今日は、考え方というか、論理の作り方についてお話ししてみましょう。
「探偵っぽく考えてみると、本質が見えるかも」、というお話です。
なぜ「不可解なこと」が起こるのか
世の中には、不可解なことってありますよね。
「なんでこの人は、わざわざこんなことをするんだろう?」とか、「なんでそれをする必要があるんだろう?」みたいな。
例えばよくあるのが、愚痴を言ったところで何も状況がよくなるわけではありませんよね。
それとか、世の中を嘆いてばかりで、自分は何もしない人とかいるものです。
好きで激しい競争に入っていく人もいれば、好きで人里離れた場所で自給自足をする人もいると。
それだけでなく、自分自身にも不可解なことがあるものです。
例えば「なんで自分はこんなに苦しいんだろう?」とか、「なんで幸せを味わえないんだろう?」とか、ありますよね。
「なぜずっとこんな問題を抱えているんだろう」、「なぜ好きなことでお金を稼げないんだろう」、「なぜ知名度を上げられないんだろう」みたいな。
本質が見えると、原因が分かる
実は、本質が見えるようになると、これらの原因が分かるんですよ。
物事には、全て本質があります。
その謎の背後にある本質(原理)を知れば、「あ、ここを対処すればよかったんだ!」と目からウロコ状態になって、解決策が分かるようになります。
私はそういう本質を追うのが好きで、このブログでそういう気づきを語っているわけですね。
だから、目からウロコ体験ができると。
じゃあ、自分でそういうことができるようになったら、すてきですよね。
わざわざこのブログを見なくても、毎日の生活の中でどんどん本質を見つけて、目からウロコ体験ができたら面白いじゃないですか。
それに、どんどん自分の問題を解決できて、豊かになれますからね。
ということで今日は、私がどう考えて、そんな本質を見つけているのか、そのお話をしてみましょう。
探偵のように考えてみよう!
私の考え方をイメージしやすい言葉で言うと、「探偵のように考えてみましょう」ということです。
探偵ものの小説とか物語がありますよね。
あれって、探偵が断片的な情報から事件全体を組み上げて、見ている私たちからすると、「なんかすごー!」と感じますよね。
その探偵になってみましょうよ、ということです(笑
言うなれば、私たちが主人公の探偵になるわけです。
ちなみに私は、少し前に猫のかわいさにはまったんですよ。
で、猫について学んでいると、猫って結構不可解な行動をするんですよね。
リストアップすると、次のようなものがあります。
- 好きな人が来ると、犬はしっぽを振るのに、猫はしっぽをぴんと立たせる
- 猫は知り合いの猫と挨拶する時、鼻と鼻を近づけてキスっぽいことをする
- 猫は知り合いの猫と出会うと、よく相手のおしりをかぐ
- 猫は時々集会のようなものをして、しゃべるわけでも何をするわけでもないのに、なぜか集まってじっとしていることがある
- 一匹の猫にエサを与えると、猫同士がしゃべっているわけでもないのに、その猫が他の猫をどんどん連れてくる
不可解ですよね。
じゃあ、この謎を探偵になったつもりで解決してみましょう。
なぜ猫はおしりのにおいをかぐの?
本質を見る上では、「目的」と「目的を実現するために必要なもの」という2つの構成要素が重要になります。
探偵風に言うなれば、「犯人はメリットにならない行動をしないのです!」、「そのために、これが必要だったのです!」ということですね(笑
猫にとっては、何かメリットがあるから、それをしているわけです。
じゃあ、一番不可解な「相手のおしりのにおいをかぐ」というものに、どんなメリットがあるのかを考えてみましょう。
「なんでわざわざくさいのに、においをかぐねん」、みたいな。
なら、「おしりにあるもの」に着目できます。
おしりにあるものと言えば、肛門とか、排泄物、排泄物のにおいです。
でも、「見る」ではなく「においをかぐ」なので、猫にとって「目的を実現するために必要なもの」は「排泄物のにおい」だと推測できます。
なら、排泄物のにおいを知ることで、何のメリットがあるのか。
すると、「相手の栄養状態を知ることができる」と推測できます。
猫は基本的に単独行動なので、相手が毎日何を食べているのか知りませんし、どこに良質のエサがあるのか分からないものです。
その場合、相手の排泄物のにおいをかぐことで、「あ、こいつ、いいエサを食べている」という情報が分かります。
すなわち、「目的」は「エサ情報を得るため」だと推測できます。
そして謎が解けてゆく
この「目的」と「目的を実現するために必要なもの」という2つの要素が分かって、それが真実に近いほど、他の謎もいろいろと解明します。
なぜ、猫は出会ったら、鼻と鼻を合わせるのか。
このロジックで説明すると、それはキスをしているのではなくて、「口元のにおいをかいでいる」と分かります。
それはおしりをかぐのと同じで、「直近で食べたもののにおい」が分かるからですね。
で、なぜ一匹の猫にエサを与えると、他の猫を連れてくるのかも分かります。
それは他の猫が、そのエサを食べた猫のおしりや口元のにおいから、「こいつはいいエサを食べた」と知るわけです。
だから、「連れてきた」じゃなくて、「ついてきた」が真実だと予測できます。
言葉でしゃべらなくても、おしりのにおいから、いろんなことが分かるわけですね。
猫は元々、「排泄物を砂に埋める」、「排泄は少し遠くでする」という習性を持っています。
それはおそらく、犬とは違って「待ち伏せで狩猟をする」という単独狩猟スタイルなので、エサとなる動物に自分の存在を悟られないようにするためでしょう。
なら、排泄物を見つけ出して「この辺にいいエサがありそうだ」と分析するよりも、「おしりのにおいをかいで、その猫の後をつける」という戦略の方が、いいエサにありつくには効果的だと分かります。
「だから猫は、そういう不可解な行動をしていたのです!(どーん!)」
好きな相手にはしっぽをぴんと立たせるのは、そういうエサ情報を共有する、という目的もあるでしょう。
もちろん、子猫はしっぽを立てて母親からおしりをなめてもらうことで、「においを消して、捕食者から姿を隠すことができる」というメリットもあるでしょう。
一方で猫の集会は、この中でも少し異質のものだと分かります。
もしエサ情報の共有をするために集まるのであれば、「ずっとその場にじっとしている」という必要はありません。
ならば、これはエサ情報の共有とは無縁な習慣で、「単独行動をするといつも気が張っているので、たまに集団になることで緊張を休めている」とか推測できます。
「だから猫は、そういう不可解な行動をしていたのです!(どーん!)」みたいに、探偵として言えると(笑
これは私の推論ですが、さっきいくつか調べたところでは、猫の行動についてこういう説はメジャーではないようで。
でも、結構真実に近いんじゃないかと思うんですよ。
コナンだって金田一少年だって、アイテムを見つけて、そこから「なぜ犯人はこれを使う必要があったんだろう?」と目的を考えますよね。
その発想法と同じです。
日常でこういう探偵ごっこができるんですから、面白いでしょ(笑
それに、こういう本質思考ができると洞察力が生まれるので、どんどん「目からウロコ体験」ができます。
まとめ
こういう風に、不可解な現象から、「目的」と「目的を実現するために必要なもの」という2つの構成要素を見抜ければ、結構多くの謎が解けます。
私たちは、相手の動機が分かれば、結構落ち着けるんですよ。
すると、「ああ、相手はそれで自然なんだ」と、暖かく見守ることができます。
また、変に相手を変えようとせずとも、自分にとって最適な行動が分かります。
不可解だから、解決できないんですよね。
そういう時は、探偵になったつもりで、背後に潜む原理を考えてみるのもいいでしょう。
すると、「ああ、そういうことだったのか!」と分かって、謎が全て解決できるかもしれません。
それに、これは結構面白い知的な活動なので、飽きずに楽しめるかと思います。
コツが分かれば結構楽しいので、やってみるのもいいかと思います。
ということで、今日は「探偵っぽく考えてみると、本質が見えるかも」、というお話をしてみました。
今日はここまで~。