今日は、世の中の仕組みについてお話ししてみましょうか。

インフレや暴落は悪ではなく、ただ富への価値観が移動するだけ、というお話です。

 

円安が本格的に始まった

今日のネタ記事。

コラム:本当の円安危機、1000兆円の家計が外貨買いに走る時に到来か=佐々木融氏(Reuters)

 

記事の内容は、「円安が本格的に始まった」というものですね。

海外でも、「日本円の崩壊が始まりそう(MISH TALK)」みたいな記事が、ここ1~2週間ぐらいで急激に出てくるようになったり。

少しずつ、世界的に「日本円の価値がなくなる」という部分に着目され始めてきたように感じます。

 

円安とインフレが次の混乱になる

以前から言っていますが、私の中ではこの円安とインフレが、日本ではコロナウイルス騒動以上に大きな混乱を生むかと予想しています。

そもそも、もはや円安を止める手がないんですよね。

今となっては、日銀がお金を作らなければ政府財政が維持できないし、お金を作り続ければインフレ&円安になります。

 

そして今の日銀にとっては、政府財政の方が大切です。

なので、インフレと円安が壊滅的なレベルに到達しない限り、中央銀行は「お金を作り続けること」をやめないでしょう。

唯一の可能性が、来年(2023年)の日銀総裁任期満了なんですが、今のところこれもあまり期待できないなと。

なので、まぁ短期的には多少の上下があったとしても、5~10年単位の長期で見ると、今よりもはるかに円は安くなるかと思います。

 

ハイパーインフレまでとは行かずとも、5~10年後には、ひょっとすると桁の感覚が2つは変わるかもしれません。

つまり、「5~10年後では、1万円が今の100円ぐらいの感覚で使われている」ぐらいのインパクトになるかもしれません。

いやまぁ、この「2桁は変わる」という部分にはさしたる根拠はないので、完全に妄想ですが(笑

 

「インフレや暴落が問題を引き起こす」ではない

で、ニュースとかでも、よく「インフレや暴落は悪だ」みたいに言うじゃないですか。

インフレとは物価が上昇することなので、もし収入額が変わらなければ、「生活がより苦しくなる」という問題を生んだり。

株価暴落は会社の価格が落ちることなので、株価暴落が起きれば企業が苦しくなり、給料の額が落ちたり、雇用数を減らしたりするという問題を生んだり。

 

でも、私の中では、因果関係はそうではないと思うんですよ。

つまり、「インフレや暴落が問題を引き起こす」のではなく、「すでに現実では問題が起きていて、それに人々が気づいてゆくから、インフレや暴落が起きる」ということです。

すると、「インフレや暴落は悪ではなく、ただ富への価値観が移動しているだけだ」と分かって、この変化をチャンスにできるかもしれません。

 

現時点ですでに、日本円は作られすぎている

例えば日本の場合、これまで膨大なお金を作って、ばらまいてきたわけじゃないですか。

まぁ日本だけでなく、世界中で中央銀行がお金を作って、特にコロナウイルス騒動以降にばらまいてきた状態なんですが。

 

すると、今、この時点で、すでに日本円は世界中にとんでもない量が作られて、出回ってしまっているわけです。

つまり、現時点ですでに日本円は、「発行された額」と「人々が信じている価値」に大きな乖離(かいり)が生まれていると。

現実は「すでに日本円には、現在の価格ほどの価値がない」であって、それをこれから「世界中の人々がその現実に気づいてゆくから、インフレや円の下落が起きる」ということです。

 

日本円が必要なくなってゆく理由

これは見方を変えると、ただ単純に、「富への価値観が移動しているだけ」だとも言えます。

多くの人が、「日本円は利率が低くて、世界でも最も楽に借りられる、価値ある通貨だ」と思って、それを借りて別の投資をしていました。

だから、多くの人が日本円を求めて、ブームになっていたんですが。

 

でも、それは景気がよくなる時代でのみ通用することだったんですよね。

世界中の景気が頭打ちになって、「新たに得ること」よりも「無駄を手放すこと」が求められる時期になると、お金を借りてまで新規投資する必要はなくなります。

すると、株価は下落を始めるし、今まで求められていた日本円が一気に必要なくなってゆきます。

その現実に人々が気づいてゆくから、人々の価値観が動いて、「日本円以外のものにしておこう」となって、円安になってゆくと。

 

富に対する価値観が移動しているだけ

これが分かると、「富に対する価値観が移動しているだけだ」と分かりますよね。

言うなればこれは、ブームと同じです。

今まで人々が「山が美しくていい!」と殺到していたのが、ブームで人が来すぎて、山が荒れて、美しくなくなってしまったと。

すると、今度は「海が美しくていい!」と言い始めて、人々が海にどーっと殺到するようになった、みたいなものです。

 

だから、インフレや暴落は悪ではなくて、ただ「山に集まっていた人たちが、海に向かうようになった」と言うのと同じです。

なら、価値がなくなる場所からは早めに出て、価値が増える場所に移動するのもいいですよね。

すると、「インフレや暴落には何もできない」なんてことはなく、十分に対策ができるし、逆に豊かさを増やしうるとも分かります。

 

お金そのものでも同じ

これは日本円だけでなく、お金そのものでも同じです。

今までは、多くの人が「お金は万能だ! お金に価値がある! お金が欲しい!」と言って、お金を持とうとしていました。

だから、多くの人がお金を貯め込んで、価値が保たれていたと。

 

でも、ふと気づくと、現実では世界中のものを買い尽くしても、膨大に余るほどのお金が作られているわけです。

なら、「あれ? お金って、みんなが思っているほど、価値はないよね」と、少しずつ気がついてゆきます。

すると、「お金」から「もの」にどーっと人が殺到して、値段が変わる、ということです。

特に、エネルギーとか食料みたいな必需品ほど必要とされて、5年ぐらいの期間で(急激な上昇や下落も含みつつ)上昇することでしょう。

 

まとめ

なので、世の中の仕組みと現実を俯瞰的に見ると、そういうメカニズムがあるように思います。

ただ単純に、時期に応じて人々がブームで移動しているだけなんですよね。

 

なら、インフレや暴落は苦しいことではなくて、俯瞰的に見られる人にとっては、それは大きなチャンスの連続だと分かります。

 

私の中では、これから5~10年ぐらいで、日本円の価値は大きく落ちるだろうな、という予測です。

世界中でも、「お金」よりも、「基本的なもの」とか「素材や作る力」みたいな、実体に関連する価値により価値観が動いてゆくだろうと思います。

だから、これからの5~10年は、「自分で何かを作れる人」が豊かさを得やすくなるかな、と思ったりもします。

 

すると準備ができるし、変化を恐れることなく、むしろ豊かさを増やしてゆけるかもしれません。

 

ということで今日は、インフレや暴落は悪ではなく、ただ富への価値観が移動するだけ、というお話でした。

今日はここまで~。

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