今日も、精神的なお話です。
自分の可能性を得るための考え方、ということでお話ししてみましょう。
絵を描いて、短期間で収入を得るにはどうしたらいいのか?
こういう質問をいただいたので、ご紹介。
風景画を描くことで生活したいと思っているのですが、現実的には、それだけで生活するのは難しいと思います。
そこで、二つの選択肢を考えました。
- イラストレーターになる
- 絵を描くのは趣味にして、他の仕事を探す
絵を描くことによって収入を得るなら、イラストレーターになることが一番の近道だと思います。
ただ、依頼主の求める絵を描いたり、お金のために絵を描くということを考えると、今からたまらなく苦しく感じてしまいます。
絵はがきや画集を作って販売したり、直接絵を売ったりすることは考えているのですが、それだけで生活できる分の収入を得るのは難しいのではないか…と思います。
僕はこのまま風景画を描き続けてもいいのか…とも思ってしまいます。
こういう葛藤を抱えている方は、多いんじゃないかと思います。
これが、多くの人が陥る苦悩を、見事に言語化した内容じゃないかな、と思うんですよ。
「大好きなことをしてお金を稼いでいきたい。でも、今の実力で短期間でそれを実現しようとすると、必ず嫌なことをしなきゃいけない。どうしたらいいんだ!」……みたいな。
実はこれは、ちょっとした思考の罠に引っかかっているだけです。
その思考の罠を解きさえすれば、自分の可能性が見えてきます。
すると、第3の選択肢が見えてきます。
3つ目どころか、10も20も、100も200も選択肢が得られるようになります。
すなわち、選択肢は無限にあると分かります。
じゃあどうすれば、そんな風に思考の罠を解いて、多くの選択肢を得られるのか。
今日は、そんな思考の制限を取る方法「もこみちの理論」をご紹介しましょう。
圧倒的なクオリティを、どう実現するのか
私が提案している方法論を、全体を俯瞰して見ると、次のような流れになります。
大好きなことを「全て」する → 自分独自のニッチな領域を攻める → 圧倒的なクオリティを実現する → 話題になりやすくなる → 使い方はお客が決めてくれる → お客からフォードバックを得て、売り方(価値の提供の仕方)が見えてくる → 自分なりのビジネスモデルができる
で、最初のキーポイントは、「圧倒的なクオリティを実現できているかどうか」です。
圧倒的なクオリティを実現できれば、結構どんなことでもうまくいきます。
私は質問者さんの絵も見せていただいたんですが、まだその圧倒的なクオリティにまでは到達していないような気がします。
いや、私は風景画には疎いのでそういう感性を持たないだけかもしれませんが、もし圧倒的なクオリティを実現できていれば、小さくとも話題になっているはずです。
じゃあ、どうすればそんな圧倒的なクオリティを実現するのか。
それが、「絵をどうやって売ればいいだろうか」という思考の罠から抜け出すことですね。
すると、圧倒的なクオリティを実現しやすくなります。
これは自分で考えるよりも、他の人で考えると分かりやすいので、別の例で見てみましょう。
圧倒的なクオリティを実現する、「もこみちの理論」
俳優で、速水もこみちさんがいますよね。
イケメンで、料理も得意で、演技も素晴らしい人気俳優さんです。
いや、別に誰でもいいんですが、クックパッドのサイトを見ていると、よくニュースで彼が登場するのを見かけるので、なんとなくもこみちさんで(笑
質問者さんが以下の状態を見ると、自分がどういう思考の罠にはまっているのかが分かります。
(以下は全部たとえの創作話で、実話ではないのでご注意ください)
さて、ここで若きもこみちさんがいたとして、「僕は大好きなことでお金を稼いで生きていきたい」と思っていたとしましょう。
で、彼は「声を出すのが好きだ」という、好きなことを持っていたとします。
「声を出すのは好きだけれども、でも、それだけでお金を稼ぐのは現実的に難しい」と考えた彼は、次のような選択肢を思いつきます。
- ボイストレーナーになる
- 声を出すのは趣味にして、他の仕事で稼ぐ
そして悩んでいる状態です。
結論や未来が分かっている私たちから見れば、もこみちさんの天職は「俳優」ですよね。
ひょっとすると、未来にはもっといい天職が見つかるかもしれませんが、まあここでは俳優が天職だとしておきましょう。
なら、「僕は声を出すことが好きだ。声を出すことで、どうやって売ろう」と考えても無駄ですよね。
そこを掘り下げても、圧倒的なクオリティは実現できないんですよ。
彼の声は平凡で、音域が広いわけでもなく、歌が超絶うまいわけでもないと。
「声の下」を見るのではなくて、「声の横」を見て、そこから「上」にあるものを知る
その「声を出すこと」の領域を掘り下げるのではなくて、視点を変えて見てみましょうよ、ということです。
言うなれば、若きもこみちさんは、「声を出すこと」という領域の下を見て、掘り下げようとしているだけです。
そうじゃなくて、「声を出すこと」の横を見るイメージです。
横を見ることで、その「上」にあるものを知る……みたいな流れです。
すると、「声を出すのが好き」という特徴とは別に、いろんな自分なりの特徴(長所と欠点)があります。
ひょっとすると、彼はテレビドラマや映画が大好きかもしれません。
で、主人公になりきるのが大好きなので、部屋でドラマを見ながら主人公になりきって、夜な夜なドラマのセリフとかを言っているわけです。
でも、彼はそういうものを、「主人公になりきるなんて、恥ずかしい。こんな姿、絶対に人には知られたくない」なーんて思っていたりするものなんですよ。
そして、彼はそれを、「声の活動とは全く関係しない、自分の欠点だ」と思っています。
他にも、彼は料理が好きかもしれませんし、体を動かすのも好きかもしれません。
で、運動をしたり、楽しくていろんな料理を作るんですが、「これらは自分の長所だけど、声の活動とは全く関係しない、無意味な長所だ」と思っています。
他にもいろんな長所や欠点があることでしょう。
彼の未来を知っている私たちから見れば、彼の思考の罠が分かりますよね。
だって、彼は「俳優」という天職があるんですから。
すなわち、「声を出すのが好き」の横に、「主人公になりきるのが好き」とか、「料理が好き」、「体を動かすのが好き」……みたいな、いろんな特徴があるわけです。
で、例えば「声を出すのが好き」、「主人公になりきるのが好き」、「体を動かすのが好き」という要素を結びつけて初めて、その「上」に「俳優」というポジションが見えるようになります。
もこみちさんは、その俳優であることで、圧倒的なクオリティを実現できる、ということです。
すると、料理好きが幸いして、テレビで料理番組を担当したりするんですよ。
そして、「ああ、料理ってこう役立つのか」と分かるわけです。
選択肢を無限に広げる考え方
この「声を出す活動」を、質問者さんの「風景画を描く活動」に当てはめてみましょう。
すると、私が感じている感覚と視点が分かるかと思います。
絵の「下」を見て詳しく掘り下げようとしても、ほとんどの場合、うまくいきません。
「この絵をどうやって売ろう」と思っても、そこから圧倒的なクオリティは生まれないわけです。
新たな可能性は、絵の下ではなく、横にあります。
その横にある特徴と、絵を結びつけるわけですね。
それは「旅行が好き」かもしれませんし、「人と話すのは苦手」かもしれません。
「パソコンやスマホが好き」かもしれませんし、「人に見せるのも、実演するのも好き」、「動画サイトをよく見ている」、「旅行した土地を語るのも好き」かもしれません。
他にも、「これが大好きだけど、恥ずかしくて言えない」とか、「こんな趣味趣向を持ってるなんて、異常だ」とか、「私はこういう障害を持っている」みたいな特徴があるかもしれません。
それらを組み合わせることになります。
すると、「イラストレーターになる」、「絵は趣味にして、他の仕事をする」という二者択一ではなく、第3の選択肢が生まれます。
自分の特徴(長所と欠点)を見つければ見つけるほど、組み合わせパターンは増えるので、可能性はどんどん広がります。
10個の特徴を持っていて、その中から5つを選ぶ組み合わせ(コンビネーション)は、252パターンです。
それが20個の特徴から10個を選ぶとなると、その組み合わせは184,756パターンに飛躍します。
これはもはや、「無限大の可能性」と表現してもいいでしょう。
圧倒的なクオリティとは、こうやって生み出すものなんだ、ということです。
そしてそれらをうまくまとめるくくりを見つけたとき、それが質問者さんの特徴を全て生かした、天職になるわけです。
まとめ
これが、名付けて「もこみちの理論」です(笑
そういう風に、「絵」の下を見て掘り下げるのではなくて、横を見るイメージです。
横を見て同系列の「好き」とか「欠点」を見つけて、それを絵と融合させると。
すると、新たな可能性が見えてきます。
それをうまく組み合わせて、多くの特徴を含ませれば含ませるほど、自分にとって強みとなる土俵が見えてきます。
そういう土俵に気づければ、すぐに圧倒的なクオリティを実現できます。
すると、必ず話題になるので、道は見えてきます。
そういう風に考えると、うまくいくんじゃないかな、と思います。
ということで、今日は「自分の可能性を得るための考え方」、ということでお話ししてみました。
今日はここまで~。