今日は、未来のお話をしてみましょうか。

「AIに漫画を描いてもらう日も、近いかも」というお話です。

 

ついにAIが絵を描いた

まずは一つのニュースをご紹介。

機械学習したAIがレンブラントの”新作”を出力。絵具の隆起も3D再現した「The Next Rembrandt」公開(engadget通信)

AIがレンブラントのタッチを学習して、ついに新たなオリジナル作品を作ってしまったようで。

 

もちろん現時点では、かなりの分量を人間が決めていますが、将来的には少しずつこういうことも日常的にできるようになるでしょう。

たとえば「人間の声」という分野でも、以前は「人工音声」なんて研究所でしか使っていないようなものでした。

人間が録音する方が、はるかに低コストだったからですね。

でも、現在ではボーカロイドとか、読み上げソフトとか、当たり前のようにありますよね。

しかも、フリーでもあるぐらいで。

 

同じように、絵という分野でも、将来的には「コンピュータが絵を描いてくれる」ということが日常的になってくるでしょう。

すると、漫画とかでも、作家はネーム(原稿のラフデザイン)さえ決めてしまえば、後はAIが作ってくれるようになると。

 

AIは、単調作業をなくす

こういう流れに共通するのは、「単調作業をなくす」ということなんですよね。

絵を描くにしても、単調作業ってあるじゃないですか。

その単調作業部分を、コンピュータが担うようになる、ということです。

逆に、クリエイティブな分野や人間性に関わる分野は、ずっと人が担い続けます

だからこそ、これからは単調作業よりも、クリエイティブな部分を重視する方がいいでしょう。

 

もちろん、すべての作業をAIが担うことは、ありえません。

「高額報酬を取るメジャー」や「ニッチ」という領域は、AIが入りにくい領域です。

AIが担いやすい部分は、「安価なメジャーポジション」なんですよね。

 

たとえば昭和の戦後時代では、「お菓子」というものは、菓子職人が一つ一つ作るものでした。

でも、機械化が進むことで、そういう菓子職人は一気に職を失うことになりました。

中でも一番職を失ったのが、「駄菓子職人」です。

というのも、駄菓子が一番機械で作りやすかったからですね。

で、駄菓子=製菓業界メジャーの安価なポジション、なわけです。

 

一方で、高級菓子とかマイナー菓子みたいな、ニッチなお菓子を作る職人は、多少の影響はありつつも、引き続き地元や固定客から愛されることになります。

また、メジャーである駄菓子の職人だったとしても、本当に世間から受ける駄菓子を開発できる一部の能力ある人は、メジャーの会社から雇われることで、生き残れます。

だから、「メジャーの一部トップ職人」と「ニッチ職人」だけが生き残ることになります。

 

同じように、たとえば漫画でも、「安価なメジャー漫画」ほど、これから簡単にAIによって代用されて、職を失っていくでしょう。

音楽でも、「安価なメジャー系作曲家」ほど、これから落ちていく……というか、すでに落ちているものです。

物語でも、「安価で一般受けを狙う私小説作家」ほど、すでに淘汰されていますよね。

私がいつも言っているように、「メジャーとニッチで中途半端な場所にいる人ほど、真っ先に落ちていく」ということですね。

 

まとめ

だからこそ、単調作業の領域を減らして、クリエイティブな領域を増やす方がいいでしょう。

そういうクリエイターほど、楽しく好きなことを続けて、しかもお金を得続けられるんじゃないかと思います。

 

「絵」というのは単調作業領域が多い上に、市場規模も大きいので、かなりの部分をAIが担うようになるように思います。

音楽ではシンセサイザーの登場によって、楽譜さえ書ければ、オーケストラを持たずとも、楽器がなくても、演奏ができなくても、様々な曲を仕上げられるようになりました。

同じように漫画や絵でも、AIの登場によって、プロットやネームのような設計図さえ作れれば、様々な作品を仕上げられるようになるでしょう。

すると、自然と「プロット」や「ネーム」、「絵コンテ」、「演出」のような、人間の感性が用いられる領域が重視されるんじゃないかな、とも思います。

 

ってことで、今日は「AIに漫画を描いてもらう日も、近いかも」というお話をしてみました。

今日はここまで~。

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