今日は、精神的なお話です。
「うそつきリリィ」という少女漫画作者の割り切り方がすごかったので、ご紹介してみましょう。
「うそつきリリィ」作者さんの割り切り方がすごかった
「うそつきリリィ」という少女漫画を見たんですよ。
まぁ内容は、主人公の少女がいて、その好きになった恋人役の青年が女装好きだった、みたいな設定です。
で、その青年の女装が主人公よりもかわいいので、ドタバタを引き起こす、ってな感じの内容ですね。
内容は、一般的なのコメディ重視の少女漫画です。
一方ですごいのが、この作者さんの姿勢というか、割り切り方なんですよ。
この漫画の2巻目にあたる連載のときに、作者さんはその連載雑誌で巻頭カラーページをもらったわけです。
で、カラーページって、納入期限がすっごく早いらしいんですよ。
だから、カラーページを先に作って納品したんですが、後から「このネタは、どうしても面白くならない」と苦しんだと。
そこで、作者さんはどうしたのか。
「面白くないものを掲載するぐらいなら、カラーページを捨てる方がマシだ!」
そして本当に、巻頭カラーページとは全く関係ない本編を描いちゃったと。
カラーを捨てる作者さんもすごいですが、それにゴーサインを出した担当編集もすごいというか(笑
潔く無駄な部分を切り捨てる勇気を持てるか
私はこういう割り切り方が、大好きなんですよ。
というのも、自分の見栄とか世間体よりも、読み手のことを考えているじゃないですか。
もちろん、カラーページと関連する本編で、面白くできるのが最高でしょう。
でも、そういう両立ができないときだって、あるものです。
そういう時に、潔く無駄な部分を切り捨てる勇気を持てるか、ということですよね。
そしてその捨てる部分は、真っ先に「作者が馬鹿にされたとしても、読み手が楽しめるもの」を選ぶと。
こういう作者にこそ、ファンがつくと思うんですよ。
実際に、後書きで垣間見ることができる作者像は、性格的に素晴らしい人なんですよね。
変な見栄を張らないというか、自然体で生きているという感じで。
で、作者さんは巻頭カラーを失敗した後、単行本の後書きで「いっそ(変に本編であがいて地味に失敗するぐらい)なら、巻頭カラーで派手に失敗する方がおもしれーよ!」と冗談めかして言っていたり(笑
さらには、「でも守りになんか入らないぜ! これからも全力で失敗していくぜ!」みたいに言っているわけです。
こういう姿勢が、失敗をしても健全な自尊心を保てて、笑いにできるんですよね。
すなわち、積極性の上での失敗というのは、笑いにできると。
世間体を取り繕わずに、むしろあえて「これを捨てるぜ!」と自分から選んで捨てることで、「あははー、思いっきりやっちゃったよ!」と笑いにできるわけです。
一方で、笑いにできない失敗というのは、最初から最後まで逃げた上での失敗です。
実際に、変に世間体を取り繕った失敗って、自分も周囲も笑えないですよね。
まとめ
そういう「読み手を楽しませるため」という積極的な姿勢だと、失敗が失敗でなくなって、笑い飛ばせるようになるかなと思います。
人のためにしようとした挑戦は、その根底に愛があるから、たとえ失敗したとしてもマイナスにはならないわけですね。
逆に、自分の見栄や世間体だけを考えて行動した失敗というのは、恥ずかしくて人に知られたくなくて、自分も周囲も笑えないと。
この漫画を見ていて、「こういう割り切り方はすごいなー」と、私も勉強になりましたよ。
ちゃんと読み手のことを考えている作者さんなので、こういう人にこそ成功してもらいたいな、と感じたりします。
ってことで、今日は「うそつきリリィ」という少女漫画作者の割り切り方がすごかった、というお話をしてみました。
今日はここまで~。