私は米軍基地のすぐ隣に住んでいるんですが、昨日から基地内がやたら物々しかったんですよ。
フル装備の兵士ががっつりスタンバイしているし、軍用の輸送車とかも並んでいて。
で、気がついたんですが、昨日から今日にかけて、大統領の選挙日だったんですね。
いや~、フル装備で警戒中の米軍兵士(アサルトライフルをすぐにトリガーに指をかけられるように抱えている状態)を前にすると、ほんと勝てる気がしませんね(笑
まあそういう話はさておき、本題に移りましょうか。
今日も昨日に引き続き、精神的なお話をしてみましょう。
「自分を変えるんじゃなくて、ラベルを変えよう」、というお話です。
「私って、ダメな奴だ」という悩みには、どうすればいい?
昨日のお話と少し関連するんですが、私たちはよく「私って、ダメな奴だ」って悩んで、落ち込むことがありますよね。
他の人と同じようにできなかったり、自分だけが能なしに思えてしまったり。
それでひたすら頑張って人並みになろうとするんですが、苦しくなってダウンしてしまうわけです。
そして落ち込んでしまったり。
そういう場合に、昨日は「できないことを認めて、その裏を返して、自分なりのスタイルにするといいよ!」と説明しました。
今日はそれを、もう少し分かりやすく説明してみましょう。
それが、「自分を変えるんじゃなくて、ラベルを変えよう」というお話になります。
ヨシダソースを作った吉田潤喜さんという人の紹介
アメリカでは「ヨシダソース」という、まぁいわゆる照り焼きソースが有名らしいんですよ。
コストコブームに乗っかって日本でも話題になっているので、知っている人もいるかもしれませんが。
これを作ったのは、アメリカに渡った日本人の吉田潤喜さんなんですが、この方のエピソードが面白いんですよ。
吉田さんは「アメリカってすごい!」と感動して単身アメリカに渡って、最初は空手道場をやっていたと。
最初はよかったんですが、不景気がやってきて空手の生徒が激減してしまいます。
そしてクリスマスになるんですが、生徒に対してプレゼントを買ってあげるお金の余裕すらなくなってしまいます。
そんなとき、母親が日本で焼肉店をしていたこともあり、「あの焼肉のたれを作って、プレゼントしよう」と思い立ちます。
それが生徒に大ウケで、「これ、売れるんじゃないだろうか?」と感じて、実際に売ってみると売れに売れた……という。
その焼肉のたれが、ヨシダソースになったわけですね。
ほんと、自分を助ける宝物って、こんな風に意外なほど身近にあったりするものですよね。
「チャイニーズ・スイートサワーソース」の大失敗
まあそれはさておき、ここからが「自分を変えるんじゃなくて、ラベルを変えよう」という本題です。
その方が書いた本に面白い内容があったので、ご紹介。
そのヨシダソースが売れてきた頃に、販売店から「材料はこちらが提供するから、こういう別のソースを作ってみないか?」と提案されます。
それが、「チャイニーズ・スイートサワーソース」で、いわゆる甘酢あんみたいなものでしょう。
で、吉田さんは「これはいけそう」と感じて、材料にパイナップルを使って、どーんと作り上げます。
でも、これが全然売れなかったって言うんですよ。
なので、販売店の冷凍庫には、パイナップルの在庫の山。
困った販売店から、「何でもいいから、この大量のパイナップルを片付けられないか?」と言われます。
そこでやった吉田さんのアイデアが、面白かったんですよ。
そこで吉田さんはどうしたのか。
ラベルを貼り替えたら、バカ売れした
それは、「チャイニーズ・スイートサワーソース」というラベルをやめて、「ハワイアン・バーベキューソース」に張り替えた、ということです。
中身は全く同じで(笑
まあさすがに全く同じなのは何なので、少しトマトを加えて色を変えた程度で、また売り出しちゃったと。
すると、これがバカ売れしたと。
実はその販売店がある土地の人は、冬になるとハワイに旅行に行く習慣があったとか。
なので、ハワイに対する親近感があり、いいイメージが強かったらしいんですよ。
そんなソースがハワイにあるかどうからすら知らないけれども、中身はほぼ同じで、ラベルだけを変えて売り出したら、売れちゃったと。
ラベル次第で、全く売れないか、バカ売れするかが変わってくる
私たちの悩みも、これと同じじゃないかと思います。
言うなれば、私たちは一つの甘酢あんソースです。
中身は同じなのに、「チャイニーズ・スイートサワーソース」というラベルを貼るか、「ハワイアン・バーベキューソース」というラベルを貼るか、という違いじゃないかと思います。
それで、全く売れないか、バカ売れするかが変わってくるんですよね。
私たちは「私はこういう人間ですよ」という自分にラベルを貼って、周囲に見せているものです。
で、どういうラベルを貼るのか、ですよね。
ある人は、「私はダメ人間です」とか、「私は役立たずです」というラベルを貼って見せているでしょう。
ある人は、「私は普通の人間です」、「他の人と同じようにできる人です」というラベルを貼っているかもしれません。
そして周囲の人は、そういう「私たちが自分に貼っているラベル」を見て、私たちを扱うわけですね。
「あ、この人は、こういう用途の人なんだ」みたいな。
なら、目立つラベルを貼ればいいのかというとそうでもなくて、用途に合ったラベルにすることが大切です。
「私は超人です!」みたいなラベルで中身がへぼかったら、「詐欺だ!」みたいになって捨てられてしまいますからね(笑
中身はそのままでいい。ラベルを調整しよう
そのラベルの問題だと思うんですよ。
すなわち、私たち一人一人の中身は、そのままでいいんだと。
もっとダイレクトに言うと、「あなたの性質とか、特徴が悪いわけではありません」ということですね。
うまくいかないのはラベルの問題であって、ラベルを変えるなり、調整してみましょうよ、ということです。
それがぴったりはまったら、中身は同じでも、「このソースはおいしい!」となるわけです。
私の場合、ビジネスで言うと、昨日も触れたように「スモールビジネスが得意」と表記すると、結構苦しいんですよ。
私は立ち上げが好きな起業家タイプで、維持管理とか、作ったものを成長させる部分とか、全く興味ないんですから。
だから、「スモールビジネスの立ち上がりに得意」と表記していれば、私はもうすっごい楽しくできて、周囲にも喜んでもらって、「あやえもソースって、いけるやん!」となるわけですね。
うまくいかないのは、中身がバーベキューソースなのに、「サラダ向け」とか「万能ソース」、「何にも使えないダメソース」とか書いてしまっているからだと。
もしくは、世間では醤油が人気だからということで、バーベキューソースが無理にでも醤油になろうとしていたり。
そういうのって、苦しいですよね。
まとめ
だから、中身が問題なんじゃなくて、ラベルが問題なんだと思えばいいかと思います。
そのために、「どういうラベルがいいんだろう」と自分を見てみるのも、いいかなと思います。
すると、ニッチなソースでも、用途がしっかりあれば「目新しいな。試してみたい」とか思いますよね。
で、ちゃんと特徴に従って使ってもらえれば、「これ、いける!」と味わってもらえるものなんですよ。
これは、特徴があればあるほど、ちゃんとした反響が得られます。
そして、「次もこういう機会があったら、このソースを使おう」と、買ってもらえるようになります。
そういう風に考えれば、ただ「自分はダメな奴だ」と悩むこともなくなって、自分の特長を生かす方向に思考を向けられるんじゃないかと思います。
「じゃあどうすれば、いいラベルが見つかるの?」というのは、昨日の記事をご覧くださいませ。
ということで、今日は「自分を変えるんじゃなくて、ラベルを変えよう」、というお話をしてみました。
今日はここまで~。