今日は、精神的なお話です。
「ビジョンを持てると、クオリティUPが楽しくなる」、というお話をしてみましょう。
どうすればクオリティUPができるのか?
「もっとクオリティを上げたい」とか思う人って、多いんじゃないかと思います。
でも、なかなかモチベーションが上がらなかったり、クオリティが上がらなかったりするものですよね。
その一方で、短期間にすごい勢いで能力を上げる人もいるわけで。
もしくは、時間をかけてでも、着実に成長していく人もいますよね。
「じゃあ何が違うんだろう?」って思うわけです。
私はその要因として、「どんなビジョンを持っているか」という要素あるんじゃないかと思います。
ということで今日は、そういうビジョンとクオリティのお話をしてみましょう。
雑誌風のデザインを作るクリエイターさん
興味深いツイートを発見したので、ご紹介。
明日のC92東I-28a「Nippak」にて、艦これ聖地巡礼本「提督の探訪 舞鶴」を頒布します!A4フルカラー90ページの大容量で舞鶴の艦これ聖地や海軍史跡を大判写真でガッツリ紹介!読み物としても楽しめる内容です!#C92https://t.co/582uoeTn7D pic.twitter.com/4LbbLiyykq
— RON@C92一日目I-28a (@RON_crmo0313) August 10, 2017
画像を見ると、なんか「雑誌だ!」とか感じるじゃないですか。
でもこれ、普通の同人誌なんですよ。
それでもプロのデザイナーが作った観光向けパンフレットと似たようなクオリティで、びっくりですよね。
でも、この人が最初に作ったコピー誌は、こんな程度だったという。(文章は関係ないので、画像のみどうぞ)
恥ずかしながら、インデザインで初めて作ったのがこのコピー誌でした。16ページのコピー誌ですが、既に本を出した経験があってもこれを出すのに4ヶ月かかった訳です。
無理矢理周りが指導すれば冬に作れるかもしれないけれど、絶対いい事にはならない。
本を作るのは旅行に連れ出すのと訳が違う。 pic.twitter.com/9An22j9160— RON@C92一日目I-28a (@RON_crmo0313) August 16, 2017
「うわ、市役所が自前で作って配布してるパンフレットだ!」みたいな、手作り感があふれるデザインですよね(笑
こういうのを作っていた人が、あんなにすごいデザインを作れるようになるとか思うと、「すごいな」と感じるものです。
努力や継続だけでは、モチベーションは上がらない
それとか、こういう画力のビフォーアフターを見ると、なんか「やればできそう」とか感じますよね。
で、こういうのを見ると、多くの人が「やっぱり努力が大切なんだなぁ」とか、「継続は力なりだなぁ」とか言っているんですが、そういうのは本質を外しているように感じます。
だいたい、努力をしていても、続けていても、伸びない人はいますからね(笑
まぁ、もちろん伸びた本人も、そういう「努力で仕上げた」とか「根性で仕上げた」、「続けていたら能力が上がった」と感じる部分はあるんですよ。
制作には当然しんどいことはつきもので、「自分は努力した」という感覚になることは多いものです。
でも、実はそれだけではモチベーションが上がらないし、続かないんですよね。
じゃあ何がクオリティUPを決定づける本質なのかというと、それが「どんなビジョンを持っているか」じゃないかと思います。
これは言い換えると、「どういう妄想を持っているか」だろうと思います。
なぜ「作りたい」と思うようになるのか
そもそも、なぜ私たちは「作りたい」と思うようになるんでしょう?
絵や漫画を描きたかったり、小説や文章、ブログなどを書きたかったり、ゲームを作りたかったり、いろいろ熱狂的な「作りたいもの」がありますよね。
普通に考えるならば、わざわざ現実に作り出す必要なんかないじゃないですか。
頭の中でイメージするだけで十分なら、手間暇かけて作り出す必要なんかないわけです。
でも実は、「作りたい」と思う時って、「頭の中だけでは作りきれないから、現実に出さなきゃ気が済まない」っていう状態なんですよね。
実のところ、私たちの頭は、あんまり容量が大きいわけではありません(笑
「頭の中の容量だけではとうていイメージが追いつかなくて、むずがゆい! だから実際に作らなきゃ気が済まない!」となるから、作らずにはいられないわけです。
実際に作っている人なら分かるでしょ、この感覚が。
すなわち、妄想をすればするほど、頭の中では処理しきれなくなるから、作らざるを得ないわけです。
こうして「作りたい」と思うようになる
以前もお話をしましたが、例えば街中で可愛い服のウィンドウディスプレイを見つけて、ぶわーっとイメージがわいて、妄想の世界に入ったとしましょう。
デザインが好きな人なら、「こんなデザインの服なら、家はこういうデザインで、寝室はこういうデザインで、食器はこんな感じで……」とか思い浮かべるかもしれません。
もしくは、物語が好きな人なら、「こういう服なら、こういう主人公が着こなして、こういう恋人役と出会って……」みたいにイメージするかもしれません。
すると、その妄想が自分の好みにはまればはまるほど、楽しくて楽しくてしょうがなくて、いつまで経ってもそれを頭で楽しめるわけです。
でも、頭の中だけでイメージするには、限界があるんですよ。
例えば服のデザインをするにしても、「襟元にこういうフリルをつけて、スカートにもフリルをつけたいけど……あれ? バランスが合うかな?」とか思い始めると。
ストーリーにしても、「ここでこう出会って、こう会話して……あれ? これでうまくつながるかな?」みたいになって、記憶容量が明らかに足りなくなるんですよね。
すると、「ああ、頭の中だけじゃ限界だ。書かなきゃ気が済まない」となって、現実に書き出したり作り出すことで、妄想を満足させるわけです。
そして細かい部分までこだわり始める
そしてそういう妄想を楽しんでいると、次第にもっと細かい部分までこだわり始めるんですよ。
それは当然で、細かい部分まで楽しめる方が、面白いですからね。
すると細かい違いが見えてきて、それがクオリティUPにつながります。
上記の雑誌風デザインの例で言うと、雑誌デザインで妄想ができる人は、いろんな場所から妄想のヒントを得られます。
駅前にはいろんなパンフレットがあるでしょうし、美容室とか病院の待合室とか、いろんな場所に雑誌があるので、自然とデザインが目につくようになります。
コンビニやスーパーに行けば、いろんなパッケージが並んでいて、フォントや配置を学べるでしょう。
すると、「こういうデザインもアリだな。取り入れてみよう」と、普段の生活をしているだけで、自然と妄想クオリティが上がるんですよね。
服のデザインにしてもそうで、服のデザインなんて、現実でもネットでも、いろんな場所にあります。
ストーリーにしても、漫画でもドラマでも、ドキュメンタリーやニュース番組ですら、見ていたら「ああ、こういう流れにするんだ」とか、いろんな構造が見えるようになります。
だから、もっとバランスが取れるようになって、クオリティを上げられるわけですね。
まとめ
なので、クオリティUPしたければ、ビジョンを持つといいでしょう。
いわゆる、妄想をすることですよね。
「うはーっ、こういうカップリングでこういう構成をするのとか、たまらんっ!」という妄想(ビジョン)を突っ走らせて、自分で満足するわけです。
それが自分のツボに合っていればいるほど、「もっと細かく、もっと作り込んだものを味わいたい!」と願います。
で、自分の頭の容量では限界が来たときに、「作らなきゃやってられない。作らずにはいられない!」となると。
そしてそういう妄想を楽しんでいると、普段の生活からでも、どんどん細かい違いが見えてきます。
その「細かい違い」が、クオリティUPをもたらすわけですね。
この過程を見てみると分かるでしょうが、「努力する」とか「継続は力だ」とか、全然そんなことありませんよね。
もちろん現実にする段階で、「頭の中だけでできたらいいのになぁ」と感じて、もどかしい部分があるかもしれません。
でも、一つ一つを書き出して現実にするほど、それだけ別のディテールにこだわれることになりますからね。
だからモチベーションが続いて、しんどい作業でも乗り越えられると。
逆を言うと、暇つぶしで作っていたり、ビジョンがない継続をしたとしても、クオリティは上がらないんですよね。
そういう風に、クオリティUPしたい人は、学ぼうとすよりも、まずは自分の妄想を強化するといいでしょう。
自分の妄想を強化できる、そんなものに触れると。
するとモチベーションが出てきて、楽しくクオリティUPできるんじゃないかな、と思います。
ということで今日は、ビジョンを持てると、クオリティUPが楽しくなる」、というお話をしてみました。
今日はここまで~。