今日も精神的なお話です。
「リスクや恐怖に向き合うほど、必要なお金を減らせる」というお話です。
ここ数日、「目先の得に見えた、長期の間違い」というネタで話をしていますが、今日もその関連で、おそらく完結編です。(たぶん)
「お金持ちになれれば」という思考の罠
昨日も触れましたが、「お金持ちになれれば、○○になれるのになぁ」とかありますよね。
だから、お金持ちを目指したり、地位や実績を作ろうとしたりするんですが。
でも、そういう発想は、見当違いの方向に進みやすいように感じます。
もしくは、「お金持ちになろうとしてもなかなかなれずに、全然未来が進展しない」という状況に陥ってしまって。
そうしてモチベーションも上がらず、希望も見えず、気力を失っているように感じます。
その場合、お金持ちを目指すよりも、むしろリスクや恐怖に向き合う方がより実現しやすくなるように感じます。
すなわち、リスクや恐怖に向き合うほど、「必要なお金」は減る、ということですね。
なぜ「お金持ちになれれば」と願うのか
というのも、なぜ「お金持ちになれれば」と願うのかを考えてみるといいでしょう。
その根底には、「もし何か問題が起きたときでも、お金があれば問題を解決できる」という、リスクへの恐怖があるように感じます。
すなわち、その新しい世界での生き方を知らないから、恐怖を持っているわけです。
何が恐怖なのかも分からないし、どんなリスクの高さなのかも分からないので、「とにかくお金さえあれば、何かあってもなんとかなる」とお金に頼ろうとしているんじゃないかな、と。
例えば「田舎暮らしをしたい」という場合でも、リスクや恐怖はいろいろあるわけじゃないですか。
「今いる近所の友人と離れなきゃいけない。ひとりぼっちで孤独になったらどうしよう」
「田舎は閉じた社会だったり、変な風習があったり、新参者には嫌がらせをするような地域もある。嫌がらせを受けたらどうしよう」
「災害があったらどうしよう。家や設備に不具合があったらどうしよう。トラブルになったらどうしよう」
「仕事がなくなったらどうしよう」
数え上げれば、山ほどありますよね。
恐怖ほど、直視するのが怖い
で、そういう恐怖ほど、直視するのが怖いんですよ。
まぁそれは当然で、恐怖って得体が知れないから恐怖なのであって、正体が分かれば恐怖は消えるものです。
なので言い換えると、「お金さえあれば」という人ほど、「具体的なリスクや恐怖を直視することから逃げている」ということが多いように感じます。
たとえるなら、「自転車に乗れるようになりたい」という場合にどう対処するか、ということです。
自転車について全く知らない人の場合、「自転車って2輪しかなくて、バランスが取れなければ倒れて怪我をする。打ち所が悪ければ、後遺症にもなるし、死ぬこともある」って、恐怖を感じると思うんですよ。
それで、恐怖を持つ人ほど「怪我をしたくない。自転車に乗れるようになるために、身体を鍛えなきゃ。柔軟性を持たなきゃ。運動神経を磨かなきゃ」と反応しているようなものです。
じゃあ「それが自転車に乗れるようになる、最高の手段か」というと、私たちからすると、「なんか見当違いなことをしてるな」って分かりますよね。
だって、「鍛えたり運動神経を身につけるよりも、実際に自転車に乗る練習をすればいいのに」と感じるからです。
自転車に乗るのには、そんなに体力も柔軟性も運動神経も必要ないし、普通の人でも乗れるぐらいです。
そこでは、「大きな運動能力」は必要ないわけです。
恐怖から逃げるほど「お金持ちになれれば」という発想になる
この「大きな運動能力を身につけられれば、自転車に乗れる」というのと、「お金持ちになれれば、○○ができる」というのが、同じ発想だということです。
すなわち、恐怖から逃げるほど、そういう「これさえあれば」という変な方向に突っ走りやすくなると。
例えば「独立してビジネスをしたい」という場合でも、「すごい発想ができるようにならなきゃ」とか「人脈を作らなきゃ」、「本を年間100冊読まなきゃ」とか、変な方向に突き進んでしまう人がいます。
まぁそれは一つの手段ではあるかもしれませんが、実際に独立してやっている人からすると、「なんか見当違いなことをしてるな」って感じるかと思います。
だって、「とりあえず自転車に乗ってみる」のと同じぐらいの感覚で、ビジネスはすぐにでもできるんですから。
例えば好きで同人誌でも作った場合、同人誌即売会に申し込みしさえすれば、たった数千円で販売スペースと、販売機会を得られます。
それとか、今なら販売サイトもあるので、自分で作ったものをそのサイトに登録すれば、受注から支払いをすべて処理してくれるようなサービスもあります。
後は、送付先に自分の商品や荷物を発送すればいいだけ、みたいなこともあります。
「未知の世界に対する恐怖」が足を引っ張る
なら、「自転車に乗ろうとすれば、乗れる」のと同じぐらい、「ビジネスを始めようとすれば、始められる」というものだと分かります。
だいたい、ビジネスなんてその辺のおっちゃんやおばちゃんだってできているぐらいですからね。
田舎暮らしだって、普通の人でもできているものです。
じゃあ何が足を引っ張っているのかというと、それが「未知の世界に対する恐怖だった」と分かります。
恐怖に向き合うほど、可能性が高まる
で、実際に恐怖に向き合うほど、「無理にお金持ちにならなくてよかった」と分かります。
すなわち、恐怖に向き合うほど、必要なお金は減っていくと。
例えば田舎暮らしの例でも、「引っ越しすると、友達がいなくなる」というリスクや恐怖を直視するわけです。
すると、「今の友人とは、オンラインで連絡を取れる」とか、「今の友人には、新しい暮らしを教えてあげることで、つながりも持てる」、「今の友人には、たまに会いに行ければいい。もしくは、いつか招待しよう」とか解決策が見えるかもしれません。
新しい場所に対しては、「こういう場所で、同類を見つければいい」と探したり、「その地域に実際に住んでいる、仲良くなれそうな人を、今からSNSで探してみよう」とか、対策できるかもしれません。
なら、一人でも知り合うことができて、「移住を考えているんですけど」と相談して打ち解けられれば、そこでその恐怖が消えます。
すなわち、それだけ「リスク対策に必要なお金」が減るので、その分だけ「多くのお金」がなくても大丈夫になります。
ある意味、これは「知識や工夫で、必要なお金を減らした」とも言えるでしょう。
「恐怖に向き合う」が価値を作る
他にも、「新参者に風当たりが強いかも」と不安を持つ場合、実際に調べてみたり、考えてみるわけです。
すると、「人の移動が多い場所ほど、そういう変な『閉じた社会』はなさそうだ」と思いついたりして。
なら、その市にあるものとか、人口移動動態を調べることで、「この辺には大学があるから、新参者でも大丈夫だろう」、「新しいスーパーや店がどんどんできているから、大丈夫だろう」とか予測できたりします。
そうして、また一つ不安が消えて、「必要なお金」の量が減ります。
そうやって、一つ、また一つと恐怖に向き合って、対策していくわけです。
すると、「必要なお金」がどんどん減ってきて、実現可能性が増えてきます。
なら、最初は「お金持ちになれれば、田舎暮らしができるのに。1億円ぐらいあればなぁ」と思っていたのが、「とりあえず100万円ぐらいあれば、大丈夫かも。ダメならこう撤退すればいい」と戦略を作れます。
それは言い換えると、「工夫で9900万円分を作り出した」と言えるでしょう。
「恐怖に向き合う」というのは、それだけの価値を作り出すわけです。
ビジネスとか挑戦でも、同じです。
そういうのは多くの場合で、自転車と同じように、すぐに始められるんですから。
すると、「すごい発想ができるようにならなきゃ」とか「年間で本を100冊読まなきゃ」とかいうのは、「恐怖から逃げている」と感じるんじゃないかなと思います。
時代に惑わされない
それに、今の時代に惑わされることはありません。
今、世の中では「コロナウイルスで、倒産がこんなにもある。収入が落ちた人や、収入がなくなったがこんなにもいる」とか、「仕事がなくなって、悲惨な状況になっている」みたいなホラーストーリーが山ほどあります。
すると、「現役のプロでもダメなら、初心者の自分なんか絶対にダメだ」なんて思い込みやすいんですが。
でもまぁ、ちょっと冷静に考えてみましょう。
そして少し冷静になって考えると、「初心者ほど、今の時代は上昇しやすい」と分かります。
というのも、今の世の中というのは、そういう「環境が変わって、みんなが新たな試行錯誤を始めた状態」だからですね。
すなわち、今はプロだとか初心者だとかとか関係なくて、「今は、みんなが今という新たな時代に生きる初心者」だということです。
すると、「プロでもダメなら、自分にはダメだ」なんてことはないと分かります。
むしろ、「今までの方法論にしがみついている現役のプロだからこそ、落ちやすい。新たな方法論をどんどん取り入れられる初心者だからこそ、上昇しやすい」と分かるかと思います。
下がる場所があれば、上がる場所もある
だいたいマスコミは悲劇が好きで、悲惨な状況の声ばかりを取り上げるものです。
そういう情報に触れるほど、「この世の中は、落ちてゆくばかりだ」とか錯覚しやすいんですが。
でも、下がる場所があれば、上がる場所もあるんですよ。
すなわち、それだけ「新たに上がっている場所」もあるわけです。
そして、そういう「新たに上がる場所」というのは、ほとんどが「みんなが新たに始めている場所」です。
なら、別にプロでなくともいいと分かるし、むしろ初心者の方がうまく適応しやすいと分かります。
一つ一つ具体的に取り組む
そしてそういう上昇を始めている人たちは、「こうしたらどうかな? こういうのがうまくいくかも」と、どんどん試行錯誤をしています。
言うなれば、「ダメになったらどうしよう」と漠然としたことにおびえるのではなくて、一つ一つ具体的に取り組んでいるわけですね。
自転車で言うと、「こうやったら乗りやすくなるかも」と、試しているのと同じです。
すると、目の前のことに集中できるし、恐怖に向き合って解決すればするほど上昇できます。
恐怖というものは、そういう程度のものです。
なら、気がついたら恐怖なんて消えているし、「新たな世界での生き方」も身についている、という感覚です。
田舎暮らしでも、ビジネスでも、現状から出る挑戦でも、生き方でも、同じです。
「お金持ちになれればなぁ」とか言う必要はなく、どんどん具体的に切り開いてゆけばいいと。
まとめ
なので、お金持ちを目指すよりも、リスクや恐怖に向き合うのもいいかと思います。
「自転車と同じだ。体力や運動神経を鍛える必要なんてないし、実際の自転車に向き合おう」
そうやって恐怖に向き合うと、恐怖は消えます。
そして、「必要なお金」は減って、実現可能性が高まるかと思います。
そういう発想だと、未来に希望が持てるし、具体的なリスク対策ができて、どんどん新たな行動ができるかな、と思ったりもします。
ということで今日は、「リスクや恐怖に向き合うほど、必要なお金を減らせる」というお話でした。
今日はここまで~。