今日は健康と食生活のお話です。

「腸内環境次第で、お肉が好きな人と、完全菜食主義という違いが生まれるのではないか」という推論についてお話ししてみましょう。

 

なぜ「お肉が好き」と「菜食が好き」という違いが生まれるのか

完全菜食主義な人(いわゆる「ヴィーガン」)って、いますよね。

私はお肉大好き人間なんですが、周囲を見ると、人によっては「お肉は食べてみても、あんまり好きではない」という性質の人もいて。

で、ずっと「なんでこんな違いが出てくるんだろう?」って思っていたんですよ。

 

それで、今までは「個性なのかな?」と、アバウトな言葉で納得していたんですが。

まぁ私たちは、誰にでも個性がありますからね。

恋愛物語が好きな人もいれば、BLとか百合が好きな人も、性転換ものとか、ニッチでフェチでマニアックな趣味趣向を持つ人もいますし(笑

王道な恋愛物語が好きな人からすると、やっぱりマニアックなフェチ系シチュエーションはよく分からなくて。

だから、「まぁお肉よりも、野菜ばかりを好む人がいても不思議ではないな」と思っていたんですよ。

 

でも最近は、「腸内環境次第で、味覚も変わるんじゃないか」という予想をしています。

すると、意外と納得できることもあるように感じます。

 

腸内環境や体調で、おいしさが変わる

よく「人間は肉食が正しいか、草食が正しいか」と、「どっちが正解か」を決めようとしている人がいますが、私はそうは思わなかったりします。

というのも、人間は元々雑食性なので、「どっちも正解になりうる」が適切かなと。

すなわち、人間は「肉だけ」でも「草だけ」でも、どちらでも対応できるシステムを持っているんだと。

 

それを実現するのが、腸内環境ですね。

例えば肉は消化がいいんですが、それは肉が私たちの身体の組成に近いからだろうと思います。

すぐに消化できるので、胃腸の負担も楽になり、しかも元気も出やすいと。

実際に、「疲れたときは、焼肉を食べると元気が出る」とかありますよね。

 

肉と穀物の、コストと栄養価事情

だから、お肉は「栄養的にはいいけど、コストが高い」と分かります。

狩猟採集時代でも、狩りをするのは結構大がかりで大変なことだったと予想できます。

今でも、パンやお米みたいな穀物よりも、お肉の方が値段は張りますからね。

それはまぁ当然で、食物連鎖では上位に位置するものほど、成長するにはより多くのコストが必要になるわけで。

なので、肉にはコストがかかる問題があると。

 

一方で、穀物や野菜を主体にするのは、「コストはいいけど、(単体では肉に比べると)栄養的には乏しい」と言えるかなと思います。

だから、穀物や野菜を主体に食べる場合、「1日30品目を」とか、「多くの穀物や野菜、発酵食品を食べる」とするわけです。

 

そうすることで、いろんな穀物や野菜から、いろんな栄養素をカバーできます。

大豆からタンパク質を、野菜からビタミンやミネラルを、穀物から糖質を得ることでエネルギーにする、みたいな。

そして、穀物は消化がよくないので、食物繊維を多く取ることで、お通じをよくして腸内環境を整えたり。

 

腸内環境を豊かにすれば、いろんな栄養素を作れる

他にも、「発酵食品を摂取することで、腸内で別の栄養素を作る」というすごいことも起こりえます。

腸内に菌を取り入れることで、腸内で食品を発酵させて、別の栄養素にするわけです。

例えば麹(こうじ)菌がお米を発酵させることで、お酒になるのと似たようなものかなと。

なら、白米に加えて納豆を食べることで、腸内で「白米の栄養素と、大豆の栄養素」だけでなく、「腸内で白米が納豆菌で発酵されてできた、新たな栄養素」も吸収できると。

 

納豆だけでなく、味噌とか漬け物、キムチとかヨーグルトもあるでしょう。

そういう多彩な菌類を用いることで、より多彩な栄養を得る、というすごいシステムが腸には組み込まれているわけです。

 

だから菜食主義者は、そういう腸内環境が豊かなんだろうな、という推測です。

いろんな穀物や野菜を食べて、そして発酵食品を利用することで、低コストで、なおかつ肉に相当する栄養素を得られるんじゃないかなと。

そして、胃腸に負担がかかりやすいので、食物繊維を多く食べたり、時に断食をして胃腸を休める時期も加えるわけです。

これはこれで、一つの工夫ですよね。

 

腸内環境で味覚が変わる

そういう場合、腸内環境で味覚が変わるんですよ。

ほら、例えば「疲れたときは、塩気のあるものを食べたくなる」とか、「病気の時は、味の薄いものがいい」とかあるじゃないですか。

それとか、「のどが渇いているときほど、水がおいしく感じる」とか。

逆に、「その栄養は足りている。もう十分すぎるほどある」というものほど、おいしく感じられずに、「もういいや」と拒絶するようになって。

それは、身体の状態で、味覚とか食べ物に対するおいしさが変わるんですよね。

 

だから、「腸内環境が菌で豊かな人ほど、肉はさしておいしく感じられないんじゃないか」という推測です。

腸内環境が豊かな人は、お肉に相当する栄養素を腸内ですでに作れているので、十分にその栄養はあると。

むしろ、腸内環境は穀物や野菜に適応しているので、安易にお肉を入れると、腸内環境が変わってしまうわけです。

特に発酵食品から取り込んだ細菌は、栄養源がないと死んでしまうので、必要な穀物を定期的に食べる必要があって。

なので、お肉を食べてもおいしく感じられないんじゃないかなと。

 

実際に味覚が変わっていた

実際に、私は肉食メインですが、味覚が変わっていたんですよ。

昔にお米をメインに食べていた時は、納豆も普通においしくたべられていたんですが。

でも、以前久しぶりに納豆を食べると、全然おいしくなくて。

それどころか、腸内で変なガスができるし、明らかに朽ちたにおいのおならも出て、体調が悪くなったと。

 

それだけでなく、豆腐もにがりに反応してお腹を下すようになったり。

そういう風に、お肉メインにすることで、腸内では発酵食品が不要などころか、逆に「変な菌が入ってきた」となるんじゃないかなと予想しています。

 

完全菜食主義は、「無理のないライフスタイル」が条件

で、私の推測ですが、完全菜食主義を実現したい場合は、「無理をしないライフスタイルを実現できること」が条件のように感じます。

というのも、お肉は楽に吸収できるので、効率がいいわけです。

先述したように、「疲れたときに焼肉を食べると、元気が出る」というのは、お肉は消化がいいし、穀物や野菜とは違って、それ単体で十分な栄養素を取れるからでしょう。

なので、ストレスが加わる場合、お肉の方が身体には負担がかからないと。

裏を返すと、「ストレスをうまく排除できるほど、お肉なしでもやっていける」となります。

 

だから、完全菜食主義な人ほど、「ストレスのないライフスタイル」を重視するんじゃないかと思います。

ほら、完全菜食主義者ほど、ヨガとか瞑想、リラックスセラピーをよく取り込んでいる印象じゃないですか。

それは、菜食主義だから「胃腸に影響を与えるような、強いストレス」に弱いからかなと。

だから、気分も安定させる必要があるし、ライフスタイルを調整する必要があると。

 

裏を返すと、「強いストレス環境にいる人ほど、完全菜食主義は身体を滅ぼすだけ」だと言えそうに思います。

それは、胃腸が弱りやすいのに、消化の悪いものばかりを食べているからで。

そういう場合、ストレスを受けると、「お肉がおいしい」という感覚になるんじゃないかと思います。

 

後は価値観の問題

なら後は、価値観の問題だろうと思います。

「お肉が楽に手に入る時代で、楽に健康になれて、そのコストを許容できるなら、お肉を食べればええやん」というスタイルか。

もしくは、「コストを安くできて、お肉に代用できるから、菜食主義でええやん」というスタイルか。

もちろん、「組み合わせて、中間ぐらいでもええやん」というスタイルもありでしょう。

 

で、低コストでゆったり生きるスタイルを目指すなら、菜食主義は十分にアリかなと思います。

 

ただし、今はお肉をメインにしても、工夫次第で菜食とさして大きなコスト差は生まれないようにも感じます。

確かに、昔のように「裏の畑で野菜を作る」とか、「納豆を自作」、「味噌を自作」とするほど、菜食の方が低コストになるでしょう。

ですが、今は冷凍庫もありますし、お肉は長期的に保存できるようになりました。

それに、お肉をメインにすると、野菜もぐっと少なくてすむし、発酵食品も食べる必要はないし、穀物も重要でなくなるので、お肉以外のコストがぐっと減ります。

 

完全菜食は、意外と高くつく

逆に新鮮な生鮮野菜を、細かく多種類買う方が、高くつくぐらいですからね。

それは、生鮮品の輸送にコストがかかるし、多種多様なものを食べないといけないので、単品ですむお肉よりもコストがかかる部分が増えると。

だから、今では完全菜食主義であるほどむしろ高コストになるので、欧米でも「完全菜食主義というのは、セレブがやるものだ」と一つのステータスになっているように感じます。

菜食主義のメリットは低コストにあるのに、セレブリティを求めて菜食をするなんて、私からすると本末転倒のように感じたりもするんですが。

 

でもまぁ、日本は納豆にしろ味噌にしろ発酵食品大国だし、豆腐も安価なので、安価で植物性タンパク質を得やすいのは事実です。

欧米だと、豆腐はセレブの食べるものですからね(笑

だから、日本に限っては「完全菜食=セレブ」というイメージはないのかな、と思ったりもします。

 

最近は、欧米ではソイミート(大豆肉)とか出てきてます。

でも、日本はずいぶん昔から、豆腐やおから、豆乳、きなこみたいな大豆製品があるし、「豆腐ステーキ」とか「豆腐ハンバーグ」みたいな食べ物もありますからね。

そういう点では、やはり日本食は進んでいるし、素晴らしいようにも感じます。

 

まとめ

そういう風に考えると、肉食メインと、完全菜食主義を理解できるようになるかなと思います。

腸内環境が違うから、味覚も変わるんだと。

 

で、後はエネルギーを取るか、コストを取るかの問題ですね。

戦ったり、エネルギーを高めて攻める必要がある場合、お肉の比率を高めるといいでしょう。

でも、安定したり、十分にストレス要因を排除できて、低コストで生きたいなら、菜食の比率を高めるのもいいかと思います。

 

ちなみに、この腸内環境は、軽く調べてみると、およそ2週間ぐらいで書き換えられるようで。

なら、肉が安価に安定的に入手できない世の中になっても、短期間に腸内環境を変化できるので、前もって準備する必要も薄れます。

すると、未来の変化を考えたとしても、積極的に動く人ほど、肉をメインにするのもいいかなと思います。

実際、人間は歴史的に「肉やタンパク質を安定的に食べられないから、雑食になった(他のものも食べるようになった)」という流れですからね。

完全菜食主義は、やはりライフスタイルを安定的にできて、静けさを保てる環境でないと、難しいかなと思ったりもします。

 

まぁ、完全菜食主義でも、お肉をメインにするのでも、自分のライフスタイルに合わせればいいかと思います。

なら、後は好みの問題かなと。

もちろん、「その中間」も十分にアリで。

こう考えると、より自分に合った食生活を作れそうに感じます。

 

ということで今日は、「腸内環境次第で、お肉が好きな人と、完全菜食主義という違いが生まれるのではないか」という推論を語ってみました。

今日はここまで~。

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