今日は、精神的なお話です。
「今まで作り上げたものを、手放す勇気」ということでお話ししてみましょう。
なぜ、思い切った行動をとれるのか?
ちょっとした記事を見つけたので、ご紹介。
ウォール街のキャリアを捨てて、好きな仕事を選ぶ勇気(日経Woman Online)
内容を簡単に説明すると、アメリカでウォール街の銀行マンから教師に転職したという、一人の男性のお話です。
「ウォール街の銀行マン」って、アメリカでは最も優秀な人の象徴のようで。
それでその男性は、念願のウォール街の銀行マンになれたと。
でも銀行で働いていると、彼は少しずつ「何かが違う。夢であったはずの職業は、自分の夢ではないかもしれない」と思い始めます。
そんなとき、彼は中学生を教えるボランティアを始めると、それがとても充実感を与えてくれたわけです。
そして、「教師」はさほどステータスが高くない業種で、かつ収入が半減以下になるにもかかわらず、教師に転職してしまいます。
なぜそんな思い切った行動をとれたのかというと、次の二つのことを考えたからだと言います。
一つは、自分がどういう父親になりたいかを考えたから。
もう一つは、人に認められるかどうかの基準で、仕事を選んではいけないと思ったから。
そして彼は、「転職は人生で一番いい選択だった」と言います。
5年間教師を経験して、そしてそんな教育の場を変えようとして、政治の方向に動き出したと。
今まで作り上げたものを手放すときに、考えること
人生では、こういう「今まで作り上げたものを、手放すとき」ってありますよね。
私自身も、一流大学から一流企業に入って、そこから全てを手放してスモールビジネスで独立したので、よく分かるんですが。
独立した時だけでなくて、ゲーム制作を手放した時とか、アニメ、自己啓発本作りをやめたりとか、多くのものを手放してきました。
そういうときに考えることは、その男性と同じようなことでした。
それは、「もし自分と同じ境遇の子がいたとして、その子が私を見たら、どう行動して欲しいだろうか?」ということですね。
私と同じように幼い頃にいろいろ傷ついて、頑張って、でもうまくいかなくて苦しんでいるような子がいると。
なら、もし私が最高の幸せを手に入れられれば、その子も「自分もああなれるんだ!」って希望が持てて、喜びますよね。
すると私は、その子のために行動できるようになるんですよ。
このブログを見てくださっている方は、そういう私の境遇と似たような部分を持っているんじゃないかと思います。
だから、このブログを見続けていたり、それで希望が得られているんじゃないかな、と。
「自分のため」だけでは、プラスには動きにくい
で、人はやはり、「自分のため」という動機だけでは、プラスの方向には動きにくいように思います。
「マイナスにならないため」なら、自分のためだけでも動けるんですよ。
でも、「今の状態でも、生きていける」というぬるま湯状態だと、「自分のためだけ」では動き出せないんですよね。
そこで力を与えてくれるのが、「大好きな人のため」なんですよ。
その一番大好きな人とは、「自分と同じ境遇で育った子」になるかと思います。
似たような苦しみを味わってきたので、自然とその子を助けたくなるものです。
すると、「私がその子のために、ありのままで、幸せで生きられる先例になろう」と思えるようになります。
大好きな人のためであれば、「自分がマイナスになってもいい」と受け入れられるからですね。
勇気とか行動力というのは、そういう愛情のようなものがベースにあるように思います。
エイエイオー!で突進するものではなくて、「これでいい、これがいい」と、静かに微笑んで受け入れるような感覚です。
言うなれば、食料が少ない時に、目先の食料をその子に与えるような感覚です。
目先は必ず、自分にとってマイナスになる。
でも、その食料を手放して与えると、「さあ、もう引き返せない場所に来た。やるか」と、頭脳がフル回転をし始めて、集中して行動できるようになるんですよ。
まとめ
そういう風に、「自分のため」ではなくて、「大好きな人のため」をイメージすると、行動を起こせるかと思います。
挑戦すれば、必ず目先には、一時的なマイナスがあります。
でも、そういう一時的なマイナスというのは、「その大好きな子に与える食料分、もしくは寄付分だ」ということですね。
すると、「今まで作り上げたものを、手放す」ということができるように思います。
言い換えると、「億万長者になりたいから」とか、「チヤホヤされたいから」、「ぐうたらして生きたいから」という程度の動機では、今まで作り上げたものを手放すことができないように思います。
だから、現状に居続けてしまうんじゃないかなと。
「与える」ということに慣れていくと、愛情をベースにした、優しい勇気が得られるんじゃないかな、と思います。
ということで、今日は「今まで作り上げたものを、手放す勇気」ということでお話ししてみました。
今日はここまで~。