今日は、大好きなことで独立をするための、戦略のお話です。

「現職にとどまって独立準備するか、転職するか、いきなり独立するか、どう考えればいいか」ということで、お話ししてみましょう。

 

独立するために、まずは転職するのはアリ?

こういう質問をいただいたので、ご紹介。

あやえもんさんは、独立という形ではなく、例えば転職をしたり派遣として働きながら創作を続ける、ということはお考えにならなかったでしょうか?

今の環境は残業がほぼなく、帰宅後創作に打ち込めます。
しかし副業NGですし、何よりここにいたらぬるい雰囲気の中で、やる気や元気を削がれ消耗していきそう、という焦りがあります。

現職にとどまって独立準備するか、転職するか、いきなり独立するか…どのように考えていけばいいのだろうと悩んでいます。

あやえもんさんが独立を考えた際、どのようにご決断されたか、伺えれば幸いです。

 

確かに、こういう部分で悩んでいる方も多いかと思います。

「大好きなことでお金を稼いで、独立したい」と思っていても、まだ十分に独立できる状態ではないことが多いですよね。

しかも、今の職場は嫌で、ここに居続けたら自分がダメになりそうな気さえしてくるものです。

その場合、「転職することで何か変えられるかもしれない」と感じることも多いかと思います。

なら、こういう場合、「転職」についてどういう判断基準で考えればいいのか、というお話をしてみましょう。

 

転職についての戦略

結論から言うと、転職については、次のような2点で考えるといいでしょう。

  • 今の職場が本当に嫌な場合、「ちょっとぐらい人生をロスしてもいい」と許容した場合、どちらにいたいかで判断してみる。
  • 独立したい場合の転職は、「自由な時間」をどれだけ作れるかで判断してみる。

以下で、それぞれを説明してみましょう。

 

不安や焦りから行動すると、ろくでもないことがよく起きる

まずは、「今の職場が嫌な場合」ですが、これは「ちょっとぐらい人生をロスしてもいい」と許容した場合、どちらにいたいかで判断してみるといいでしょう。

もしくは、「2年後に確実に独立できるとしたら、どちらにいたいか」で考えてみるのもいいでしょう。

どちらも本質は同じなので、こういう発想で考えるといいかな、と思います。

 

こういうのは、不安や焦りから行動すると、ろくでもないことがよく起きます

逆に、安心や希望、ワクワクから行動すると、道が開けやすくなります

 

独立準備中は、焦ったり不安になるので正しい状態

実は、独立を準備している過渡期の状態って、すっごく焦る時期なんですよ。

少しずつ反響を得つつも、大きな成果がすぐに出せるわけでもありません。

だから、「このままだと、大好きなことでやっていけないんじゃないか」とか、「一生嫌なことをし続けることになったらどうしよう」とか不安に思うものです。

それで、「環境を変えれば、何かが変わるんじゃないか」とか、「この場所にいると、自分はダメになるかも」と感じたりすると。

 

で、そういう不安があることは、実はいいことです。

それは、ちゃんと質問者さんが夢を実現する道を、着実に歩いている、ということですね。

だから、まずは「今のような不安を持っていていいんだ。不安なままでいいんだ」と自分の状態を許すことです。

 

ちょっとぐらい遠回りをするぐらいでいい

その上で、「ちょっとぐらい遠回りをしてもいいから」と許容するぐらいの方が、クリエイティブな判断ができるようになります。

焦りや不安は、クリエイティビティーを疎外する一番の要因です。

焦ったり不安になると、ほぼ間違いなく世間一般の価値観か、もしくは今までの方法論に固執することになりますからね。

だから、「少しぐらいエネルギーや時間をロスしてもいい」という余裕があるほど、うまくいきます。

 

例えば、今いる町から、別の町にたどり着きたいとしましょうか。

今いる町はひどい場所で、その新たな町に心からたどり着きたいと。

でも、その途中には、見知らぬ山道があるわけです。

実際に新たな町を目指して山道に入ると、霧も出てきて、歩けど歩けど景色が変わらずに、強烈な不安と焦りが出てくるんですよね。

 

恐怖に突き動かされて動くと、後悔するのがオチ

で、そういう状態で、「今までの町は嫌だ。でもたどり目的地に着けなかったらどうしよう」と、恐怖に突き動かされてわーっと走り出すと、どうでしょう。

多くの場合、冷静な判断を失って、正しい方向が分からなくなるものです。

そして気づかずに谷底に転げ落ちて、道を失って、元の道にも戻れなくなって、後悔するのがオチです。

 

逆に、深い霧の中でも「楽しみだな♪」と安心して、着実に歩くぐらいの方が、「こっちの方向の方が、近道になるかな?」とか好奇心が出てくるんですよ。

そういう好奇心で動けば、元の道に戻れる安全策を保ちながらも、大胆に、かつ慎重に動き出すことができます。

 

質問者さんは、ちゃんと夢の実現に向けた、いい道を歩いています。

「今は強烈な不安を得る時期なんだ。これでいいんだ。少々回り道をしてもいいんだ。私はちゃんとたどり着ける」と分かれば、適切な判断ができるんじゃないかなと思います。

 

転職する場合、「好きな仕事をする時間」と「嫌な仕事をする時間」の比率で考える

で、もし転職を仕掛ける場合、「好きな仕事をする時間」と「嫌な仕事をする時間」の比率で考えるといいでしょう。

ある程度「好きな仕事(独立を目指す仕事)」で儲かるようになったら、「嫌な仕事」の時間比率を減らすわけです。

すなわち、より積極的に自分のビジネスを仕掛けたい場合、「嫌な仕事時間を減らすための転職」を主軸にすることになります。

 

例えば、好きな仕事で少し儲かるようになってきたら、「嫌な仕事は、午前中だけにしよう」とか、「週3日だけにしよう」、みたいに少しずつ拘束される時間を短くすると。

逆に、好きな仕事が不調になってきて、生活面で問題が出てくるようになったら、「仕方ない、多少嫌なことでもやるか」みたいに時間比率を調整する……という流れですね。

そういう風に、「どれだけ自由な時間(好きなことをしている時間)を増やせるか」で考えるといいでしょう。

 

大好きなことを持つ人の場合、「自由時間」が最高のモチベーション

大好きなことを持つ人の場合、「自由時間」に勝るモチベーションはないように思います。

だって、「好きなこと」がエネルギーを与えてくれるんですからね。

好きではないことでエネルギーを得ようとしても、得られないんですよ。

 

実際に私が会社勤めをしていた頃、1年9ヶ月という短い期間に、3部門もの全く違う職場を経験させてもらうことができました。

最初は販売企画部門に配属されて半年ぐらい仕事をして、次に「3ヶ月ほど、研究部門を経験してこい」と言われて向かって、そしてその後に「開発企画で1年ぐらい経験して、戻ってこい」と言われて。

私はそんな風に販売、研究、開発という3部門を経験しましたが、遠距離の職場があったり、人間関係のいい職場や、やりがいがあるけども残業が多い、みたいな場所もありました。

 

独立したい場合、自由時間が多いほど「いい職場」

で、私が感じたことというのは、「給料が同じなら、自由時間が作れる職場(拘束される時間が少ない職場)ほど、いい職場」ということでした。

一番エネルギーが出せたのが、「定時に仕事を終えることができること」と、「通勤時間が短いこと」、という状態でした。

逆に、一番ストレスだったのが、残業があって、通勤時間も長いことでした。

 

それ以外の、職場の人間関係だとか、仕事内容だとか、そんなのは些末なことでしかありませんでした。

私は「雇われ」という状態自体が嫌だったので、上司がよかろうが悪かろうが、まったりした職場だろうが忙しい職場だろうが、やりがいがあろうがなかろうが、関係なかったと。

「好きなことをする」か、「好きではないことをする」かのどちらかです。

「好きではないこと」で背比べをしても、さして意味はありませんでしたね。

「好きなことをする時間」の方が、圧倒的に大切なものだったと。

 

「好きなことをする時間が奪われる」というストレス

私の場合、販売企画部門にいたときは、片道1時間20分、往復2時間40分という通勤時間を費やさなければなりませんでした。

研究部門や開発部門なら片道15分で行けるので、言うなればこれは「1日から2時間近く、好きなことをする時間が奪われる」ことを意味します。

1日に2時間ですよ!

逆を言うと、「1日に2時間、好きなことができる」となると、どれほど嬉しいことか!

 

この「好きなことをする時間を奪われる」というストレスは、人間関係だとか、仕事内容とかはどうでもよくなるほどの強烈なストレスでした。

もちろん通勤時間で経営セミナー音声を聞くことで勉強に充てていて、それで能力を高めることができたとはいえ、勉強は食事中でもできますからね。

「自由な時間をどれだけ作れるか」、ここが一番キーになるかなと思います。

 

副業規定は、さほど大きな制約にはならない

質問者さんの場合、副業規定があるということで制約を感じているようですが、それはさほど大きな制約ではないように感じます。

例えば以前紹介したように、他社から「これぐらいの値段でやってくれないでしょうか」と依頼が来るようになったら、だいたいそれと同じぐらいの作業量で、自力でやれば5~10倍ぐらいの収益が作れそうだと分かります。

フォロワー数や、アクセス数、リツイートやいいね!の数を参考にすることもできるでしょう。

副業規定があってもファンは作れますし、それまでは無料で盛大に分かち合うのでもいいようにも思います。

もしくは、「ある程度受注依頼が来てから、副業規定がない、かつ拘束時間も短い場所に移る」というアプローチも考えられるかもしれません。

 

むしろ、なぜ質問者さんが焦るのかというと、「作れど作れど、新しい展開にならない」というような、現状が変わらない不安感があるからじゃないでしょうか。

ですが、先にも触れたように、質問者さんはちゃんといい道を歩いています。

不安になったり、焦ることが、ちゃんと正しい道を歩いている証拠です。

 

「景色が変わらない時期」というのは、確かにあります。

そこで焦って行動するのではなくて、好奇心から行動するといいでしょう。

すると、適切な判断ができるんじゃないかと思います。

 

まとめ

そんな風に、「ちょっとぐらい人生をロスしてもいい」と許容した場合、どちらにいたいかで判断してみるといいかなと思います。

すると、ワクワクと共に動けるので、大きな痛手を受けることはなくなります。

そしてうまく行き始めて、もし転職を仕掛ける場合、「今までの職場よりも拘束時間が少なくなる(自由時間が増える)職場」に向かうわけですね。

 

こういう手順なら、スムーズに移行できるかなと思います。

 

ということで、今日は「現職にとどまって独立準備するか、転職するか、いきなり独立するか、どう考えればいいか」ということで、その判断基準をお話ししてみました。

今日はここまで~。

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