今日は、クリエイティブ寄りの、精神的なお話です。
「自分の強みを、家の中から見つけ出す方法」ということで、お話ししてみましょう。
自分の強みを、どうすれば見つけ出せるのか
おとといの記事で、「妄想して楽しんでいることに気づけば、自分の強みが分かる」って説明しましたよね。
「妄想せざるを得ないようなもの」は、すぐに手に入らないもので、かつ自分が楽しめるものなので、お金になりやすいポイントなんだと。
でも、場合によっては「自分がどんな妄想をしているのか、分からない」という人もいるかと思います。
ずっと自分を押し殺して生きてきた人とかは、自分がどんな妄想をしているのか、それに気づけないと。
そこで今回は、そんな「好きなことが分からない」、「自分の強みが分からない」という方のために、自分の強みを身近な場所から見つけ出す方法を説明してみましょう。
本棚を見ると、自分の強みが分かる
実は、家の中で、その人の個性が最も出る場所があります。
だいたいそこを見れば、その人の趣向や強みが分かる、という場所ですね。
それはどこかと言うと、「本棚」です。
本棚に、その人の個性が一番出るってことですね。
本棚の本を、「メジャーないくつかのジャンル」と、「異質な数冊」という2種類で分けてみましょう。
「メジャーないくつかのジャンル」からは、「人に何を与えればいいのか」という内容が分かります。
一方で、「異質な数冊」の内容から、「人にどう与えればいいのか」という手段が分かります。
「人に何を与えればいいのか」を見つける方法
まずは、「人に何を与えればいいのか」を見つけてみましょう。
本棚にある本で、「メジャーないくつかのジャンル」の中から、自分の強みを見つけることができます。
「メジャーないくつかのジャンル」では、それだけの量を欲しているぐらい、「何度も味わいたいもの」があることになります。
それを何度も味わっているので、その面においては、既に見る目が養われているんですよね。
なら、その「繰り返しそれを味わいたい」という要素が何かを見抜ければいいわけです。
いったい何を味わうために、それだけの量を買ったのか。
そこで、それらの本を初めて手にしたときのことを、思い出してみるといいでしょう。
その本を手にして、一番のお気に入りページを味わうとき、ぶわーっと頭の中で妄想が繰り広げられるはずです。
それが、自分にとっての強みとなる「妄想して楽しんでいること」です。
いろんな本を手にとって、一番のお気に入りページを開いてみましょう。
そこで出てきた妄想には、何らかの共通する妄想ポイントがいくつかあるはずです。
その共通点を見つけて、「こういう気持ちが欲しいのかな」、「こういう感覚が欲しいのかな」という内容を見つけ出します。
これは、人によって大きく変わる内容です。
人によっては、自分の状況やシチュエーションを思い浮かべるかもしれません。
人によっては、他人やキャラクターの状況やシチュエーションを思い浮かべるかもしれません。
どこでしているのか、いつしているのか、何をしているのか、どういう風にしているのか、誰としているのか。
「どこでしている」という部分にだけ共通点があるかもしれませんし、「どういう風に」の部分にだけ共通点があるかもしれません。
そんな妄想ポイントを見つけ出しましょう。
「妄想ポイント」と「こだわりポイント」を掛け合わせたものが、自分なりの強みになる
次に、それらの本、もしくは作者の中でも、「どうしてこうじゃないんだ!」という不満を感じる部分があるかと思います。
「これはすごくいい作品なのに、どうしてこういう形になるんだ!」とか、「この作者はいい作品を作るのに、どうしてこういう形にするんだ!」みたいな。
これは、持っていない本でもよくて、最近読んで不満だった作品から見つけてもかまいません。
この不満が、自分なりのこだわりポイントになります。
すなわち、「見る目があるポイント」であり、自分の強みになります。
そしてその「妄想ポイント」と「こだわりポイント」を掛け合わせたものが、自分なりの強みになりやすい、ということですね。
「異質な数冊」からは、手段が分かる
次に使うのが、本棚にある「異質な数冊」です。
この「異質な数冊」が、適切な手段を教えてくれます。
その異質な数冊というのは、量がないため、「手段やノウハウを知ることができればよい」という手段的な本になりやすいものです。
繰り返しその情報を得る必要がないから、少量で抑えられているわけですね。
でも、本棚に残っているということは、自分にとっては必要、もしくは好きなことなわけで。
じゃあ、その「異質な数冊」の手段を用いて、先に抽出した「強み」を表現すればいい、ということです。
あこがれる人や作品と同じにする必要はない
大切なのは、手段を自分に合ったものにすることです。
多くの人が、ここで「あこがれる人のようになろう」、「あこがれる作品のようなものを作ろう」として、失敗してしまいます。
例えば、メジャーなジャンルの漫画を見て、「こういう漫画にあこがれる」と思ったとしましょうか。
でも、少し不満な点もあると。
多くの人がここで、「じゃあ、私がその不満な点を補った、完璧な漫画を描けばいいんだ」と思っちゃうんですよ。
そして、「私には、絵の才能がない。だから私はダメな奴なんだ」と落ち込んでしまうと。
これが、手段を間違って、停滞している人の典型例になります。
そうじゃなくて、自分なりの独自な方法で、強みのポイントを表現しましょうと。
「異質な数冊」に漫画の描き方本があれば、漫画で表現するといいでしょう。
でも、例えば小説の書き方本があれば、小説や物語で表現するわけです。
論理系な本があれば、論理を用いて説明するのもいいでしょう。
しゃべり方本があればしゃべりで表現したり、心理学本があれば心理学を使って説明したり、車の本があれば車で表現したりするわけです。
すなわち、「あこがれる作品や、あこがれる作者とは、同じ土俵に立たない」ということです。
同じ土俵に立つのではなくて、「足りないものを埋めてあげられる人」を目指すといいでしょう。
そのピンポイントだけで戦う、ということですね。
自分なりの方法で、相手の持つ穴を埋めてあげればいい
ファンというのは、「自分にあこがれる人」のことです。
私たちは、その「強み」を持っていない人から、あこがれられる対象になるわけですね。
例えば私の場合、ストーリープロット技術はそれなりに強みのポイントです。
すると、私がストーリープロット技術をどんどん教えると、「ストーリープロット技術を持たない人で、かつそれを得られれば成功できると分かっている人」が私にあこがれて、私のファンになるわけです。
私は、完璧なアニメや漫画を作る必要はないんですよ。
私は、心理学や論理という私なりの手段で、私の強みを提供すればいいと。
他にも、私の強みではスモールビジネスのノウハウもあるでしょう。
なら、私がスモールビジネスのノウハウを教えると、「スモールビジネスのノウハウを持たない人で、かつそれを得られれば成功できると分かっている人」が、私にあこがれて、私のファンになるわけですね。
で、私はそれを、大好きな心理学とか論理という手段で説明すればいいと。
苦手なしゃべりとか、セミナーとか講演とかでする必要はないわけです。
一方で、例えば経営コンサルタントの小阪祐司さんは、しゃべりが大好きなんですよ。
だから、彼はラジオとかポッドキャスティングを使ったり、講演をメインに活動するわけです。
で、彼は本を書くときでも、一度本を書くためにセミナーを企画して、そこでしゃべって、録音した内容を元に原稿にする……というぐらい、しゃべりをベースにしているんですよね。
だから、あこがれるような人になる必要もありませんし、あこがれる作品のような作品を作る必要もありません。
このブログを読んでくださっている人の場合、私のようにブログを書く必要もありませんし、本を書く必要もありません。
自分に合った手段で提供すればいいんですよ。
そんな風に、自分なりの強みを、自分なりの手段で提供するわけですね。
まとめ
そんな風に本棚を見ることで、自分の強みと、その提供方法が見えてきます。
「メジャーないくつかのジャンル」からは、提供する内容が分かると。
そして「異質な数冊」からは、提供する方法が分かるでしょう。
その上で、「自分があこがれる、完璧な作品を作る」ではなくて、「ピンポイントの穴を埋めてあげられる人」を目指すといいでしょう。
すると、大好きなピンポイントを、得意な手段で提供できるので、自分にとって最も有利な土俵で戦うことができます。
既に見る目がある内容を、得意な方法でどんどん与えることができるので、短期間でファンを作れます。
しかも、楽しく、挫折することなく続けられるわけですね。
本棚からは、そういうことが見えると。
まぁ、もちろんこれは強みを見つけるきっかけ程度なので、厳密にそうなるとは限りません。
ただ、「自分の強みが分からない」という人には、いいつかみ所になるんじゃないかと思います。
ちなみに私の本棚は、メインがビジネス書と自己啓発本で、異質なのが心理学本とストーリープロット本でした。
やっぱりその辺でやると、モチベーションも上がるし、自分なりのクオリティが出せるんですよね。
ということで、今日は「自分の強みを、家の中から見つけ出す方法」ということで、お話ししてみました。
今日はここまで~。