まず最初に、お知らせです。
現在、「この作品のメインプロットを知りたい」という作品を募集しています。
中途半端で終わったり休刊した作品や、途中までは面白かったのに次第にトーンダウンした作品みたいな、ストーリーでうまくいかなかった作品を知りたいんですよね。
メジャーなものでも、マイナーなものでもかまいませんし、自分の作品(公開済みのものに限る)でもかまいません。
そういうのがある場合、是非こちらから教えてくださると嬉しいです。
このブログのネタとさせていただきます。
(追記)おかげさまで十分に集まったので、募集終了しました。情報感謝です!
あと、「あやえもさんの電子書籍を買って読みたいけど、スマホやAmazon Kindleを持ってないので読めない……」という場合、PCでも閲覧可能です。
こちらのKindle for PC(無料)をダウンロードしてインストールすれば、PCでAmazonの電子書籍を読めます。
最近こういう問い合わせがあったのを思い出したので、ここで書いておきますね。
ってことで、今日の本題です。
今日は、スピリチュアルなお話で、「シンプルにすると、一番いい流れが見えてくる」、というお話です。
軸が分かれば、詳細に展開するのは簡単にできる
昨日、ゲド戦記のプロット修正例を説明しましたよね。
まあ、ああいう風に書くと、「なんであんなに簡単な流れから、あんなに詳細なメインプロットに飛躍できるのか、その部分を知りたいんだよ!」とか言われそうな気もしますが(笑
実は、軸さえ分かれば、あの詳細なメインプロットに展開するのは簡単だったりします。
もう、ここ(ストーリー十四のステップ)よりも簡単にできる、本当に機械的な単調作業ですから。
世の中には、シンプルにする方向と、複雑にする方向の二つの考え方があります。
で、今の世の中は、誰もが複雑に考えていて、あんまりシンプルに考えることをしていないように思います。
シンプルに考えれば、迷わなくなる
シンプルに考えることができれば、迷うことはなくなり、最適な一本の筋が見えるようになります。
たとえて言うなら、「シンプルで分かりやすい広域地図」と、「複雑で3D表示とかリアルな写真がある地図」の二つと同じです。
目的地に行きたい場合、最初は広域地図を見てから、詳細に絞り込んでいくものですよね。
でも、最初から最後まで複雑に考えるというのは、「3Dや写真がないと理解できない」と言って、超詳細な地図だけを使っているようなものです。
だから、今とは違う遠くの場所に行きたくても、高速道路とか新幹線が見えなくなって、頑張っても全然進まなくて、迷ってしまうわけです。
そして、「みんなが乗っているから」というだけで、自分以外の他人が可否を決めるような新人賞に頼ったり、競争率の高いエリート街道を勝ち進もうとしてしまうと。
どれもこれも、広域地図が理解できないから、目先の分かりやすいものに飛びついているだけです。
これは生き方でもプロット作りでも、同じことです。
まずはシンプルな地図を、理解できるようになりましょうと。
すると、楽に自由自在に、自力で好きな生き方ができたり、行きたい目的地、作りたい物語にたどり着けるようになります。
シンプルな地図が理解できれば、様々な物語を作れる
で、プロットでも、シンプルな地図を理解できれば、いろんな方向に簡単に行くことができます。
例えば、昨日のゲド戦記でも、あれは現状では小さな男の子向けの、英雄物語です。
でも、あのプロットを少し変更すれば、大人向けで女性向けの恋愛物語にも変換できることが分かります。
「師匠と主人公」を主人公として、「婦人と少女」を恋人役として、それぞれ一人にまとめると、一対一の恋愛物語にできます。
さらに、視点を少女視点にすることで、女性向けにできます。
で、主人公と恋人役の年齢を引き上げて、16~18歳ぐらいにすれば、大人向けになると分かります。
その場合、例えば世界観を現代の学園ものにすると、恋人役の青年はさしずめ良家の嫡男で、才色兼備で力もある生徒会長だといったところでしょうか。
青年は表面では優しいけれども、ひとたび人の醜い部分から脅威を得ると、凶暴性を抑えきれずに暴走してしまうような性格になります。
一方で主人公は、地位もお金も人脈も力も、何も持たない少女ですが、愛情と優しさだけは与えられる状態になります。
で、物語冒頭で街を歩いていたときに暴漢に襲われるんですが、青年に助けられると。
主人公は青年の負の側面を見てしまい、おびえて逃げ出します。
でも、主人公はいろんな事情が重なり、そんな青年と一緒に住まなくちゃいけなくなるわけです。
青年は、主人公の前では負の側面を出して、主人公を守りつつも、意地悪をします。
主人公はそんな青年を嫌いつつも、青年が実は「負の感情に苦しんでいる」ということを知って、悪意から主人公を傷つけようとしていたわけではないと分かります。
そして出せるものがないので、おそるおそる愛情と優しさを出すと、青年は多くのものをもっているようでいて、実はその愛情と優しさだけは飢えていたと分かり、感激で涙を流します。
こうして主人公と青年は互いに気になり始めて、恋が始まると。
一つの原則が分かれば、軸を変えるだけで様々な形になる
こんな風に、男性向けの英雄物語に見えても、ちょっと視点や世界観、キャラ設定を変えれば、全く違う女性向けの恋愛物語になったりするんですよ。
しかも、意味は通るので、ちゃんとした物語になるわけです。
今回の例だけでなく、例えば主人公と恋人役の性別を入れ替えて、助ける側と助けられる側を調整すれば、男性向けの恋愛物語にもできます。
一つの原型が、千変万化すると。
だから、一つの原型(原理原則)さえ分かっていれば、後は軸を変えるだけです。
軸を変えさえすれば、いくらでもああいう意味の通った物語を作ることができる、ということですね。
その「千変万化する、意味の通った流れ」を「意味次元の流れ」と言うわけです。
そしてそのコツが、「シンプルに考える」ということですね。
ややこしい詳細地図で考えるのではなくて、シンプルな広域地図で考えてみると。
すると、どんな物語でも、筋を通せて楽に見通せるようになります。
夢を実現することでも、まずはシンプルに考える
これはプロットだけでなく、日常の生活でも使えますし、むしろ日常の方が使えるものです。
自分の特徴を掛け合わせて、強みや戦略を作り出すのも同じです。
「こういう夢を実現したいな」という夢を実現する流れを見極めるのも同じです。
全て、まずはシンプルに、広域地図を見てみると。
すると、プロットだろうが夢実現だろうが、最適な一筋の道が見えてきます。
ゲド戦記だって、「主人公が二面性を持つこと」とか、「世界の均衡」、「王の剣を抜けない」とかいうメタファー(暗喩)とかがありますよね。
昨日のプロットでは、そこが見事につながってましたよね。
あれと同じような感覚で、「自分の長所」、「自分の欠点」、「自分がこの時代のこの場所、この家に生まれてきた意味」というのが、全て一本の筋でつながります。
すると、「ああ、私はこういう使命に向かって生きればいいんだ」と、道が見えるわけですね。
そういう道に進めば、毎日が情熱にあふれて、大好きなことができて、十分なお金が入ってきて、楽しく生きられるようになります。
まとめ
そんな風に、シンプルにすればするほど、一番いい道筋は見えてきます。
物語でも生き方でも、ややこしく考えるんじゃないんだと。
確かに、3D地図とか写真付きのような、具体的で詳細なものは分かりやすいでしょう。
ですが、そんな「目先の分かりやすさ」が、「遠くの分かりやすさ」を阻害しているんですよね。
また、多くの人が、「細かい部分を知っているほど優れている」と思い込んでいます。
そうではなくて、シンプルにして原理原則を知れば、パラメーターを少し変えるだけで、千変万化するものは導き出せます。
何千、何万とパターンを学ばなくても、一つを知れば、何千、何万というバリエーションを作れます。
軸(パラメーター)さえ分かれば、詳細を作り込むのは簡単なことだということです。
まあ何より、「一つの原則を学んで、何千、何万を理解する」という方が、楽ですからね(笑
そういう思考法が、楽に上昇してゆけるコツなんじゃないかな、と思います。
お金を得るのも、ビジネスを組み立てるのも、プロットを作るのも、同じコツだということですね。
ということで、今日は「シンプルにすると、一番いい流れが見えてくる」、というお話をしてみました。
今日はここまで~。