今日は普通に日記です。

ここ最近はまっていた、「僕だけがいない街」という作品について語ってみましょうか。

 

「僕だけがいない街」という作品にはまってました

いや~、ここ1週間ぐらい、ドはまりしていた作品があるんですよ。

それが、「僕だけがいない街」という漫画でした。

 

ジャンルとしては、ミステリーサスペンスの皮を被ったヒーローものですかね。

導入(第一幕)がミステリーサスペンスですが、第二幕からは「敵と戦い、とらわれの姫を助ける」というヒーローものの構成になってます。

メインプロットは、「恨みを持つ」(「ストーリー作家のネタ帳」第1巻に収録)を基本としてます。(多少ズレはありますが、作者先生はこういうプロットを作りたかったんだろうなと予測したり)

 

内容はというと、北海道を舞台にした、一つの連続誘拐殺人事件のお話です。

主人公は小学生の頃に、一人の友人と、一人のクラスメイトを誘拐殺人事件で失っています。

で、主人公はあるとき、母親と共に一つの誘拐事件を未然に防ぐという行動を起こします。

それによってその犯人から狙われてしまい、母親を殺されて、しかも主人公は母親殺しの犯人に仕立て上げられてしまいます。

そんな主人公は、日頃からなぜか「過去に戻る」という妙な能力を持っているわけです。

そこで主人公は、過去の小学生の頃に戻って、連続誘拐殺人事件を防ぎ、しかも犯人を追いかけてゆく……という内容になります。

 

この作品は、こう言うと何ですが、メインプロットのミステリーとかサスペンスはどうでもいいんですよ。

ただ、2~4巻までの、恋愛を含んだサブプロット部分があまりにも強烈で。

仲間(ヒロイン)の一人、加代を助けてゆく部分が素晴らしくて。

もうね、続きが楽しみで、久しぶりに夜も眠れなくなるほどのめり込んだ作品でした。

 

興味がある人は、とりあえず2巻まで見てみるといいでしょう。

「ひぐらしのなく頃に」が好きだった人は、この作品も楽しめるかと思います。

後半(5巻以降)からツッコミどころが多くなるのも確かですが、それをぶっ飛ばすのめり込み具合でした。

 

ヒーローものの物語は、夢を実現する過程と同じ

男の子向けって、ヒーローものが好まれますよね。

「主人公が勇者となり、凶悪な竜を倒して、とらわれの姫を救い出す」というのが一つのモチーフです。

主人公は姫を慕っているけれども、その姫が悪い竜によって奪われ、とらわれてしまいます。

主人公は竜よりも圧倒的に力が弱く、普通に戦っても絶対に勝てない状態です。

それを、知恵と勇気を使い、そして仲間の協力を得ることで、「弱い自分が、強い相手を倒す」という流れになります。

 

これって、夢を叶えることでも同じことですよね。

自分には実現したい願いがあるけれども、障害(竜)が立ちふさがっていて、普通に戦っても歯が立たないわけです。

そういう状態から、自分なりの強みを見つけ出して、それを頼りに知恵と勇気を使って、そして仲間の力を得ることで、願いを実現してゆくわけです。

ヒーローものには、そういう願いを実現するためのモチーフが、うまく詰め込まれているんですよね。

 

こういうモチーフを見ると、勇者とかヒーローって、「力が強くて勝つ」という人物ではないと分かります。

彼ら勇者たちは、みんな「圧倒的劣勢から、工夫をして勝つ」という人物なんですよね。

もちろん途中では試練とか特訓みたいなこともしますが、それは「工夫を実現するために必要な準備」なわけです。

「竜と同種の力を持つ」という努力はしないものです。

だって、そんな努力をしても、竜には勝てませんからね。

だから必ず、「自分の強みを元に攻略法を組み立てて、竜に対抗する」となります。

 

力のある竜になるのではなくて、力のない人間として勝つ

夢の実現が全然動かないってのは、こういう根本的なところにあるように思います。

みんなが、「竜と同等の力を得よう」としてしまうわけですね。

「プロレベルのスキルを身につけよう」とか、「新人賞の選者に認められるように、レベルアップしよう」みたいな。

それは、他人軸が出発点じゃないですか。

主人公が、なれもしない竜になろうとするのと同じです。

 

勇者やヒーローは、「自分が力のない人間だ」と知って、その上で知恵を使って戦略を立てて、工夫をしてゆくわけです。

知恵が前提なんだと。

その上で、その知恵を実現するために、訓練や特訓をすると。

そのためにも、自分の特徴を知って、それを生かす必要があるわけですね。

 

「僕だけがいない街」でも、主人公は小学生に戻ってしまうので、力も地位もお金も、そして信頼もない状態になります。

でも、そんな力のない子どもだからこそ、知恵と勇気を使わざるを得ないわけですね。

主人公に力がなければないほど、そして敵が強ければ強いほど、勝てる見込みがなければないほど、盛り上がるものです。

この主人公は、どんどんと勇気を出して大胆な戦略を取ることで、事件を防いでいきます。

この知恵と大胆さが、何というか格好いいんですよ。

 

まとめ

「僕だけがいない街」は、見かけはミステリーっぽいですが、ヒーローものとして見るといいでしょう。

後半(第5巻からの第二幕後半)からは「そういう展開にするのか!」と頭を抱えたんですが、第二幕前半(第2巻~第4巻)までがすごすぎたので、ついドはまりしてしまいました。

4巻まで見て、後は脳内補完するのが一番いいかも。(……先が読みたくてたまらなくなるので、それが可能であればの話ですが(笑

面白かったので、興味がある方は是非どうぞ。

 

ってことで、今日は「僕だけがいない街」という作品について語ってみました。

今日はここまで~。

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