今日は精神的なお話です。

「主人公がいきなり最強の力を持つ」ってのもいいですよね、というお話をしてみましょう。

 

漫画「異世界薬局」が面白かった

中学~高校生ぐらいの男の子向け物語では、「異世界もの」がはやりやすいですよね。

私は異世界ものは守備範囲外だったんですが、たまたま見た異世界ものの漫画が面白かったので、ご紹介。

異世界薬局(Comic Walker)

今のところ、第2話まで公開してます。

 

「主人公がいきなり最強の力を持つ」というシチュエーション

最近に限りませんが、異世界転生ものって、「主人公がいきなり最強の力を持つ」ってシチュエーションが多いですよね。

この「異世界薬局」では、主人公が現代の薬学者だったのが、異世界に転生してしまします。

でもその異世界では、中世的な古い医学ばかりで、ろくな薬がないと。

なので、そこから主人公が現代の知識や科学力を発揮して、その世界で英雄になっていく……という流れです。

 

こういうのって、だいたいが現代の科学力や知識を、過去の世界とか別世界で発揮することになる展開が多いように思います。

例えば漫画「信長のシェフ」でも、主人公は現代のシェフですが、信長の時代にタイムスリップして、料理の能力を発揮する流れです。

漫画「仁」でも同様に、現代の医者が、幕末にタイムスリップして活躍する流れになります。

私は見たことないんですが、自衛隊が戦国時代にタイムスリップしたり、異世界に飛ばされる作品もあったような気がします(笑

 

「努力する」というモチーフは、もう古い

さすがに最近は言われなくなりましたが、5~10年ぐらい前には、「最近の若者向け物語は、主人公が努力しなくなった」ってちょくちょく言われてましたよね。

実際に、「努力する」というモチーフは古くなったように思います。

まあ、もちろん「努力して勝利する」というモチーフは、これからもメジャーの8割を占めるでしょう。

でも、「主人公がいきなり最強の力を持つ」という設定でも、「努力をしない」と言われることはもうないかと思います。

 

で、ふと思ったんですが、この「主人公がいきなり最強の力を持つ」っていう発想は、以前私が説明した「能力が低い人たちに分かち合うと、自信が得られる」、というお話そのままじゃないかと思います。

私たちは「既に何らかの能力を持っている」わけです。

でも、「私たちのいる社会」では、たいしたことがないレベルだったり、一流だとは言えない程度のものだと。

だから、私たちは「もっと頑張らなきゃ」とか「認められたい」、「新人賞が欲しい」とか思うようになるわけですが。

 

私たちも「異世界に移動して、いきなり最強の力を持つ」ことができる

でも、実は私たち自身も、「異世界に移動して、いきなり最強の力を持つ」という異世界転生ができるわけです。

ただし、ここでの「異世界」は、「自分よりもレベルの低い社会」になります。

例えば絵や漫画が得意だったとして、「ここは絵や漫画レベルが低いな」って場所がありますよね。

それを、「自分が手助けできる場だ」と見なすか、それとも「レベルが低くて魅力がない」と見なすか、ということです。

 

で、「自分が手助けできる場だ」と思えれば、その社会の人たちから英雄として扱われると。

一方で、「もっとレベルの高い人たちがいる場に属したい。新人賞を取って、あこがれの人と一緒の舞台に立ちたい」と思うと、「レベルの低い場所は、くだらない」となってしまいます。

そして、「レベルの高い世界に居続けなきゃ」となって、どっぷりと競争に明け暮れていくわけですが。

 

努力しなくても、いきなり最強になっていい

そう考えると、先に紹介したような異世界転生もので、「主人公がいきなり最強の力を持つ」っていうのは、結構いいモチーフのような気がします。

いきなり最強になっていいんですよと。

 

現代の中途半端な薬学者や医者でも、中世や幕末に行けば、いきなり英雄です。

それと同じで、この地球上には未だに劣悪な環境で、ろくな薬を得られないような地域はあるものです。

それは紛争地帯だったり、難民キャンプなどになるかもしれません。

まあそこまで極端な場所でなかったとしても、もう少し「劣った場所」というのはどこにでもあるかと思います。

 

なら、そこに行って、貢献すればいいだけです。

自分よりもレベルが低い場の人たちに、自分の能力を分かち合えばいいと。

すると、リアルで「異世界に転生して、英雄になる」と同等な生き方を味わえるわけですね。

 

まとめ

そんな風に、私たちもどんどん、そんな「異世界」に出向いてみるのもいいんじゃないかと思います。

そういう場所は、必ずあるものです。

で、そういう場所にいる人からすると、私たちの感覚で言う「中途半端な能力」だったとしても、「是非来てください! 喜んでお迎えに上がります!」というような貴重なものになるわけです。

 

すると、自分の力でも十分に貢献できて、喜んでもらえる場所が目に入ってくるようになるんじゃないかと思います。

 

ということで、今日は「主人公がいきなり最強の力を持つ」ってのもいいですよね、というお話をしてみました。

今日はここまで~。

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