原理(メカニズム)が分かっていたからですね。
なぜ蓄音機を思いつけたのか
もう一つ、エジソンの例を挙げてみましょう。
エジソンは蓄音機(いわゆる音声レコーダー)を発明したんですが、なぜそんな突拍子もないことを思いつけたのか。
それこそが、「世の中の原理が分かったから、思いつけた」ということになります。
エジソンはきっと、「なんで音は聞こえるんだろう?」と、疑問に思ったはずです。
すると、「声を発しても音は出る。だけど、金属をたたいても音は出る。金属の形を変えると、音は変わる。音は振動を生む」という原理に気がつきます。
なら、「音の振動を何かに書き込めて、後から取り出せれば、同じパターンの音をいつでも出せるはずだ」と思いつきます。
そこでおそらく、彼は大きな音を何度かたたいて、その振動を何かに記録させて、まずはリズムを記録したり、再現できることを見つけたことでしょう。
なら、後はそのプロトタイプを発展させればいいだけですよね。
プロトタイプができたなら、後は保存や再生をするのに良質な素材を見つければいいだけです。
リズムが記録できたら、次は強弱を保存できるようにして、その次は音程を……と、発展してゆくと。
そうやって、新しいものを作っていくわけです。
きっと、電球も同じ発想で作ったんじゃないかと思います。
本質が分かると、自分の持っているものでそれを作れる
なぜ私が、興味あるものから短期間でビジネスに仕上げられるのかというと、その原理が分かっているからじゃないかと思います。
エジソンの新聞と同じです。
「これをビジネスを成り立たせるには、これとこれがあって、ここに持って行けば売れる」
という、世の中の原理(メカニズム)を見ているわけです。
その「これとこれ、ここ」というものを「本質」と呼びます。
で、本質はどれも似たようなものです。
例えばゲームの場合、ストーリーとイラスト(キャラと背景)と音楽があって、それをゲームエンジンでまとめれば、作れるんですよ。
アニメも同じで、ストーリーとイラスト(キャラと背景)と音楽があって、それを動画編集ソフトでまとめれば作れます。
本もほぼ同じで、文章とイラスト(表紙や挿絵)があって、それをワープロなどの文章編集ソフトでまとめれば作れます。
多少の違いこそあれ、本質はほとんど同じです。
本質が分かれば、身近なもので「それ」を作れる
こういう本質が分かれば、「あれ? これ、自分にもできそう」というものがどんどん見えてきます。
それは、身近なところからでも、ビジネスのアイデアが得られます。
例えばエジソンが若い頃、駅で電信係として働いていたんですが、仕事内容が「監視をして何も異常がなければ、1時間おきに勤務に就いていることを、電気信号で送るだけ」というものでした。
なら、エジソンはそこで本質を考えるわけです。
すると、「この仕事は、定期的に信号を送りさえすればいいだけやん」と考えて、時計を使って自動的に信号を送るシステムを作って、自分は寝ていたと(笑
もちろんそこには「監視をする」という重大な内容が抜けているので、後でそれがばれたときに、彼は怒られちゃうわけですが(笑
でも、発想法は同じですよね。
「つまらない単調な仕事だ」という内容からでも、単調だからこそ自動化して、ビジネスを作れるんですから。
「不労所得にする」という発想も、このエジソンの発想と同じです。
「こうやって自動化すれば、自分は寝ていても、システムが働いてくれる」
そういうシステムを作ればいいわけです。
で、その本質が見えれば、現代では基本的な業務の自動化サービスは山ほどあるので、それを使えば結構簡単に実現できます。
なら、「単調でつまらない仕事」ですら、本質を見る人にはビジネスアイデアになります。
これが見えるだけで、すごく大きい「見えない資産」が世の中にあるのだと分かります。
まとめ
そんな風に、世の中の原理が分かると、新しいものを作れるようになります。
その原理というのは、とてもシンプルなものです。
で、私たちの周囲には、代用できるものは山ほどあります。
それを使えば、自分なりの「欲しいもの」を実現できるわけですね。
例えば、「お風呂とか温泉の露天風呂で、日本酒を味わいたい。でもお盆を浮かべてお銚子を乗せると、バランスが悪くて沈むこともあるし、お盆に温泉のお湯がよく入っちゃう」、なーんて問題があるかもしれません。
そういう場合、冒頭で示した空母の「起き上がりこぼしの原理」が使えそうだと思いつきます。
すると、お湯から少し高い場所で、お銚子を何本乗せても倒れずに、しかもバランスよく姿勢を保ってくれる新型のお盆を作れると分かります。
クリエイティブな解決方法でしょ。
こういう風に原理が分かると、いろんな発想ができて、お金を使わなくても欲求を解決できるようになります。
そして、ビジネスのアイデアも出てくる、ということですね。
ということで、今日は「世の中の原理が分かると、新しいものを作れる」、というお話をしてみました。
今日はここまで~。