(今日は結構な長文です)

今日は、考え方のお話です。

「自分を一つの国として考えると、新しい観点が得られる」、というお話をしてみましょう。

 

うまくいかないときは、何が原因なのか分からなくなる、という問題

「なんかうまくいかない」って時、ありますよね。

私たちは「より豊かになりたい」という願望があるものですが、なかなか豊かさが広がらない時期ってあるものです。

 

そういう場合、何が原因なのかとか、どうすればいいのか、分からなくなるものですよね。

お金を稼げばいいのか、それとも休めばいいのか、どういうことにお金を使えばいいのか。

そういうのが混乱して、結局は今まで通りの現状維持を続けてしまうんですが。

そして現状が変わらず、さらに「もっとお金があればなぁ」と感じるようになってしまったり。

 

どうすれば自分を客観的に見て、修正できるのか

本来健康な状態というのは、身近な工夫を重視して豊かさを実現してゆけることです。

例えば「今日の晩ご飯、どう工夫しておいしくしようかな」とか、「明日、どうやってより楽しめるようにしようかな」という風に、「今」に近い工夫を考えられるほど健康的になります。

逆に、そういう身近な工夫を放り投げて、「年収1億欲しい」とか「億万長者になりたいなぁ」みたいにお金を願うようになると、だいぶ不健康になってきます。

それは、自分のクリエイティビティーを放棄して、全部お金で解決しようとしてしまうからですね。

本来はクリエイティビティーでお金を作るものなのに、そのクリエイティビティーを投げ捨ててしまうと、もうドツボにはまるのは目に見えてます。

 

でも、なかなかそういう風に、自分を客観的に見て「ここが問題だな」と原因を見つけることなんてできないじゃないですか。

なら、どうすればそういう高い観点で、自分の行動を調整できるのか。

それが、今日お話しする「自分を一つの国として考えると、新しい観点が得られる」というお話です。

 

「国の経済も、個人の収益も、似たようなもの」と感じたこと

私はここ数年、「毎朝一つの国をwikiで見る」ということをしてます。

まぁ私は経済とかも好きなので、いろんな国の経済がどうなっているのかとか、知りたくて見ていると。

ランダムで国とその首都を表示できるサイトがあるので、そこで国をランダム表示して、首都を覚えつついろんな国を見てるわけです。

で、産業の内容とか、ストリートビューとかを見たりして、ちょっとした旅行気分を味わっていたり。

 

すると、「国の経済も、個人の収益も、似たようなものだな」と感じるようになりました。

そして、例えばアフリカ諸国とかでは、失敗国家がごろごろしているわけなんですが、それがなぜかも分かってきたんですよね。

「そっか、こういうことをしてたら、うまくいかなくなって当然だな」みたいな。

 

私たちを一つの独立国家として見てみる

じゃあちょっとここで、私たちを一つの独立国家として見てみましょう

私たち個人は、とても小さな国家を持っています。

アフリカとか東南アジアにでもある、ごく小さな、貧しい国家だと思いましょう。

日本とかアメリカは超お金持ちの国なので、とりあえず「先進国は異世界だ」と思えばいいでしょう(笑

私たちはそんな後発発展途上国(途上国でもさらに弱小国家)の、国家元首だとします。

 

じゃあ、そんな弱小国家を豊かにするには、どうしたらいいでしょう?

現状では、主幹産業みたいな「誰もが評価する能力」も乏しくて、ダイヤモンドとか金、石油などの「誰もが評価する資源」もありません。

家の中はぐちゃぐちゃでインフラ(基盤)は乏しく、お金持ちが持っているような、最先端の開発ツールもありません。

そしてろくに使えないようなものばっかりが、家の中にあるわけです。

ある意味絶望的とも言える状況の中で、私たちはそんな一つの国を、豊かにしたいわけですね。

 

「内戦」と「腐敗」をなんとかすれば、転落を食い止められる

ならここから、まずは「どうやったら転落を食い止められるか」を見て、その後に「どうやったら成長産業を作れるか」を見ていくことにしましょう。

まずは、「どうやったら転落を食い止められるか」のお話です。

 

ちなみにアフリカの中央付近にある国家は、もうほとんど腐りきっていて、失敗国家ランキング上位を独占しています。

じゃあなぜそんなにひどい状態になったのか。

それが「内戦」と「腐敗」ですね。

この「内戦」と「腐敗」をなんとかできれば、転落を食い止められるようになります

 

国というものは、一つの民族意識を持てる方が、協力し合うことができます。

私たちでも、「自分のためだから」と思えば、少々苦しいことでもできますよね。

でも、「他の人のため」には、あんまり苦しいことなんかしたくないでしょ(笑

それが嫌な相手ほど、「なんであいつらのために、自分が苦しまにゃならんねん」みたいになって(笑

 

実はアフリカって、すごい他民族なんですよ。

だから、協力し合うことなく、むしろ攻撃し合うようになります。

そして一つの民族が実権を握ると、他を弾圧する独裁が始まります。

 

「価値観の独裁」に気づいて、それを回避しよう

これを私たちで言うと、私たちの中にもいろんな価値観がありますよね。

私たちは一個の個性を持っているようでいて、実は内面ではいろんな種類の価値観がある、内部矛盾した存在です。

例えば「まじめに働くべきだ」とか、「もっと遊びたい」、「休みたい」、「ポジティブがいい」、「ネガティブでいたい」みたいな、いろんな価値観があるものです。

それぞれが完全に矛盾していますが、それでも私たちは「私」という個なんだと。

 

独裁政治っていうのは、その一つが実権を握って、全てを弾圧することになります。

例えば「まじめに働くべきだ」という価値観が独裁すると、もう明らかにしんどそうでしょ(笑

だから、いつかは他の価値観が暴走して、「こんな人生、嫌だ! やってられない!」となって、長続きしなくなります。

 

独裁をやめて、協力し合う方がいい

本当に大切なのは、「どれをどういう比率にして、それぞれの欲求を満たすか」ですよね。

すると、それぞれの価値観が対話をして、「これぐらいの比率ですると、うまくいきそう」と調整するわけです。

だから、独裁で「私はこの価値観でなきゃダメだ!」と言うよりも、「全部ひっくるめて『自分』なんだから、こういう比率に調整しようよ」と、自分の中の価値観を調整する方がいいと分かります。

 

すると、内戦がなくなるので、価値観(民族)が協力し合い、それぞれのクリエイティビティーを発揮します。

稼ぐ時にはしっかり稼ぐ力を発揮して、休む時には休む力を発揮できると。

こうして協力関係が始まって、内面同士での攻撃と破壊を食い止めることができるようになります。

すなわち、「私はこういういろんな価値観があって私だ」と民族意識を一つにできると、無益な破壊を止めることができると。

 

「ルールにない買い物」という腐敗を減らそう

次に「腐敗」ですが、腐敗(汚職)というのは基本的に、「ルールにない買い物」だと思えばいいでしょう。

いわゆる、「つい、これを買っちゃった♪」という奴です(笑

お菓子とか、バッグとか、旅行とか、もう誘惑はたくさんありますからね。

 

そういうものは生活費から出すものなんですが、そういう予定のない買い物をしていたら、収支が悪くなるのは当然ですよね。

そしてだいたいの場合、そういうのは見栄やその場限りの快楽のために買って、役に立たないものです。

だから、国家は腐敗しているほど危険だし、財務が悪くなるわけです。

 

なら、そういう腐敗をやめることですよね。

欲しいものは、あらかじめ生活費として計上しておけばいいわけです。

衝動買いも別にやってもよくて、やるなら「衝動買い予算」を作って、お金を確保しておくことです。

これができないと、どこかにそのしわ寄せが行って、うまくいかなくなります。

 

だから、欲求そのものが悪いのではなくて、欲求はあってもいいものです。

見栄とか、その場限りの快楽でも、そういう欲求を持つのも私たちの一部です。

よくないのは、その価値観を認めずに独裁をして予算を割り当てないこととか、腐敗で「つい買っちゃった♪」を許してしまうことですね。

 

そういう風に考えると、修正点が見えてきます。

「ああ、自分は稼ごうとするばかりで自分を独裁していて、『もっと遊びたい』という声を弾圧していたな」とか。

「衝動買いが多くて、それが慢性的になっていたな」とか。

すると、転落してゆくことに歯止めがかかります。

 

成長を作るために、基幹産業を見つける

転落が止まったら、次は成長を作り出すことに目を向けます。

弱小国家に大切なのは、とりあえず「競争力のある、基幹産業を作り出すこと」です。

私たちは生きていくためにも、とにかく収益を上げないといけませんからね。

 

なら、そのためには国内に「産業」を多く作らないといけません

産業がないと、基幹産業は見つけられませんからね。

 

お金で解決しないことで、産業が育つ

じゃあ私たちにとっての「産業」とは何かというと、「お金で解決しないノウハウ」です

いわゆる、「クリエイティビティー」という奴ですね。

例えば最近よく使う「ジュースを飲みたい」という場合でも、お金で外部からジュースを買っていたら、楽ではありますが、自分の中にノウハウや技術ができませんよね。

でも、「自分の家の冷蔵庫とか、庭にあるもので、ジュースを作れないかな」と思えば、自分でジュースを作れて、自分を満たせるわけじゃないですか。

すると、そこで工夫したことが、一つのビジネスのネタ(産業)になるわけですね。

 

そういう風に、「あえてお金を使わないで、自分の欲求を解決していく」ということを多くすればするほど、自分という国家で産業がどんどんできてきます

そしてお金に頼らずに、そういう技術を使えば使うほど、国内産業が発達して、クオリティも上がります。

最初は「買った方がおいしいな」というものでも、次第に買うよりもおいしいジュースができたり、おいしいケーキを作れるようになったりするんですよ。

すると、その中から「これ、本格的に売れそうだ」という主幹産業が見えてきます

 

「上手なお金の使い方」をしよう

なら、「お金の使い方」というのも分かってきます。

お金の使い方で重要なのは、「主幹産業を伸ばすこと」と「負債をなくすこと」です。

 

まずは、「主幹産業を伸ばすこと」で見てみましょうか。

例えば信長は「楽市楽座」とか「関所の撤廃」という政策をしましたが、あれの本質は何かというと、「産業から生活費を徴収しない」ということです。

 

例えばジュース産業でジュースを作って、人に売れるようになったとしましょうか。

すると、普通はその売り上げの一部を生活費に回すのに、全額その産業に再投資するわけです。

なら、生活は少し質素にしないといけませんが、もっとジュースの研究ができたり、設備を整えられて、より圧倒的にできますよね。

そうやって、少し我慢してでも未来を見越して、育てていくと。

 

負債と不良債権を処理しよう

一方で、「負債」とか「不良債権」とかあるじゃないですか。

国家の負債っていうのは、簡単に言うと「将来のために買ったけど、でも使わなくて邪魔になったもの」です。

不良債権というのは、「負債の中でも、完全に無駄になっちゃって、だけど捨てると決断できないもの」です。

「いつか着る」と思っていつまでも着ない服とか、「いつか使う」と思っていて、いつまでも使わない文具とか道具とか、いろいろありますよね。

それとか、以前は使っていたのに、使わなくなって、場所ばかり取ってしまうようなものとか。

 

そういう邪魔なものは、さっと捨てる方がいいものです。

もちろん捨てる時にもお金や時間がかかるし、負けを認めるようで苦しいものなんですが、持ち続けても無意味なものですからね。

それに、損切りできないことは、腐敗に結びつきます

 

すると、余った空間や時間、お金を、より成長産業に使うことができます。

そうやって、利益を作っていくわけです。

 

まとめ

そういう風に考えると、自分を客観視して、対策を取れると分かります。

悪い流れを止めるには、独裁と腐敗をやめましょうと。

そして成長を作り出すには、国内産業を作り、その中から基幹産業を作ります。

で、その基幹産業を圧倒的にしてゆくのと同時に、負債という使わなくなったものも処分していくと。

そうして利益を上げていって、「自分」という国を安定させるわけですね。

 

じゃあ、自分にとって問題なのは、どこに当たるのかを考えてみるといいでしょう。

独裁や腐敗があることなのか、それとも国内産業がないことなのか、基幹産業に集中できていないことなのか。

そういう風に考えると、自分を客観的に見ることができて、いろんな発見ができるんじゃないかと思います。

 

ちなみにこれは、起業(スタートアップ)の時に用いる発想です。

中堅企業や大企業では、考え方はがらりと変わります。

なので、現在の日本とは全く別種のものなので、関連づけないようにしましょう。

 

私たちは弱小国家なので、アフリカとか東南アジアの後発発展途上国をイメージするといいでしょう。

もしくは、信長が生まれた時の尾張国をイメージするのもいいかもしれません。

すると、いろんな気づきが得られるかもしれません。

 

ということで、今日は「自分を一つの国として考えると、新しい観点が得られる」、というお話をしてみました。

今日はここまで~。

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