今日は、クリエイティブなお話です。
シンプルな素材から、使えるものを作り出す例をご紹介してみましょう。
古代ギリシアの服の構造
とても私好みなツイートがあったので、ご紹介。
古代ギリシアの布の着方です。本当にただの布なのでみなさんぜひやってみてください!!!! pic.twitter.com/ifad1G4O35
— ふたば (@baccheuo) September 13, 2017
見ての通り、古代ギリシアで着られていた服の構造です。(ツイートの画像が見られない場合、こんな感じの構造です)
たった1~2枚の布から、こんなに見事な服ができるとか、驚きですよね。
ちなみに、和服もシンプルでいいですよね。
特に狩衣(かりぎぬ)とか水干(すいかん)って、胴体の布と、袖の部分が少し分離していたりするじゃないですか。
それで、下に着ている服の、肩とか脇とか横っ腹部分がちらりと見えるところとか、なんかやたらエロいでしょ!(笑
エロいというか、色気があるというか、色彩にワンポイントのコントラストができて格好いいというか。
いや、これは完全に私の趣味なので、この感覚を分かってくれる人は少ないかもしれませんが(笑
「シンプルなものから、いいものを作り出す」という発想
私はこういう「シンプルなものから、いいものを作り出す」みたいな発想が大好物なんですよ。
そこには工夫があって、機能性もあって、美しくて、そして何より低コストで作れるわけで。
まさに、私が最近よく提案している、「これさえあれば大丈夫」という最低限のものを満たした、汎用性の高いものになると。
こういう「布」とか「木材」、「紙」みたいなありふれたものほど、使えるものになるように思います。
すなわち、何か欲しい場合、ありふれたものから順番に「これで実現できないかな」という発想です。
いきなり「既製品が欲しい」と考えるのではなくて、原材料から順に追っていく、みたいな流れですね。
例えば日本の障子(しょうじ)でも、あれって紙を壁代わりにしているってことですからね。
普通なら、壁は木材で作らなきゃいけないじゃないですか。
でも、壁に相当するものを紙だけで作ることで、低コストで仕切りを実現しているわけで。
しかもそれを、美しさを保ちつつ仕上げるのが素晴らしいですよね。
畳だって、あれは元々、稲わらの有効活用ですからね。
大昔、人々はわらを敷いて寝ていました。
でも、それだと寝床が固定されて、干さなければ湿気るし、虫もわくし、衛生的にも悪くて、干すのもかさばって面倒で、持ち運びもしにくくて、デメリットが多かったわけです。
そこで、人々はわらを編んで「ござ」にすることで、持ち運びやすくして、簡単に湿気や虫対策もできて、衛生的にできたと。
そしてその延長で、畳のああいう形になった流れになります。
サイドテーブルも簡単に作れる
そういう流れを見ると、とても機能的で、美しくて、欲求を満たせる工夫があると分かります。
しかもそれを、身近にあるもので仕上げるから、文化となって受け継がれるわけです。
こういう基本素材が分かれば、いろんなものを作れるように思います。
例えば私の場合、ベッドでサイドテーブルが欲しかったんですよ。
でも、私はナチュラルか、ナチュラルモダンなデザインが好きなので、そういう商品を見ると1万円を下ることはなかったと。
たかだか本とメモと時計を置くだけに、1万円も出すのはアホらしくて。
なら、それを身近なもので作ればいいと分かります。
ホームセンターなら木材も売ってますし、10円とか20円ぐらいでサイズに合わせて切断もしてくれますからね。
で、さらにコストを下げるなら、一本の細長い木の棒を買って、すのこ状にして仕上げることもできるでしょう。
で、私の場合、さらに考えて、段ボールの箱に麻の布をかぶせて、安全ピンで留めて仕上げました(笑
布をかぶせれば中身の構造は分かりませんし、軽いものしか乗せないので段ボールでも耐久性も十分ですし、しかも軽いので掃除も楽で、不要になったら楽に処分できると。
麻の布だけはいいものにしましたが、それでも1mで600円ぐらいですからね。
それで十分にナチュラルデザインで美しくて、機能的なものになり、低コストでできるなら、最高ですよね。
身の回りのものから、楽しいものを作れる
すると、身の回りのものからでも、どんどん欲しいものや楽しめるものを作ってゆけるようになります。
私は昔、保育園にいたころ、「できるかな」というテレビ番組が大好きだったんですよ。
そこでは「のっぽさん」と「ゴン太くん」というキャラが出てきて、身近なもので、いろんな工作をして、おもちゃとかを仕上げていたんですが。
私はそれを見て、「この人たちは魔法使いだ!」と思ってました。
というのも、変哲もないその辺の爪楊枝とか紙切れみたいな日用品とかゴミが、瞬く間に見事で楽しそうなおもちゃになっていくんですから。
でも、実際に私が折り紙で何かをしようとしても、当然うまくできなくて。
だから、「こんなにいろんなものを作れるようになりたい!」と強く思ってました。
だって、そんなに楽しいおもちゃを身近なものからどんどん作れるなら、毎日が最高に面白いじゃないですか!
自分が欲しい「おもちゃ」を、自在に作れる。
そんな毎日にワクワクしないはずがないし、そんな人生がつまらないはずがないと。
だからもう、幼い頃の私にとっては、あの番組で出ていたお兄さんは、完全にあこがれの存在でした。
で、大人になって気がつくと、いつの間にか私自身がそういう生き方をしていたんですよね。
それはおもちゃレベルではなく、自由に生きられる環境とか、人に喜んでもらえる喜びとか、毎日がワクワクするような楽しみとか、そういうものでも身近なものからでも作り出せると。
当然最初はクオリティが低いものですが、やればやるほどクオリティは上がっていくので、成長するのが楽しくてしょうがなくなります。
自分で自分の生き方を彩れる、これって最高に楽しめることじゃないかと思ったりもします。
まとめ
そんな風に、「シンプルなものから、いいものを作り出す」という発想って、面白いですよね。
それは最低限だからこそ、機能的で、美しくて、低コストで、使いやすくて。
こういうクリエイティビティーを持つ人は、たとえ失業率が50%を越えるような恐慌が来ても、日本経済がボロボロになったとしても、さほど変わらず豊かに生きてゆけるんじゃないかと思います。
だって、身近なところから、十分に必要な豊かさを作れますからね。
それどころか、むしろ人々により豊かさを与える機会が増えるようにも感じます。
言うなれば、「不景気になるほどどんどん求められ、豊かになる」タイプじゃないかなと。
「お金を追う、地位やポジションを追う」、「どんどん追加する」という戦略は、好景気の場でのみ通用する戦略です。
好景気の場とか、これから上がっていく業界を選ぶのは、もちろん一番最初に考える重要な戦略です。
収益を上げるには、上昇し始めた業界に参入するのが、一番簡単ですからね。
でも、不景気の場であったとしても、そこで通用する戦略もあります。
それが、「シンプルなものから、いいものを作り出す」という発想ですね。
そういういろんな「豊かさの戦略」をどんどん使えるようになると、どんな状態からでも豊かになれるんじゃないかと思います。
ということで今日は、シンプルな素材から、使えるものを作り出す例をご紹介してみました。
今日はここまで~。