今日も精神的なお話です。
「特徴は先出しする方が有利になる」、というお話をしてみましょう。
おさらい:中身を変えなくても、売れる例
先日、「劣っている点は魅力になる」、「自分を変えるんじゃなくて、ラベルを変えよう」いうお話をしましたよね。
簡単におさらいすると、「ヨシダソース」という有名なソースを売りに出した吉田さんは、あるとき甘酸っぱいソースを元に、新たな商品を作りました。
で、最初は「チャイニーズ・スイートサワーソース」というラベルを貼っても全然売れなかったのが、「ハワイアン・バーベキューソース」にしたらバカ売れしたと。
中身がほぼ同じなのに、ラベルの違いだけでそれだけ周囲からの評価が変わったわけです。
私たちもこれと同じで、わざわざ自分の性質を変えなくても、人に見せるラベルを変えることで、状況を大きく変えることができる、ということですね。
悩みは先出しした方が有利になる
で、その元となる質問者さんから、感想をいただいたんですよ。
そしてその方が、こういう印象深いことを言っていたので、ご紹介。
そうすると先に悩みを出してしまうのも、アリですね(後出しだと言い訳がましくなってしまうので、難しいな)。
これ、言われてみると、まさにそうですよね。
すなわち、特徴や悩みは、先出しする方が有利になる、ということです。
私たちは、「みんなと同じようにこれができればいいのに、できない」という特徴(長所でもあり欠点でもある性質)を持つものです。
で、これを先出しするか、後出しするか、という違いじゃないかと思います。
欠点を隠す方が、不利になる
多くの人が、「自分の欠点(特徴)を知られると、不利になる」と思い込んでいるんですよ。
それはソースの例で言うと、本当は甘酢系のソースなのに、「普通のソースです」とラベルを偽って見せているようなものです。
すると、ふたを開けてみた相手は「表示と違うじゃないか! 表示のようになれ!」と言い出すのは当然ですよね。
だから、私たちは期待に応えるべく頑張ってそうなろうとするんですが、当然甘酢系のソースが普通のソース味になれるはずがないと。
こうして苦しんで、頑張っても報われずに、「使えない奴だ」と見捨てられてゆくわけです。
そうじゃなくて、特徴は先出しする方がいいと。
ラベルにしっかりと「これ向けです。これはできません」と分かるように表示しておくわけですね。
すると、相手がたとえ「どうしてこれができないんだ!」と言っても、「そう表示しているじゃないですか! 何度も言ったじゃないですか!」と言えて、相手の責任にできるんですよ。
性質を出す方が、有利になる
だから、例えばもし自分が、嫌なことを我慢できない性質なら、「嫌なことはできない性質です」と先出しで表記すればいいわけです。
他の例で言うと、もし自分がチームプレイができない性質なら、「チームプレイができない性質です」と表明しておくと。
普通は、「性質(欠点のように見えるもの)を前面に出すと、攻撃されたり、立場的に不利になる」と思うじゃないですか。
でも実際は、「性質(欠点のように見えるもの)を前面に出すと、攻撃されることがなくなり、立場的に有利になる」なんですよね。
「欠点があると、誰も自分を買ってくれない」というのは、ただの幻想
多くの人が、「性質(欠点のように見えるもの)を前面に出すと、誰も自分を買ってくれない」という恐怖を抱えています。
でも実は、それも幻想です。
というのも、その人は「普通のソース」という棚に置かれているからなんですよ。
その棚には普通のソースばかりが置かれているから、お客はほぼ100%「普通のソースを求めている人」が来ます。
そんな環境だと、「誰も甘酢系のソースなんて求めない」と感じて当然ですよね。
一方で、スーパーの店員視点(神の視点)にいる私たちから見ると、その「誰も甘酢系のソースなんて求めない」という考え方は大きな誤りだと分かります。
というのも、「オリジナルソースの棚」では、ハワイアン・バーベキューソースがバカ売れしているんですから。
少なくとも、現状よりもはるかにお客さんから喜ばれて、売れると分かります。
ひょっとするとそのソースは、今バカ売れしているハワイアン・バーベキューソースよりもおいしいかもしれません。
さっさと悩みや欠点は表明しておく方がいい
これは、さっさと表明しておく方がいいでしょう。
棚で、さっとラベルを変えておくわけですね(笑
すると、スーパーの店員(神)は「あれ? なんでこんなところにオリジナルソースが紛れ込んでいるんだ?」となって、自分にとってふさわしい棚に運んでくれます。
それは、「普通のソース」で競い合っているソースたちから見ると「劣ったソース」と扱われて、その社会から排除されたことになるでしょう。
でも、一方でオリジナルソースの棚から見れば、輝く場所に向かう「栄光の場所へ拾い上げられること」と同じです。
だから、「いるべきではない社会で、敗者として排除されること」は、実はいいことだと分かります。
今の場所で、敗者になるのでいいんだと。
そして落ちこぼれて他の場所へ移って、ようやく輝くことができるんだと。
まとめ
だから、自分が持っている特徴は、先出しする方が有利になるわけです。
悩みや特徴(自分にとって欠点のように見える性質)は、先出しする方が幸せになれると。
後出しだと、まさに言い訳になってしまうんですよね。
「私のような特徴は、誰も好きにならない」というのは、その環境が見せるただの幻想です。
私たちは、今自分が触れている世界を「世界の全てだ」と錯覚しやすいものです。
でも、広い世界では、必ずそういう輝ける場所があって、そこに行くためには、欠点や悩み(のように見える長所)を先に出しておく方がいいわけですね。
すると、自分の力を超えた大きな流れが生まれて、スムーズに輝き始めるんじゃないかと思います。
ということで、今日は「特徴は先出しする方が有利になる」、というお話をしてみました。
今日はここまで~。