今日も性格分類について、お話ししてみましょう。

外向型から見ると、高共感で自分軸を持つタイプ(HSPタイプ)は「ミステリアスな人」としか見えないな、というお話です。

 

外向型から見た「高共感で自分軸を持つタイプ」

私は性格分類とか好きなんですが、ふと思ったんですよ。

「外向型から見ると、『高共感で自分軸を持つタイプ』って、どういう風に見えているんだろう?」みたいな。

 

そういう「他者からどう見られているのか」って、気になる時があるでしょ(笑

で、いろいろとイメージして考えてみたんですが。

 

そしてその結論から言うと、外向型から見ると、高共感で自分軸を持つタイプは、「ミステリアスな人」としか見えないな、ということです。

この外向型の感覚が分かると、なぜ外向型の親や上司が価値観を押しつけようとするのか、その辺りのいろんな行動要因が分かるかもしれません。

 

4つの性格分類

まず最初に、いつもの「4つの性格分類(外向型と3つの内向型タイプ)」をご紹介しましょう。

 

今回は、外向型(左下)とHSPタイプ(右上)のみを使います。

  • 外向型: 相手の気持ちを理解できずに、自分軸を持たないタイプ。自分の損得のみに集中する。できるだけ「周囲の価値観」と触れていたい。
  • HSPタイプ: 相手の気持ちを理解できて、自分軸を持つタイプ。周囲の損得を配慮できる。できるだけ「自分の価値観」で生きたい。

 

外向型からHSPタイプを見てみる

で、「外向型から見たHSPタイプの感覚」をイメージしやすくするために、学校のクラスを想像してみましょう。

同じクラスで、外向型の子と、HSPタイプの子がいたとします。

どちらも力関係としては、同じぐらいの立ち位置です。

すると、対等な関係としてイメージをしやすくなるかと思います。

 

その場合、外向型の子から見たHSPタイプの子って、「ミステリアスな人」としか見えないように感じます。

というのも、そこには「外向型の性質を否定する要素」ばかりがあるからですね。

 

代表的なものとして、「1人でいることが苦にならない」、「自分のためだけでは動かない」、「1を聴いて10をイメージできる」という3つの性質があるでしょう。

で、以下ではこの3つの性質について、詳しく見てゆくことにしましょう。

 

「1人でいることが苦にならない」性質

1つめの「1人でいることが苦にならない」性質って、外向型ほど「あり得ない」的な感覚になるものです。

だって外向型からすると、周囲の友達に囲まれていないと、つまらないし、さみしくてしょうがないわけです。

 

これは言うなれば、私たちが不安になった時の「SNSで人の反応に触れていたい」とか、「誰かの感覚を知りたい」という不安感に近いかと思います。

例えば大きめの地震が来たときや、不安にさせる事件のニュースを見たときって、そういう「SNSに触れていたい。誰かの感覚を知りたい」って思いますよね。

それは、周囲の感覚に触れることで、「ああ、私と同じ感覚だ。みんな戸惑っているんだ」と分かって、安心できるからで。

 

つまり、「みんなと一緒」であることが、安心感を生むわけです。

外向型というのは自分軸がないからこそ、普段からそういう「周囲の感覚に触れていたい」という欲求が強いタイプです。

ある意味、「社会に起きる小さな変化ですら、外向型はその変化におびえて不安を持ちやすい」とも言えるでしょう。

だから、外向型は常に変化に対して臆病だし、変化に気を回していて、「みんなと一緒」を求めやすいと。

 

そんな感覚の時に、「1人でいることが苦にならない。むしろ趣味に没頭していて、楽しそう」みたいな人を見ると、「なにそれ!?」とか思うでしょ(笑

言うなればそれは、私たちにとって「巨大地震が起きて、社会に巨大な変化があって不安でたまらない時に、1人でいることが苦にならずに、むしろそれでも趣味に没頭している」みたいなものです(笑

そんな感覚を、外向型はHSPタイプに対して、普段から持っているわけですね。

 

「自分のためだけでは動かない」という性質

2つめの「自分のためだけでは動かない」という性質も、外向型からすると「あり得ない」という感覚でしょう。

外向型からすると、「自分の損得がすべて」という感覚です。

 

これは感覚的に言うと、私たちが腹ぺこでしょうがない時に、やっと食事にありつけたとしましょう。

ただし、その食事もろくに量がありません。

なのに、HSPタイプの子は、そのわずかな食事の一部を、後でこっそりと鳥にエサとしてあげているようなイメージです。

 

しかも、そういう優しさを誇示することなく、人知れずこっそりと与えている、みたいな。

「え? なんで自分で全部食べないの!? なんで自分も腹ぺこなのに、まったく関係ない他に譲ってるの!?」みたいな(笑

 

それとか、何かおいしい誘惑があっても、なかなか乗らないんですよ。

例えば「PS5が1台ほど余っていて、タダでもらえる」とか言う場合、私たちなら「ならもらう!」と言うものです。

なのにHSPタイプの子は、「なら私でなく、他にもっと喜んでくれる人にあげて」とか、苦笑いしつつ言うわけです。

PS5みたいなみんなが欲していて、楽しめるものを欲しないなんて、「あり得ないーっ!」って感じでしょ(笑

 

だけど、HSPタイプからすると、違うんですよね。

HSPタイプにとっては、一時的なブームには興味がないし、他に興味があることがたくさんあるんですから。

言うなれば、外向型とっての「PS5ぐらい楽しめること」が、HSPタイプにとっては「今流行している、1本の恋愛ドラマ映画」程度の感覚でしかないと。

だから、私たちが「1枚ほど映画チケットが余っていてタダでもらえるけど、私はその映画に興味がないから、誰か他に人にあげて」と言うのと同じ感覚ですね。

 

鳥に食料を分ける例で言うと、HSPタイプにとって「見ず知らずだけど、だいぶ年下で病弱な子が苦しんでいるから、こっそり食べ物を分けてあげる」というのが実際だったりするわけです。

そういう「見ず知らずの子の苦しさに共感して、食べ物を分かち合うこと」が、外向型にとっては「鳥にエサをあげる」という感覚程度でしかないと。

だから外向型は、そういう感覚の違いが理解できないので、ここでも「なんで他の人に譲るの!? ありえない!」と感じてしまうと。

「どんな小さな利益でも、奪って独占」という外向型と、「自分を満たしつつ、周囲にも配慮」というHSPタイプの違いですね。

 

「1を聴いて10をイメージできる」という性質

最後の3つめが、「1を聴いて10をイメージできる」という性質でしょう。

外向型からすると、具体的な手順を与えられないと、何もできないんですよ。

 

そんな外向型からすると、HSPタイプって「お前は名探偵コナンか金田一少年か!」とでも言いたくなるほどですから(笑

例えばこのブログでも、私は心理などの原理を語っていますよね。

で、このブログが好きな人は、その原理を元に、自分に当てはめて考えて「そうか、そういうことだったのか!」と自分をよくしてゆけるわけです。

 

でもそれって、外向型からすると、コナンか金田一少年みたいなものなんですよ(笑

だって、「原理を元に、自分で応用を考えて、自分に当てはめる」なんて、まさに「1を聴いて10を知る」でしょ。

それは外向型からすると、「1つの手がかりを元に、全体像を解決する探偵」と何ら変わらないわけです。

 

私たちだって、すごい映画監督やアーティストを見て、「どうすればあんな感性を持てるんだろう? あんな作品を作れるんだろう?」って感じるものです。

例えば私の場合、エヴァンゲリオンの庵野監督とかを見ると、「どうすればそんなに胸躍るような、戦闘シーンまでの導入場面を作れるんだ!」とか思いますから。

それと同じ感覚を、外向型はHSPタイプに対して、「どうしてそんな感性でイメージできるの? 作れるの? 応用して発展できるの?」と感じるわけですね。

 

だから「ミステリアス」になる

これらが重なったら、そりゃもう「ミステリアス」としか言いようがないでしょ(笑

外向型からすると、自分の感覚や常識がまるで通用せずに、理解不能でしかないんですから。

 

ある意味HSPタイプって、「共感性と境地開拓性」という2つの機能を追加しているので、より高性能な個体なんですよね。

その機能を持たない外向型からすると、「自分にはない感覚や才能を持つ、異次元の人」みたいなイメージです。

 

だけど、その共感性と境地開拓性というのは、「エネルギー消耗が激しい」というデメリットがあると。

特に共感性はエネルギー消耗が激しいし、共感性と境地開拓性が組み合わさると、最低最悪の燃費の悪さになるんですよ(笑

つまり、疲れやすいと。

 

どの領分で生きるのか

だから、HSPタイプが「外向型の領分」で生きようとすると、「ただの燃費の悪いクズ個体」になります

だってそれだけエネルギー消費量が激しくて、疲れやすくて、役に立たないんですから。

実際にその性質で悩んでいる人は、「私はみんなのように強くなれない。我慢できない」でしょ。

 

だけど、「HSPタイプの領分」で生きると、「自分にはない感覚や才能を持つ、異次元の人」になると。

それが、「共感性と境地開拓性を、相乗効果で発揮する」という領分ですね。

そしてその領域は、「強くならなくていいし、我慢もしない。むしろ自分の知性と感性をうまく使う」というものになるでしょう。

 

「ミステリアスだからこそ生まれる不安」がある

そしてこれが親子関係や上下関係になると、立場が上な側に「ミステリアスだからこそ生まれる不安」ができます。

例えば外向型が親で、HSPタイプが子だとすると、親は子を理解しきれないんですよ。

HSPタイプの子は、(搾取がない限りは)共感性によって親を理解できるんですが、親が子を理解できないと。

 

だから外向型が親で、劣等感を持つ場合、子が「自分よりも高機能な個体だ」と直感で分かるからこそ、恐れを抱いて「こうしろ」と価値観を押しつけやすくなるのかもしれません。

そして恐れるからこそ、「お前はダメ個体だ」と否定しやすくなるのかもしれません。

 

ほら、昔の少女漫画で、「なんて恐ろしい子……!」みたいな演出があったでしょ(笑

調べてみると、漫画「ガラスの仮面」が元ネタ(ピクシブ百科事典)らしいですが。

そんな風に、外向型からするとHSPタイプは、「どんなに自分が努力をしても、逆転できない才能がある」とも言えるでしょう。

その「才能」が、共感性や境地開拓性、個性、好きなことに対する集中度、などになるわけです。

 

まとめ

だから外向型からすると、HSPタイプは「ミステリアスな人」というイメージがあるように思います。

それを前提にすると、「ああ、だからそういう反応を起こしていたのか」と、外向型の行動を理解できることもあるように思います。

 

実際に生き生きとしているHSPタイプの場合、好きなことなら、アホほど細かい部分まで見ていたり、細かい知識を持っていたりするものです。

そして原理で考えられるので、その知識を元に組み合わせると、何百万、何千万というパターンで応用して考えられると。

さらには、共感性で周囲や全体像を配慮できるので、調和を作りやすくて。

 

特に自分軸もなく、共感性もない外向型からすると、それってぶっ飛んでるでしょ(笑

 

そういう強みがあると分かると、外向型の領分で生きようとするよりも、自分の領分で戦う方がやりやすいと分かります。

するとうまく社会から距離を取れるし、自分発で自分軸を発揮することで、生きやすくなるかもしれません。

 

ということで今日は、外向型から見ると、高共感で自分軸を持つタイプ(HSPタイプ)は「ミステリアスな人」としか見えないな、というお話でした。

今日はここまで~。

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