今日は、精神的なお話です。
妄想の翼を広げると、「自分の世界観」が養われる、というお話をしてみましょう。
「この人の世界観、すごいな~」と感じること
「この人の世界観、すごいな~」って思うこと、あるじゃないですか。
独創的なものを作る人って、何か独特の世界観がありますよね。
例えば庵野秀明氏の「新世紀エヴァンゲリオン」とか、宮崎駿氏「天空の城ラピュタ」とか、「どうすれば、あんな世界観を作れるんだ!」とか思いますよね。
それとか、絵描きさんでも、作家さんでも、ブログを書いている人でも、独特な世界観を持つ人がいるものです。
ちなみに私が最近、映像ジャンルで「この世界観すごいな!」と思ったのが、「メイドインアビス」と「BLAME!」だったり。
「メイドインアビス」とか、ほんと「よくここまで世界観を仕上げられたな」と思います。
世界観だけでなくて、アイテムとか、小物とか、服装とか、人々の生活スタイルとか、細かいところまで練り込まれていて、完成度が高いんですよね。
それとか、おとといの記事(「ほわ……(*´ω`*)となれることをしよう、というお話」)で紹介した絵描きさんも、そういう独特の世界観を持つタイプで。
どうすれば、「自分の世界観」を育てられるのか
別に絵描きさんや作家さんでなくとも、私たちが影響を受けたり、あこがれる人って、たいていが何か独特のものを持ってますよね。
実際に、「自分にとってあこがれる人」をイメージしてみるといいでしょう。
そこには必ず、独自の世界観や雰囲気みたいなものがあるものです。
じゃあ、「どうやったらそんな世界観を育てられるの?」ってことですよね。
「なんでそんなの思いつくの?」とか、「どういう発想してるの?」とか思うじゃないですか。
ということで今日は、そんな「世界観を育てる方法」について説明してみましょう。
妄想の翼を広げると、「自分の世界観」が仕上がる
もう結論から言うと、それが「妄想の翼を広げましょう」ということです。
私たちは何かのきっかけで、ぶわーっと空想の世界に引き込まれることがあるものですよね。
実はそれが、「自分の世界観」を作っていることになります。
例えばおとといの記事でも触れましたが、街のウィンドウディスプレイで可愛い服を見たら、そういうのをきっかけに、いろんなイメージが浮かぶわけです。
「こういう洋服なら、こういうお家があって、こういうデザインの家具があって、こういうベッドがあって。食べ物はこういう形で……」みたいに、独自の世界が繰り広げられると。
そういうのって、時を忘れて楽しめますよね。
それとか、何かの感動物語に触れたら、それをきっかけにして、頭の中でいろんなイメージが浮かんだりするものです。
他にも、何か象徴的な写真を見たり、何かのメロディや歌詞を聴いたとき、古い寺や神社、伝統的な風景、田舎の風景、忘れられた廃墟などでも起こるかもしれません。
私の場合、大勢の人を乗せた飛行機が飛び立つ瞬間とか、きれいな川のある田舎の風景を見たときとか、そういうものでもいろんなイメージが生まれたりするんですが。
妄想することで、世界観を構築している
そういう妄想って、「頭の中で、世界観を構築している」と言えますよね。
例えば「この服に合う家はこんな感じで、家具やベッドのデザインはこんな感じ」とかいうのはまさにそうで、世界観を模索していることになります。
他にも、例えば田んぼが広がる田舎の風景があったなら、こういうイメージが出るかもしれません。
「今までここに住んでいた人は、どういう日常を送って、どういう青春を送って、どういう恋をして、どういう幸せを、どういう哀しみを味わっているだろう」
「ここに住むなら、どういう毎日になるだろう」
「ここで、自分がこういう性格に生まれて、こういう環境があったら、どういう毎日になるだろう」
……みたいな。
それとか、廃墟にしても、いろいろイメージが浮かぶでしょう。
「昔はどういう姿で、どういう人たちが生きて、喜びや哀しみを感じていたんだろう」
「これからの未来、ここに生きるような生命ができるとしたら、どういう風に生きるだろう」とか。
こういうのは、人によっていろいろイメージするものが変わるかとは思いますが。
イメージの内容は違えど、頭の中でやっていることは、まさに世界観を作っていることになります。
妄想するから、論理力や構成力が身につく
私たちクリエイターにとっては、こういう「妄想の翼を広げる時間」が大切なように思います。
それは、頭の中ですっごい考えて、「この世界観なら、こういう部品が必要。これとこれをこう組み合わせると、こうなる」というのをシミュレーションしているわけです。
それとか、物語とか説明でも、「こういう展開なら感動できる」とか、「こういう流れならうまくつながる」と、論理や構成をいろいろ考えているんですよね。
だから、細かい世界観とか、分かりやすい説明を作れるようになったわけです。
いい世界観を作れる人は、そういう妄想をことあるごとに浸って、楽しんできたんですよね。
当然その妄想には、自分なりの好みも入ります。
そうして自分らしい構成力を身につけて、他の人にはできない、独自の世界観が仕上がったと。
妄想は、「役に立たないもの」と思われがち
こういう「妄想」って、一見役に立たないものだと思われがちじゃないですか。
「非生産的な時間だ」とか、「そんな空想は、ただの現実逃避だ」とか。
そして「生産的なことをしなきゃ」とか、「現実に戻らなきゃ」と考えるんですが。
でも、その「生産的なこと」とか「現実的なこと」というのは、「既に他者が認めている価値」なんですよ。
それは「既に世の中にある価値」であって、競争で奪い合うものです。
一方で、クリエイターには独創性が大切になります。
それはパイを奪い合うのではなくて、新たなパイを作ることになります。
その「新たなパイ」とは、「他者が未だ認めていない価値」ですからね。
すなわち「新しい価値」とは、常に現時点では「非生産的なもの」とか「役に立たないもの」だと思われているものになります。
まとめ
そんな風に、自分なりの世界観を作りたい場合、妄想の翼を広げてみるといいでしょう。
そういうのを、どんどん感じていくわけですね。
漫画家とか作家がよく限界を迎えて書けなくなることがありますが、それは「作ること」や「仕上げること」ばかりに意識が向かっているからじゃないかと思います。
本当は、こういう「妄想をすること」みたいな、非生産的なことが大切なんですよね。
これは現実を見てしまう人ほど、この妄想をすることを忘れがちです。
すると、作ることにも限界が来てしまうし、世界観や論理の構築・構成能力も育たないと。
子どもでも、時々ちょっとしたことをきっかけに、ぴたっと止まることがありますよね。
それは、その子の中で、ぶわーっとイメージが広がっている状態です。
そして脳内でいろんな世界を構築することで、構成力とか構築力を作っているわけです。
だから、そういうのはそのままにしておく方がよくて、満足するまで楽しませる方が、クリエイティビティーは養われると。
これが分かれば、どんどん妄想していいし、それを楽しめばいいと分かります。
それが、私たちに豊かさを与えてくれるわけですね。
ということで、今日は妄想の翼を広げると、「自分の世界観」が養われる、というお話をしてみました。
今日はここまで~。