今日は、世の中についてお話ししてみましょう。

「バブル時代がうらやましい」と言っても、実は今もバブルなんですよね、というお話です。

 

「バブル時代がうらやましい」という声

ちょっとしたニュース記事ツイートがあったので、ご紹介。

 

まぁ簡単に言うと、「バブル時代がうらやましい」という声を紹介したニュースなんですが。

 

今もまさにバブルまっただ中

でも実のところ、今もまさにバブルまっただ中なんですよね(笑

今の日本は債券(国債)、株式バブルです。

世界主要都市ではさらに不動産バブルも加わっていて、もう「何でもバブル」みたいな状況だったりしますが。

 

日本でバブルっぽさがないのは、「本来ならもっと落ちているところを、無理矢理支え続けているから」と言えるでしょう。

日本国債(日本円にほぼ連動)は、もっと価値が落ちていてもいいのに、日銀が無限に買い取っているので表面的に価値が保たれていると。

そして、今は「もっと日本円を作れ!」と、多くの人が狂乱しているわけで。

 

だから、おそらくこれから起こるバブル崩壊で、「本来の価格」か、勢いでもう少し落ちることになるでしょう。

私の予想では、「早ければ1年以内、遅くとも2年以内にピークアウト。そこから1~2年かけてゆっくりと崩壊」という流れを想定しています。

 

まぁ私の予想は間違うことが多いので、信じないでください(笑

ただ、私はそれをメインシナリオとして考えて、対策をしています。

もちろんいくつかサブシナリオはありますが、今のところそういう流れが本流だという判断です。

 

被害者ぶる人が出るほど、社会主義になる

それで今日の本題なんですが、私の中では、「被害者ぶる」という人が多く出てくるほど、社会は社会主義体制になってゆくように思います。

というのも、「被害者になる」というのは、「私は正義によって助けられるべきだ」という主張に他なりません。

ここで言う「正義」とは、「弱者救済」です。

 

だから多くの人が「被害者ぶる」というのは、多くの人が「誰か強い存在に助けてもらおう」という依存心で利益を出そうとすることになります。

つまり、「自力で強者になるよりも、自ら落ちぶれて弱者になる方が、支配者に助けてもらえるから楽に生きられる」としてしまうわけですね。

なので、「豊かさを得るために、落ちぶれる」という、こじれた現象が起きると。

 

これは自由市民の思考ではなく、むしろ奴隷的な思考だと言えます。

だって、「自分の上に、人間の支配者がいて当然」という前提なんですから。

 

なぜ社会主義になってゆくのか

そして最も強い存在は、たいていの場合は「国」です。

だから国に依存しやすくなって、国の権力が増大してゆくと。

 

すると、次のような連鎖ができます。

  • 個人個人が被害者ぶる
  • → 「正義(弱者救済システム)」への依存体質になる
  • → 何でも国に任せる。何でも国のせいにする
  • → 国の権力強化(大きな政府になる)
  • → 国のシステムが複雑になるので、国民は国を監視しにくくなり、国が隠蔽体質になる
  • → 国が国民を監視、管理するようになる。一方で国民は、国を監視しにくくなる
  • → 国家による強い統制社会になる(社会主義体制になる)

これは因果関係(起きる順番)のように見えますが、すべて等価関係で、同時進行だと思うといいでしょう。

 

だから、「被害者ぶる人が多くなるほど、大きな政府(社会主義体制)になりやすい」ということです。

 

これから国家は隠蔽体質になり、監視社会になってゆく

これってまさに、今の日本が入っているスパイラルでしょ。

10年ぐらい前までは「中国の国家が出す情報は、改ざんされていてほとんど当てにならない」と言われていました。

なのに今では、日本がまさにそういう方向に真っ逆さまに落ちていると。

 

そして、国がどんどん隠蔽体質になってきているし、監視社会になっています

国が情報公開をするのではなく、むしろ国民の情報を国に提出させて、国が国民を監視する方向に向いていると。

一方で国民は、国が複雑になりすぎているし、国から情報公開を得られないので、国の内部がどうなっているのか理解できなくなります。

 

当然、国の役人も被害者意識を持つことで、「自分は利益を得て当然だ」と腐敗を正当化します

結果として国の内部が腐敗し始めて、よくある「腐敗した社会主義国家」が仕上がると。

 

自立する方向だと、自由主義体制になる

一方で、一人一人が自立する方向だと、自由主義体制になります

これは、次のような連鎖になるでしょう。

  • 個人個人が自立する
  • → 国の権力が減り、国民の自由が増える(小さな政府)
  • → 国がシンプルなので、情報開示をさせやすいし、国民が国を監視しやすくなる
  • → 国民が統制する国家になる(自由主義体制になる)

 

元々のアメリカは、こういうスタイルでした。

アメリカ人は元々、ヨーロッパから移民してきた人たちばかりだったわけです。

そして新天地アメリカでは誰も助けてくれる人はいないので、自力でなんとかしなければ、何もできませんでした。

だから、「自分で切り開かなければ、何も得られない」という自立心を持った人たちばかりだったと。

 

なので、アメリカは元々小さな政府だし、国が国民を監視するのではなく、国民が国を監視する、という形だったわけですね。

ただまぁアメリカも世代交代が続いて、最近はだいぶ変わってきているんですが。

 

サイクルとして入れ替わる

もちろん、これはサイクルとして行ったり来たりします。

社会主義体制に傾きすぎると、国家が腐敗するので、「国家にすべて任せるな!」という声が大きくなってきて、それが自由主義の種になります。

一方で自由主義に傾きすぎると、資産階級ができてしまうので、「金持ちにすべてを決めさせるな!」という声が大きくなってきて、それが社会主義の種になります。

 

とはいえ、人(社会維持が得意な人)の性質として、基本的に「シンプルなものを複雑にする」はできますが、「複雑なものをシンプルにする」はきわめて難しいものです。

だから社会主義社会は、「抜本的に作り直す」ができないと、「長期的に衰退する」になりやすいものです。

そういうこともあって、もし日本が「作り直す」を失敗した場合、他の社会主義国家同様に「長期的に衰退する」がメインシナリオになると思ってます。

 

自由主義と社会主義、どちらも悪いものではない

ただし私自身は、自由主義と社会主義、どちらも悪いものではないように思ってます。

それは「ポジティブとネガティブ」と同じように、適した状況と配分で用いれば、適した効果を発揮するんですよね。

実際にロサンゼルスのストリートでホームレスがあふれる映像を見ると、「これが自由主義の一側面なら、自由主義はいいことばかりではない」と実感できますから。

 

私は自由が大好きな側ですが、世の中には「自由だと苦しい。社会の歯車にならないと生きていけない」というタイプの人も多くいるわけで。

特に日本では、そういう「歯車でないと、生きていけない」というタイプ、すなわち自立が合わずに、依存体質の人は多いように思います。

 

そして私は弱者救済が好きな人ですが、「本来は自立できるのに、不要な救済を与え始めると、人は堕落する」という側面があるとも分かります。

だから、弱者救済は誰にでもしていいものではないし、「助ける」ことには哲学が必要になります。

「失敗させないのが愛情なのか、失敗させてあげるのが愛情なのか」、それは結構考えさせられますからね。

 

気質よりも、生き方を変える方がいい

私自身は、「気質を変えるのは難しい」と思ってます。

気質よりも、生き方を変える方がいいかな、というスタイルです。

 

なら、日本人の依存体質も、依存を増やす今の傾向も、これはもう「そういう気質の社会だし、今はそういうサイクルだ」と思うのがいいように感じます。

気質は変えようとしない、ということですね。

 

その中で、私たちは「自立して判断できる人間」としてどう立ち回るか、ということですね。

すると、自分なりに豊かさを増やせるし、誰かを助けられるようにも思います。

 

そして時に、国が腐敗して落ちぶれる時は、「新天地に移動しよう」という決断も必要になるかもしれません。

それは、ヨーロッパで大不況になった時とか、2度の世界大戦で生きながらえるために、人々が命をかけて新天地アメリカに移民したように、ですね。

そういうのが、自立した人の考え方のようにも思います。

 

まとめ

なのでこういう感覚が分かると、「バブル時代がうらやましい」という羨望とか被害者意識を手放せて、自立して動けるかと思います。

 

だいたい、今も十分なバブルですからね。

ひょっとすると10年後の世代からは、「10年前がうらやましい。海外のものをいくらでも輸入できて、電気代や暖房代も安くて、こんなに浪費していたんだから」と言われるかもしれません。

 

すると「上昇時がいい、下落時は嫌だ」ではなく、「状況に合わせて生き抜こう」とできて、納得して生きやすくなるかもしれません。

 

ということで今日は、「バブル時代がうらやましい」と言っても、実は今もバブルなんですよね、というお話でした。

今日はここまで~。

この記事をシェア:
Share