今日は、人間の仕組みについてのお話です。

なぜ工夫ができる人ほど、未知の世界でも短期間で生きる力を身につけられるのか、ということでお話ししてみましょう。

 

現状から出る時に持つ「恐怖」

「現状から出たい」と思っても、新たな世界に出ようとする場合って、恐怖がつきまとうじゃないですか。

例えば「会社を辞めて、独立して生きよう」としても、「自分に本当にそれができるんだろうか。行き倒れて死なないだろうか」みたいに、恐怖を持つものです。

 

それはなぜかというと、未知の世界は今までとは違うので、リスクがあるからですね。

なので自然と不安や恐怖を多めに持つことで、おそるおそる進めて、安全を確保できるようになると。

 

好奇心を持つ人は、工夫ができる

これはより正確に言うと、「未知の世界」という巨大な恐怖に対して、「好奇心」というメカニズムで少しずつ切り開くことになります。

好奇心とは、「未知の世界を知りたい。恐怖だけど、とりあえずここまでは安全」という、探究心と安心によって生まれるシステムです。

 

なので好奇心を持つことで、「安全を確認して、おそるおそる恐怖に触ってみて、大丈夫だと分かって、新たな世界を知って、世界が広がって楽しんで、またさらに好奇心を持つ」というサイクルを繰り返せます。

そうやって、巨大な未知の世界でも、少しずつ楽しく知ってゆけると。

 

で、私の中では、工夫って「結局、これさえできれば大丈夫だよね」と、シンプルにとらえる力でもあるように思います。

そしてそういう「シンプルにとらえる能力」があれば、「未知の世界に入っても、結構短期間で生き方を身につけられる」と分かって、行動しやすくなるかもしれません。

 

工夫とは、シンプルにとらえる力

「シンプルにとらえられる能力」は、特に未知の世界で生きるのに有効になります

それは、優先順位が分からずに混乱した中から、「ここでは、これさえ実現できればいい」と見抜けるからですね。

 

これは、「工夫ができない人」と「できる人」を比べると、分かりやすいように思います。

工夫ができない人って、もう丸暗記しかできないんですよ。

 

それは確かに、「平均的な人で、規定のレールを進んでいる人」であれば、その知識は役に立つでしょう。

でも、個性を持つ人であったり、未知の世界に飛び込む人にとっては、無意味なことが多いものです。

 

専門家とは、丸暗記した人

例えば「管理栄養士」、「ファイナンシャルプランナー」みたいな専門家は、工夫ができない人の典型例です。

彼らは本質が見えないから、栄養成分を丸暗記したり、収入ごとの資産構成を丸暗記するしかできないと。

 

で、彼らはお客に「あなたはどういう状況ですか?」と規定の設問に答えてもらって、それで分岐のルートをたどって、決められた回答しかできません

つまり、「この質問をして、こう答えたら、こう提案する」という、前もって準備した対応しかできないわけですね。

そしてそういう膨大な知識を、時間をかけて身につけた人が「専門家」です。

 

でもそういう人って、少し特殊な事情を抱える人に対しては、まったくの見当違いなことを言ってしまったり、役に立たないことが多いんですよ。

例えば栄養管理でも、海外にいて未知の食材に囲まれていたり、言語や栄養成分が分からない環境だったらどうするのか。

ファイナンシャルプランナーでも、肉体的もしくは精神的な病で普通の人と同じように働けない場合、どうゼロから資産を作ってゆくのか。

工夫ができない人は、そういう「レールから外れた生き方」には、まったくの無力だし、時に見当違いの答えをしがちです。

 

シンプルにとらえることで、外さない

一方で工夫ができる人は、シンプルにとらえることで、「的中とは言わずとも、外さない」ことができます

例えば食べ物でも、「結局は、体調がよくなればいいんだよね」と理解して、そこから入手しやすいものから考えて構成してゆけます。

なら、実際にいろいろ食べ歩きつつ、食材の傾向や組み合わせを作ってゆけるかもしれません。

 

資産管理でも、「結局は、豊かさを増やせればいいんだよね」と理解して、そこから検討できます。

なら、「自分にとっての豊かさって、何だろう?」と、自分に向き合えるでしょう。

そこから「自分にとっては、お金よりも、自由な時間の方が価値がある」と分かると、それに合わせた戦略を作れるかもしれません。

「食べるのに困らなければいい」と分かれば、「近所に自由に使わせてもらえる畑がある」と気づいて、そこで畑を作って、それだけお金の代用にできるかもしれません。

 

他にも、「豊かさは交換できる」と分かると、「自分に豊富にあるものを、別の豊かさに変えればいい」と、自分の性質や境遇からアイデアが得られるかもしれません。

「別に株や不動産でなくとも、能力や道具、経験にお金をかけてもいい」みたいに、枠組みにとらわれない「資産」を持てるかもしれません。

そんな風に、工夫ができる人ほど、「レールから外れた環境や境遇」でも、いろんなアプローチで豊かさを作ってゆけるわけです。

 

まとめ

そうやって「結局は、これができればいいんだよね」とシンプルにとらえることで、たとえ知識がない環境でも、個性的な境遇でも、「外さない」わけですね。

長時間かけて体系を丸暗記をしなくても、基本的な原理から、短時間で「最低限必要なもの」を見抜きます。

だから新しい世界に入ったばかりでも、本質を見抜いて生き延びやすくなると。

こういうのが「工夫力」かなと思います。

 

裏を返すと、知っている世界では、たとえシンプルにしても逆効果でしかないことが多いわけです。

例えば既存の社会では、「結局はお金があればいいんだよね」と行き着くことが多いんですが、そこに行き着いても無意味でしょ。

だって、シンプルに理解しても、そのお金がなかなか稼げないんですから(笑

 

これが分かると、「工夫ができるタイプほど、未知の世界でも適応しやすい」と自信を持てるんじゃないかと思います。

すると、より安心を持てて、好奇心を強めて、未知の世界に入りやすくなるかもしれません。

そして世界の広さを知ってゆくと、次第に自分に合う価値観や環境も見つかるんじゃないかな、と思ったりもします。

 

ということで今日は、なぜ工夫ができる人ほど、未知の世界でも短期間で生きる力を身につけられるのか、というお話でした。

今日はここまで~。

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