今日も考え方のお話です。
「長時間働くほど稼げる」という常識から離れてみよう、というお話です。
デザイナーと役所の人の「時間感覚の差」
以前、ちょっとしたツイートを見かけたんですよ。
それはとあるデザイナーの人だったんですが、その人は役所から仕事を受けて、早めに仕上げて納品したと。
すると役所の担当者から、「早く仕上げられるなら、もっと安くできませんか」と言われたと。
それで、デザイナーは「この担当者は分かってない!」と愚痴をもらしていたんですが。
こういう感覚の違いって、「お金を稼ぐために、どういう常識を持っているか」で決まるように思います。
公務員や会社員のように、時間給で働く人ほど「人に長時間作業をしてもらうほど、高いお金を払わなければならない」という世界です。
だって、サラリーマンはどんなに頑張っても給料は固定なので、「長時間かかるものほど、価値が高い」というのが常識です。
「仕事にどれだけ時間をかけるか」という感覚
でもデザイナーとか起業家、経営者みたいな、価値提供で収益を得る人にとっては、「短時間でハイクオリティに仕上げてもらうほど、高いお金を払わなければならない」という世界です。
というのも、短時間でハイクオリティに仕上げてもらうために、特急料金が必要になるからで。
例えば新幹線でも飛行機でも、鈍行列車や車よりもスピードが速いから、値段が高くなっているわけです。
スマホでもPCでも、処理能力が高いほど高額になると。
こういう常識の違いが分かると、「仕事にどれだけ時間をかけるか」という感覚を柔軟に変えられるかと思います。
すると、「長時間働くほど稼げる」という常識から離れられるかなと思います。
仕事の時間は、自分で好きに決めればいい
雇われとかサラリーマンの感覚ほど、「1日に8時間ぐらい働かなきゃいけない」というのが常識ですよね。
「朝9時から夕方5時ぐらいまでは働くのが、普通だ」と、思い込んでいるように感じます。
それはきっと、「みんながそうしているから、自分もそうしなきゃいけない」という理由だからじゃないかな、と思うんですが。
でも、それは雇われの発想で、仕事の時間を自由にできるなら、どれだけ働くかは自分で決めていいと思うんですよ。
もちろん、長時間労働でも気にならない性質であればいいんですが、「しんどいなら、無理に長時間働く必要はない」と分かります。
だって、自由に生きている世界では、「みんなが8時間働いている」なんてことはありませんからね。
むしろ、自由に働く時間を決めて、それで自分のベストパフォーマンスを出せるようにしているように思います。
「作業は4~5時間ぐらいでいい」という感覚
例えば私の場合、1日に4~5時間ぐらい作業をして、残りは他のことに時間を費やすぐらいが、私にはちょうどいいぐらいに感じます。
その中には趣味でしている勉強時間は入っていないので、それを入れるといろいろ変わるかもしれませんが。
ちなみに私の場合、よくロジックを構築していたり、新しいことを試しているので、それぐらいでもう頭がへとへとになるんですよ。
例えば本を書いている時でも、去年までプロットシステムを作っていた時でも、ロジックの流れを覚えておかなきゃいけないし、全体とどう整合性をつけるのかに気をつける必要があるわけです。
すると、8時間も作業をやってしまうと、最初の2~3時間分をどうやったのか忘れてしまって、逆に生産性が落ちてしまうと。
作業そのものは4~5時間で終わらせても、料理とか散歩みたいな他の作業をしている時間にいろいろ考えて、「あの場所はこうしよう」と検討しますからね。
料理をしていても、散歩をしていても、いろいろ考えつつ他の作業をしていると。
だから、「直近の作業内容を覚えておけない」というのは、頭の中で整合性の検証もできないし、大きく生産性が落ちるわけです。
そういうこともあって、記憶を定着させるために昼寝もするし、作業そのものは短時間で終わらせます。
工夫をすると、S字曲線のような飛躍になる
もちろん単調作業ほど、長時間労働をする方がお金になるでしょう。
単調作業なら、クリエイティビティーは必要ないので、8時間でも12時間でも体力が続く限りできます。
そして単調作業をする場合、利益や成果は、直線的な増え方になります。
まぁそれは当然で、単調作業ほど時間給になるので、「多くこなすほど、時間をかけただけ利益になる」という世界です。
一方で工夫をしたり、試行錯誤をする場合、利益や成果の増え方は、次のようなS字曲線のようになります。
S字曲線では、最初はゆっくりと、上がっているのかどうか実感できないほどゆっくり上がります。
でも、あるときにぐっと飛躍的に成長して、そして次第に安定していく、という流れです。
工夫を重視すると、途中からぐっと未来が開ける
で、横軸は時間ではなくて、「知恵を出した量や、試行錯誤した量」になるかと思います。
なので、単調作業をメインにすると、「目先の利益は大きいけれども、後半から増えにくくなる」と言えます。
一方で、工夫や試行錯誤をメインにすると、「目先の利益は小さいけれども、後半からぐっと増える」と言えます。
実際、「急に未来が開けた」ってこと、よくあるでしょ。
「今までは全然できなかったのに、ちょっとしたコツをつかんだ瞬間から、一気にできるようになった」とか。
「今まで全然売れなかったのに、1作品ほど売れる作品が出たら、ぐっと人生が楽になった」とか。
工夫や試行錯誤をするほど、後に飛躍できる
確かに、歯車になったり、マニュアルに従って動けるほど、すぐに収益を作れるでしょう。
でも、そこには工夫がないので、後々がしんどくなってきます。
それは、長時間労働をするしか、収益を伸ばす方法がないからですね。
優れた歯車になれればいいんですが、それができない人にとっては苦しみでしかありません。
一方で工夫や試行錯誤を重視するほど、最初は苦しくても、後々に飛躍できるようになります。
それは、ちょっとした工夫やコツの把握で、ぐっと世界が変わるからですね。
なので、そういう工夫や試行錯誤を重視するほど、最初は伸びにくくてもいいように感じます。
最初ほどよく分からなくて、「どうすればいいのかさっぱり分からない。とっかかりも分からないし、切り口が見えない」と感じることが多いでしょう。
だから、悩んだり、「自分には才能がない」と思ったりもするんですが。
でも、ふとした瞬間から、ぐっと伸びるものなんですよね。
まとめ
なので、自由が好きな人ほど、1日に4~5時間ぐらいの作業量でもいいように感じます。
で、当然それだけ収益が低くなるので、生活レベルをダウンサイズして、質素にして対応すればいいと。
そして単調作業ではなく、生産性を高めるように、工夫とか、試行錯誤を重視するアプローチもあるんですよね。
まぁもちろん、時には「膨大な単調作業を乗り越えなければ、切り開けない」ということもあります。
でもそういう「新たな可能性を作る単調作業」は、工夫に含まれます。
そういう工夫を重視する方向性は、最初ほどうまくいかなくて、成長の実感がないかもしれません。
でも、小さな「急激に飛躍するタイミング」を繰り返していると、少しずつコツをつかみやすくなるかと思います。
なら、「時間給で考えなくてもいい」、「朝9時から夕方5時まで働かなくてもいい」と分かって、自分なりのスタイルを作れるかと思います。
そういう時間感覚も、いいかなと思ったりもします。
ということで今日は、「長時間働くほど稼げる」という常識から離れてみよう、というお話でした。
今日はここまで~。