今日は、ビジネスっぽい日記的なお話です。

「なぜこの店のビジネスが続いているのか、推理してみよう」、というお話です。

 

リニューアルした八百屋の謎

私がよく使う散歩ルートの途中に、古い八百屋さんがあるんですよ。

もう白髪になりつつあるじーさんとばーさんがやっている小さな店なんですが、いつ見てもその店には客が入っていなくて。

でも野菜は安いので、「こんな値段で売ってるんだ」とびっくりしたりもするんですが。

 

その店が、少し前に閉店して、取り壊されていたんですよ。

当然私は、「ああ、つぶれたか。まぁあれだけお客が入っていなければ、当然だろうな」とか思っていたんですが。

 

でも驚いたことに、その数ヶ月後、そこに立派な鉄筋3階建てのビルが建って、その一階にその八百屋が店を出していたんですよ。

二階以上は、その家の人の住居です。

つぶれたんじゃなくて、リニューアルしていたんだと。

私は「うそっ!?」とか思って、現実を疑ったりして。

 

なぜ「客が全く入らない店」が続くのか

こういうことって、結構あるように思います。

例えば私の実家の近くには、年がら年中、客が一人も入らない和菓子屋さんがあるんですよ。

それなりの店舗なのに、私が小学生の頃からずっと見ていても、客が入っているのは生まれて1度ぐらいしか見たことがない、みたいな。

でも、あれから30年以上経った今でも、毎日きれいな店舗のままでやってますからね。

しかも、陳列している商品は、いつも新しいもので。

 

こういう店のトリックが分かると、ビジネスの仕組みを知ることがぐっと面白くなるように思います。

ということで今日は、なぜそんな「客が全く入らない店」が続けられるのか、それを推理してみることにしましょう。

 

「軽ワゴンが3台」の意味するもの

いや、これは推理とか大げさなことを言わなくても、実はビジネスのパターンを知っていれば分かることだったりします。

先に説明した八百屋さんの場合、店に客は全然入っていないわけです。

でも、ふといつもとは違う時間に歩いたら、ちょっとしたことに気づいたんですよ。

それが、その店の横には駐車場があって、その商店名が入った業務用の軽ワゴンが3台ぐらいあったことですね。

これが解決のヒントになります。

 

なら、「ああ、この商店は店で売っているわけではなくて、どこかに卸しているんだ」と分かります。

小さい店に、運搬用の軽ワゴン3台なんて、完全に不釣り合いです。

しかも、私が普段散歩する日中にその車は全て出払っているので、結構いろんな場所を走り回っていると予想できます。

そういうところから、「この店は、飲食店とかホテル、レストランをターゲットとしていて、店自体はおまけなんだ」と分かります。

「それでビルが建つんだから、すごいよな」とも思ったりもするんですが。

 

「客が一人も入らない和菓子屋さん」も同じで、ここもずっとホテルとか旅館にお菓子を売っている店になります。

これは、私の親から聞いて知っていたことなんですが。

まあ、ある意味「実際の店舗に人が入らなくても、利益を上げられることもある」と知っていたから、先の八百屋さんの謎が解けたわけです。

 

固定客やファンを扱うのは、強い

いわゆる、店自体はフェイクというか、カモフラージュみたいなものですね(笑

まぁある意味、応接室ついでに商品を置いている、みたいなノリでしょうか。

今で言うと、ネットショップがついでに実店舗も開いている、みたいなものですね。

 

そしてこういうのを見ると、「固定客やファンを扱うのは、強いな」と思ったりもします。

例えば、きれいなラーメン屋さんが1年で消える一方で、ぼろっちくて狭い居酒屋が、ずーっと長く続いていたりしますよね。

それとか、うちの近所でも、去年ぐらいに「寿司+しゃぶしゃぶ食べ放題」の店ができたんですよ。

それが最初はすごい人気だったのに、1年も経たずに、今では驚くほどガラガラですし。

 

すなわち、「知名度を上げること」と「商品が売れること(ファンを作ること)」は、全く違うことなんですよね。

まぁ、知名度が高まれば、物珍しさに最初は人がやってくるでしょう。

でも、そこでファンが作れなければ、それで終わりなんですよね。

むしろ、「知ってるよ。でもあそこはよくないので買わない」となってしまって、その後どんなにあがいたとしても、お客が来なくなるわけです。

ある意味、クオリティもないのに知名度が上がることは、危険なことだと分かります。

 

まとめ

そんな風に、客が入っていないように見えても長く続いている店には、やっぱり何かしらの理由があるわけです。

その辺の謎を解き明かせるようになると、ビジネスシステム作りも面白くなるんじゃないかと思います。

 

で、知名度が低くても、ファンは作れるし、売れ続けることもできるんですよね。

冒頭の八百屋にしても、和菓子屋にしても、お客が入っていないように見えても十分に稼いでいるところはあって。

収益源を見抜くのが、一つのポイントかな、とも思ったりもします。

 

いやほんと、遊んで暮らしている人って、何を収益源にしているのかほんと分かりませんからね(笑

ある意味、それが分からないからこそ、競合がいなくて安泰なのかな、とも思ったりもします。

どこかで「最強なのは、無名の金持ちだ」と聞いたことがありますが、まさにそうだとも思います。

お金持ちでも有名になると、いろいろしんどいですからね。

私の場合、目指すなら「無名の金持ち」もしくは「知る人ぞ知る程度のニッチで金持ち」がいいかもしれないな、とも思ったりもします。

 

ということで今日は、「なぜこの店のビジネスが続いているのか、推理してみよう」、というお話でした。

今日はここまで~。

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