今日は、クリエイティブなお話です。
「新しい居場所をクリエイティブに見つけよう」、というお話をしてみましょう。
古民家カフェで働くようになった女性の例
ブログ「都会女子ふたり 島で古民家暮らしはじめました」で、興味深いウェブコミックの回があったんですよ。
この人の経緯と、そして実際に移住に踏み切ったときのクリエイティビティーが素晴らしかったので、以下でご紹介してみましょう。
内容はというと、都会の仕事に疲れ切った作者さんが、瀬戸内海の古民家カフェで働くようになったまでのお話です。
作者さんは都会の仕事について行けない性格で、苦しんでいたわけです。
で、そんなとき、昔行ったことのある瀬戸内の島に訪れます。
そしてその穏やかな島の空気に触れて、久しく忘れていた「私は生きている」という実感を得られると。
すると、「こんな場所で生きていけたらいいな」と切に思うようになったわけです。
人にはいろんなタイプがある
こういう感覚って、ありますよね。
「周囲と自分とは、なんかタイプが違う」、「自分は周囲の人のように、社会で頑張れない」という感覚が。
ある意味、社会における「生きている感覚」というのは、「みんなで協力し合って達成した!」とか「みんながうらやむ地位を手に入れた!」、「大勢に喜んでもらった」というたぐいのものになりやすいものです。
それは社会だからこそ、「周囲との協調」とか「周囲との比較」が重視されるからですね。
だから、周囲とうまく協調できない人ほど、ついて行けないことが多いと。
一方で、社会の外れには「境地」と呼んでもいいような、そんなへんぴな場所があります。
そこでは人が少ないので、そこでの生きている感覚は「マイペースでやりたいことを実現する」とか、「喜んでもらう喜びを味わう」、「少数の人に深く喜んでもらう」というたぐいのものになるものです。
人が少ない境地だからこそ、一人の人間にできる幅が広がるので、「できること」とか「貢献できること」が多いんですよ。
人には、そういうタイプの違いがあるわけです。
都会の競争世界が肌に合わない場合、そういう田舎のゆったりとした時間が「生きている」という実感をもたらしてくれる、ということもあると。
別に田舎でなくともよくて、「マイペースでできる環境」、「穏やかでくつろげる環境」が重要なんですよね。
だから、この作者さんもそういう場所にあこがれたわけです。
「どのみち死ぬ」という現実を前にすると、吹っ切れる
作者さんの話に戻すと、それでも当然、いきなり島に移住する決断なんかできないんですよ。
だから都会に戻って仕事をするんですが、あるときこう思います。
「この会社でずっと生きていくことが、安全で、一番いいはずだ」と。
その瞬間、ふいに思うわけです。
「ここで、ずっと……? どうしよう、それは嫌、かも……」みたいに。
この「どっちの生き方をしても、どのみち死ぬ」という現実を前にすると、私たちは結構吹っ切れることができるように思います。
どのみち死ぬのであれば、早めに動きたいですよね。
だって、自分を殺して生きている状態って、生きていないも同然なんですから。
ならば、死んだまま生きて死ぬか、それとも精一杯生きてから死ぬか。
ここまでたどり着けたら、強い行動力が得られるんですよ。
一つの環境から離れるには、大きなエネルギーが必要です。
ある意味それは、周囲の流れとは逆らって、ロケットが引力を吹っ切って地球から離れるのと同じようなものです。
「ずっとここで生きていくの? そんなの嫌だ!」という絶望感は、そのエネルギーを与えてくれることが多いんですよね。
実際に私が独立したときも、このエネルギーでぶっ飛ばしていましたからね。
どうやって「自分らしい収益スタイル」の問題を解決したのか
ただ、「好きなことで独立する」とか、「ネットで収益を上げる」って、なかなか実現できないことが多いものです。
そんなとき、この作者さんはとてもクリエイティブな方法で、自分に合う収益スタイルを作れたんですよ。
作者さんは、その瀬戸内の小さな島に移住したかったと。
でも、ネットで求人情報を見ても、全然自分に合いそうなものはありませんし、そもそも求人自体がないわけです。
そんなとき、作者さんは「レストランのサービス」とか「ホテルのフロント係」みたいな求人を見つけます。
「う~ん、飲食関係は興味があるけど、なんか違うんだよなぁ」と考えて、「ならどういう場所で働きたいんだろう?」と考えるわけです。
すると、「小さなカフェみたいな場所がいい! カフェで働きたい!」と思いつきます。
そこで、島にあるカフェを片っ端から検索して、3件ほどよさそうなお店を見つけます。
で、一件一件に「移住を夢見ていて、働ける場所を探しています。求人はしていますか?」と問い合わせをしたと。
そしてその中の2件から「募集してますよ」と答えが来て、1件は「未経験でも大丈夫です」という内容だったと。
こうして面接を経て、店長の口づてで住む場所も見つけてもらえて、島暮らしを実現できたんですよね。
「ビジョンで一本釣りをする」という発想
素晴らしいクリエイティビティーですよね。
この作者さんは、「求人」のような漠然としたものではなくて、「私はカフェで働きたい!」とビジョンを持ったわけです。
そこから、自分が望む環境を、いわゆる一本釣りしたんですから。
これは、いろんなことで応用できると分かります。
全体的な「募集」から探すのではなくて、自分でまずは絞り込んで、そこで個別にアプローチしてみる、という発想です。
特に境地と呼ばれるようなマイナーな場所では、募集はされていないことがほとんどです。
だって、大手で募集告知をしても、誰もそんなへんぴな場所には来ませんからね。
大手で告知をする時間や費用的なコストを考えると、やってられないと。
だから、マイナーな場所ほど、「全然募集をしていないのに、人を欲している」という状況が多いわけです。
そのチャンスに気づけるかどうか、ということですね。
まとめ
こういう発想があると、新しい居場所を見つけやすいんじゃないかな、と思います。
すなわち、「多くの募集の中から自分に合うものを探す」のではなく、「自分のやりたいことから、募集している場所を見つけ出す」というアプローチですね。
そのためにも、「私はこういうタイプだ。そしてこういう場所で生きたい。そして、こういうことをして生きたい」というのを、明快にすることです。
そして、それに自分でOKを出すことですね。
すると、すごいエネルギーが出てきて、しかも自分に合った可能性が見つかると。
こういうクリエイティビティーがあると、わざわざ「十分なお金を稼いで、預金を作って移住する」なんて面倒なことをしなくても、すぐに行動できるんじゃないかと思います。
こういう発想も、素晴らしいですよね。
ということで今日は、「新しい居場所をクリエイティブに見つけよう」、というお話をしてみました。
今日はここまで~。