今日は、性格と性質のお話です。

HSPタイプ(高共感で工夫ができるタイプ)が、外向型との「日常の論戦」では絶対に勝てない理由を語ってみることにしましょう。

 

SNSでよくある「ああ言われたけど」という反論

SNSを見ていると、よく「ああ言われたけど、私はこうだと思う」と、後で反論していることがあるじゃないですか。

きっと、その場では反論できずに我慢するしかなくて、後で整理して考えてSNSに書き込むことで、納得しているんだろうと思うんですが。

 

こういう現象は、特定の性格ペアでよく起きるように思います。

なのでそれを説明するために、私がよく提案している性格分類(4つの性格分類:外向型と3つの内向型タイプ)を紹介してみましょう。

 

  • 外向型:相手の気持ちを理解できずに、理屈も通じないタイプ。最も我慢をしないタイプ。自分の損得でのみ動く。
  • 境地開拓タイプ:相手の気持ちは理解できないが、理屈は通じるタイプ。自分の欲求を押しつけやすいが、相手が理屈で反論して理が通っていれば受け入れる。情では動かず、理屈で動く。
  • 高共感タイプ:相手の気持ちを理解できるが、理屈が理解できないタイプ。相手の強い感情や欲求を感じたら、無条件でそちらを優先しやすい。理屈は通じず、情で動くタイプ。
  • HSPタイプ:相手の気持ちを理解できて、理屈も通じるタイプ。相手が強い感情を持つならそれを優先しやすいし、理屈が通っていても受け入れる。最も我慢と譲歩をしやすいタイプ。

 

外向型とHSPタイプの間でよく起きる論戦関係

そして、上記のような「その場では言い返せず、後から反論されない場で反論せざるを得ない」というのは、外向型とHSPタイプの間でよく起きるように思います。

 

というのも、外向型はより感情を出しやすいし、強く要求できるタイプです。

そして何より、「理屈なんてどうでもいい」という性質を持っています。

だから無理矢理な論理でも、適当な理由にかこつけて、強引に自分の欲求を通そうとします。

 

一方でHSPタイプは、共感性によって相手の感情に配慮しやすい性質を持ちます

また、推測ができるので、相手のさまざまな事情や可能性を予想するために、リアルタイムの議論では思考に時間がかかりがちです。

なので、「適当にかこつけた論理」だったとしても、「それも、時と状況ではありうる」と判断材料として加えやすくなります。

だから、相手が「こういう事情もある、こういう理由もある」と立て続けに感情的に主張されると、どうしても脳内処理が飽和してしまい、「そこまで言うなら」と相手に譲歩しやすくなります。

 

すると、どうしてもHSPタイプは外向型に譲歩せざるを得ないことが多くなると。

そういう事情もあって、HSPタイプは外向型に対して、上記のような現象が起きるように思います。

つまり、「その場では言い返せず、後から反論されない場で反論して、少しでも溜飲(りゅういん)を下げる」ということをしやすいと。

 

その場で言い返しても、必ず反論される

ちなみに、その場で論理的に言い返したとしても、必ず反論されます

というのも、外向型は理論無視なので、「筋の通らない、適当な理由にかこつける」ことができるからですね。

だから、HSPタイプがその場で筋の通った反論をできても、相手はまた別の事情や理由を持ち出せばいいだけです。

 

例えば外向型が「この仕事、私の代わりにやって」と言ってくると、HSPタイプは「筋の通った理由」を求めます。

でも、外向型は「この後、人と約束があるんだから!」と、別の事情を持ち出して反論します。

なら、そのための正当な理屈を訴えても、外向型はさらに「他にも、私の上司はこれぐらいひどくて!」とか、「寝不足でしょうがないじゃない!」とか、様々な「別の事情」を持ち出します。

こういう「別の事情」を延々と持ち出されると、筋の通った議論が成り立たなくなり、後は感情と根気勝負になります

 

もし早々に議論を打ち切ろうとしても、外向型から「けち!」とか「少しぐらいいいじゃない!」と攻撃され、それがダメージになります。

議論を打ち切ろうとしても、相手が打ち切らないわけですね。

 

結局HSPタイプは、筋の通らない感情的な反論や抗議に延々とさらされて、折れざるを得ないと。

人によってはよくあるでしょ、こういうこと(笑

 

HSPタイプは、外向型には「日常の論戦」では絶対に勝てない理由

まぁそういうパターンがあるとしても、私の中では、HSPタイプは外向型には「日常の論戦」では絶対に勝てないと思うんですよ。

その最大の要因が、「相手を傷つけると、自分も傷つく」という性質を持っているからです。

 

HSPタイプは共感性を持ちますが、その共感性の性質によって、相手の気持ちを自分のことのように実感してしまうわけです。

すると、相手を傷つけてしまうと、自分まで傷ついてしまいます

RPGゲームで言うと、「敵に攻撃してダメージを与えると、そのダメージ量がそのまま自分に返ってくる」という呪いを受けている状態です(笑

おまけに洞察力があるので、相手の苦しい事情まで深く想像してしまいます。

 

一方で、外向型は共感性が低いので、いくらでも攻撃できます。

むしろ相手の気持ちを理解できないし、相手の都合も考慮しようとすらしないので、攻撃し放題です。

 

なら、「攻撃した分のダメージを自分も受けて、おまけに相手の立場や事情も想像して考えてしまう」というHSPタイプと、「遠慮なしに攻撃し放題」な外向型とでは、論戦の結果は明白でしょ(笑

だから、「日常の論戦」では、HSPタイプは外向型には勝てないんだと。

 

HSPタイプができる対策

ならHSPタイプはどうしたらいいのかというと、対策としては次の2つがあるでしょう。

  • 日常ではなく、変化する状況の場合、HSPタイプが優位になる。(優位になる状況に身を置く)
  • 論戦に入らないように、その前段階で勝負を決める。(より根本原因を断ち切る)

 

1つめとしては、「変化する状況に身を置く」ということですね。

日常では外向型が強いですが、非日常や変動時には、HSPタイプの方が強くなります。

というのも、HSPタイプは変化に適応しやすいし、様々な予想や推測ができるので、「変動時に無難に生き残る」という領域ではとても頼もしい存在です。

そういう時や状況を待つか、もしくはそういう場に身を移すのもいいかと思います。

 

2つめは、「論戦に入らないように、その前段階で勝負を決める」ということですね。

いわゆる、孫子の兵法にあるように、「実際の戦争(論戦)に入る前に勝負を決めるのが、名君である」ということです。

 

そのために、より根本原因側に目を向けて、事前に対処しておくと。

危険時間帯は接しないようにするとか、そもそも外向型から依頼されないようにしておくとか。

より根本側になると、「嫌な仕事はしない」とか、「好きな人間関係で生きられるように、生き方を変える」とかあるかもしれません。

そうやって、根本原因側に着目して、対策しておくわけですね。

 

まとめ

なので、基本的に「日常の論戦に巻き込まれた時点で、HSPタイプは外向型には、論戦では勝てない」と思うのもいいでしょう。

そもそも外向型は論理を理解できないので、議論にすらなりません。

SNSでも、「理屈を理解していない反論」なんて、いくらでもあるでしょ(笑

 

もし相手が境地開拓タイプなら、理屈で納得してくれます。

もし相手が高共感タイプなら、感情を伝えると、配慮してくれます。

だからHSPタイプは、境地開拓タイプと高共感タイプなら、それなりにうまくやりとりできるものです。

 

ただし外向型だけは、どうにもならないと(笑

唯一の切り口が「圧をかける(ダメージを与える)」なんですが、HSPタイプはそれが封じられているわけで。

 

まぁ、その力関係は一方的ではなく、「日常時は外向型が強い、変動時はHSPタイプが強い」という状況に応じた関係です。

これが分かると、より根本原因側に着目できて、ストレスを減らす生き方を作れるかもしれません。

 

ということで今日は、HSPタイプ(高共感で工夫ができるタイプ)が、外向型との「日常の論戦」では絶対に勝てない理由を語ってみました。

今日はここまで~。

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