今日も人間心理のお話です。

「恐怖」に着目すると、性質による問題か、抑圧による問題かを区別できる、というお話です。

 

自由が好きな人ほど、自分を変える方がやりやすい

私たちって、いろんな問題を抱えているものです。

で、他人や社会を変えるのもそれでいいんですが、自由が好きな人ほど「自分を変えて、自由に生きる」という方がやりやすいことも多いかと思います。

 

だいたい社会を変えるには、時間もかかるし労力もかかるし、必要な能力も変わります。

例えば社会を変えるには、交渉力とか政治力、対人力が必要になるでしょう。

そしてそれが得意だったり、能力があったり、使命感を感じられるならそう生きればいいんですけどね。

 

でも、それよりも「自分に合う場を探して、場を変える。その場に合わせられるように、自分を変化させる」という方が、自分に合うこともあるわけです。

つまり、今の場に固執せずに、考え方だとか常識をどんどん変えて、心地よい場を見つけてゆくスタイルです。

ある意味、旅人のような生き方ですね。

そういう「自分を変えるスタイル」の方が、合うタイプもいると思うんですよ。

 

このブログでの、2つの大きな「問題を解決するアプローチ」

で、このブログでは、そういう「自分を変える方が楽」という人向けに、いろんな「内面的な問題解決アプローチ」を説明しています。

 

そしてこのブログでは、最近2つの大きな「内面的な問題解決アプローチ」を提案してきました。

それが、「4つの性質分類(外向型と3つの内向型タイプ)」と「ネガティブ療法(精神構造図)」ですね。

 

↑ これが1つめの「4つの性質分類(外向型と3つの内向型タイプ)」です。(画像タップで拡大表示)

こちらは主に肉体的な性質を説明していて、「先天的な変えられないもの」を理解するためのツールです。

 

↑ こっちが「ネガティブ療法(の精神構造図)」です。(画像タップで拡大表示)

最近提案してきたものですね。

こちらは主に精神的な領域で、「後天的に得た学習で、変えられるもの」を理解するためのツールです。

 

「どっちを使えばいいの?」

なら、この両者で「どっちを使えばいいんだよ!」と感じることもあるかと思います。

実際に私たちは、「この問題は、自分の先天的な問題なのか、それとも精神的な問題なのか」で悩むことがあるかと思います。

 

もしその問題が「先天的な性質」が原因で起きているなら、場や状況を変えるのがよいと分かります。

例えば「周囲が外向型向けの社会や家族で、自分だけがHSPタイプ」という場合、どんなに内面を変えようとしても無駄です。

だって、先天的な性質は変えられないし、社会を変えるのも苦手なんですから。

 

なのでその場合は、場を変えたり、合わない相手とは接する状況を変えたり限定することで、自分の性質を生かせると分かります。

 

ですが、もしその問題が「後天的な性質(抑圧などの学習)」が原因で起きているなら、自分の内面を整える方がよいと分かります。

なぜかというと、たとえ場を変えても、その「幼い頃からの学習」はついてくるからですね。

例えば「相手の好意でも、なぜか無意識に拒絶してしまう」みたいな内容は、どんなに場を変えてもついてくるものです。

 

だからそういう内面の問題は、「時間を取って、自分の内面を整える必要がある」と分かります。

 

「場を変えるか、内面を変えるか」の判断基準

前置きが長くなりましたが、ここから今日の本題です。

なら、「自分の抱える問題が、先天的な性質の食い違いによるものか、後天的な学習によるものか、どっちが原因なのか分からない!」ということもあるかと思います。

つまり、上記の2つのアプローチ(4つの性質分類と、ネガティブ療法)のどちらを使えばいいのか、ということです。

 

その場合、「恐怖」という感情に着目すると、どちらを使えば解決のヒントになるのか判別しやすくなるかもしれません。

すると、うまく自分を変えられて、「場を変えるか、内面を変えるか」の判断基準にできるかもしれません。

 

「恐怖」という感情に着目する

「性質の違い(先天的な性質)」が原因で起きている問題では、「恐怖」という感覚がなく、「合わない」という圧迫感がメインです。

一方で「抑圧(後天的な学習)」が原因で起きている問題では、「合わない」という圧迫感だけでなく、むしろ「恐怖」という感覚が強く出てきます

 

例えば「会社がしんどい。家族と接するのがしんどい」という場合、それは性質の食い違いが原因だろうと推測できます。

この場合、「恐怖」という要素が少なく、むしろ「合わない」とか「合わせなければならない」という圧迫感の方が強いと分かります。

こういう場合、どんなに考え方を変えても無駄なことが多く、むしろ大胆に場を変える方がうまくいくと分かります。

 

一方で、例えば「これがやたらと怖い。こういう方向に動けない」みたいな場合、それは抑圧(後天的な学習)によるものだろうと推測できます。

「否定されるのが怖い」、「拒絶されるのが怖い」、「失敗するのが怖い」、「恥をかくのが怖い」みたいな内容ですね。

だから、特定の方向に進めなくなってしまうわけです。

本来なら自由に動けるのに、なぜかそっちにだけは動けなくなってしまうと。

 

そういう強烈に恐怖を感じたり、精神的に揺さぶられるものが、「抑圧(後天的な学習)」による問題だと言えるでしょう。

それは「合わない」という次元ではなく、「自分の中にある不安や恐怖」を揺さぶられるものだからですね。

そして恐怖と怒りは表裏一体なので、恐怖の裏返しとしての怒りとして、他者に投影されることもあります。

 

この場合、ネガティブになって自分の内面を見つめると、その根本原因を見つけられて、解決できるでしょう。

 

場を変えるか、内面を見つめるか

で、実は「両方に問題を抱えている」ということも多いんですよ(笑

「性質的に合わないし、内面でも抑圧を抱えている」みたいな。

 

まぁそれは当然で、幼い頃から合わない環境で生きてきたから、抑圧も抱えやすいものですからね。

だからそういう人ほど、「合わない環境に居続けるし、動き出す勇気も得られない」というデッドロック(行き詰まり)が起きやすい、とも言えるんですが。

 

これは、どちらを切り口にしても問題ありません

この両者は「ニワトリが先か、卵が先か」の関係と同じで、片方をよくすれば、その結果もう片方がよくなる関係でもあります。

「場を変えることで、より安心できて、内面に向き合う余裕ができた」ということもあるでしょう。

一方で、「内面に向き合うことで、場を変える余裕ができた」というアプローチもあるでしょう。

 

私の場合、場を先に変える方が楽にできるタイプでした。

見知らぬ場所に出てすっきりしたり、自然に触れられる場所に出て、癒やされたりして。

そこで余裕を得て、内面を見つめてゆく流れですね。

 

でもまぁ、その反対に「とりあえずネガティブになってみる」というのも、アリだとは思います。

そこから別の行動パターンを作って、新たな場に出ることもできるかなと。

 

まとめ

なので、何らかの問題を抱えている場合、「恐怖という感情が強いか」で判断してみるのもいいかと思います。

 

恐怖が弱くて「合わない」という圧迫感が強いなら、性質の食い違いが原因なことが多いでしょう。

その場合、私が提案する「4つの性質分類(外向型と3つの内向型タイプ)」を使うと、「こういう場にするとよさそう」と分かって、適切な場を見つけやすくなるでしょう。

 

一方で恐怖感が強い場合、それは抑圧が原因であることが多いでしょう。

その場合、私が提案する「ネガティブ療法」だとか、他にも認知行動療法とか、森田療法とかいろいろあるので、抑圧に向き合うのもいいかと思います。

で、ネガティブ療法の場合、精神構造図を使うと分かりやすいでしょう。

 

なのでこの辺を理解できると、うまく問題を区分けできて、目の前の問題を解決しやすくなるかもしれません。

 

ということで今日は、「恐怖」に着目すると、性質による問題か、抑圧による問題かを区別できる、というお話でした。

今日はここまで~。

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