今日は、欠点を長所と考えるお話です。
「極端な特徴」は強力な武器になる、というお話をしてみましょう。
「10歳の書いた文章」は、長所か欠点か
とあるお方から教えてもらったんですが、こういう本(自己啓発本)があるようで。
中島芭旺著「見てる、知ってる、考えてる」
内容はというと、短いエッセイ集みたいなものです。
ただ、この作品で特徴的なこととして、この作者さんが実は10歳の男の子なんですよ。
ある日、この少年は「本を書きたい」と思いました。
で、母親のfacebookアカウントを使って、出版社に「僕の経験を本にしたいんです」とメッセージを送ったと。
すると編集者はびっくりしますが、「じゃあ、思いついた文章を送ってみてよ」と少年に伝えます。
そして編集者が受け取った文章は、大人の世界とは違う、子どもなりの純粋な感性で、よかったんですよね。
こうして編集者はその少年とやりとりを重ねてゆき、ついに本ができてしまったと。
「極端な特徴」は強力な武器になる
こういうのを見ると、長所と欠点なんて同じものだと分かります。
すなわち、「極端な特徴」は強力な武器になる、ということです。
普通、「10歳」というのは大きな欠点ですよね。
「10歳の子が書いた幼稚な作文なんて、誰も読みたいとは思わない」とか思うものです。
すなわち、あまりにも「成功できる素質」からかけ離れた存在なわけです。
でも、普段大人ばかりと付き合っている編集者からすると、10歳の少年から「本を書きたいんです」と言われると、驚くのは驚きますが、滅多にないので興味は覚えやすいですよね。
特に、好奇心が強い編集者ほど、「見てみようかな」とか思うものです。
すると、「10歳」が強みになるわけですね。
似たようなものに、81歳のおじいちゃんがラノベを書いているとか知ると、ちょっと興味が出るじゃないですか。
「ラノベは若い世代が書く」という常識の中で、81歳という世代が書けば、他の年齢層の作家でも「自分でも挑戦できるんだ」と分かり、希望を与えられるとも分かります。
すると、81歳という、圧倒的に不利な欠点は、長所になってしまうんですよ。
「与えられた特徴」を生かす
そんな風に、「与えられた特徴」を十分に生かすことが、豊かさを得ることになるんですよね。
他の例で言うと、これは私が好んで言う例ですが、沖縄で島袋さんという会社経営者がいました。
彼は事故で両足を失ってしまうんですが、ある日「また走りたい」と願います。
そして、まだ義足のトレーニングをしている途中なのに、勝手にトリムマラソン(子どもから老人まで参加できる、距離が短めのマラソン大会)に申し込んで、出場してしまいます。
それは学校のトラックを走るもので、しかも周囲は全員健常者なので、マラソンが開始すると、最初からいきなりダントツのビリです。
でも、彼がタイムリミット間際にへろへろになりながらもゴールインすると、周囲からすごい拍手と歓声が沸き上がったっていうんですよ。
それは、トップでゴールをした人よりも、はるかに大きな祝福で。
実はみんな、たった一人「義足」というハンディキャップを持つ彼を見て、しかも義足が合わずに苦しみながらも、それでも前に進んでいる姿を見て、励まされていたんですよね。
だから、ダントツのビリでも、最も大きな祝福を受けたんだと。
しかもその後、彼は義足であることをネタに、全国の小中学校に講演をして回るようになります。
これも、与えられた特徴を見事に生かした例ですよね。
欠点を長所にできれば、分かち合うことができる
普通、「自分よりも欠点を持たない人」は、嫉妬の対象になります。
でもそうじゃなくて、欠点を長所にできれば、彼らは「自分よりもその特徴を自分より持っていない、自分よりも弱い人たち」になります。
だから、希望を分かち合うことができるわけですね。
「自分は、これが最大の欠点だ」と思っていることも、実はそれが一番のセールスポイントになったりするんですよ。
例えば私は好きなことを自由にするタイプなので、「協調性がない」、「チームプレイができない」という圧倒的な欠点があります。
でもそれは、「リーダーとして動ける」、「スモールビジネスで圧倒的な成果を出せる」ということです。
すると、「私よりも協調性がある強い人」ではなく、「私よりも自由に動けない弱い人」になり、分かち合うことができるようになります。
まとめ
私たちはいろんな「極端な特徴」を持つものです。
極端であればあるほど、社会に合わずに「最悪の欠点だ」と思いがちです。
でも、極端であればあるほど、実は長所にもできるんですよ。
そのためには、その「極端な特徴」を持ちながらも、工夫をすることで幸せを味わえるようにすることです。
もしうまく解決できなくても、堂々と前を向いて歩けばいいと。
すると、その特徴を少しだけ持っているような多くの人に、希望を与えます。
そんな風に考えると、自分の強力な武器に気づけて、未知を切り開けるんじゃないかと思います。
ということで、今日は「極端な特徴」は強力な武器になる、というお話をしてみました。
今日はここまで~。